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紅楼夢  作者: 翡翠
翻案意図(第十四回~十五回)
311/333

はじめに

 第十四回および第十五回に小文(しょうぶん)を入れることにしたのは寧府が混乱(こんらん)の極(きわ)みにいたり、宝玉の内面に焦点(しょうてん)があたる転換点だからである。

 回数(かいすう)としては短いが紅楼夢の根幹(こんかん)に当たる部分だと私は考えており、翻案(ほんあん)にも深くかかわるため、翻案意図(ほんあんいと)として示すことにした。

 色即是空(しきそくぜくう)、空即是色(くうそくぜしき)という仏教(ぶっきょう)の概念(がいねん)を物語(ものがたり)の根幹(こんかん)に落(お)としこみ、他者(たしゃ)との相違(そうい)を知(し)ることによって、宝玉が「即是(そくぜ)」を発見(はっけん)してゆく。

 自身(じしん)の分身(ぶんしん)ともいえる秦鐘との決着(けっちゃく)もここで果(は)たされることになる。


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