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最後の一枚に、二人 ~卒業写真にいなかった私を、あなただけが撮っていた~

作者:宝田旗子
最終エピソード掲載日:2026/07/14
市立図書館で郷土資料を担当する片町美帆は、取り壊しが決まった母校の旧校舎を記録するため、五年ぶりに校内へ足を踏み入れる。

高校時代から、美帆はいつも写真を撮る側だった。
友人たちの笑顔を残しながら、自分自身は決して写真の中に入ろうとしなかった。

整理中の旧写真部室で見つけたのは、そんな美帆ばかりを写した一冊のファイル。
撮影者の名は、高校時代に密かに思いを寄せていた相川遼だった。

しかし美帆は、遼が親友の千秋を好きなのだと思い込み、五年前、自分から二人の間に線を引いていた。

そこへ、校舎の撮影を依頼された遼が現れる。

千秋に渡されたまま届かなかった封筒。
互いに意味を取り違えた言葉。
確かめることを恐れ、すれ違った二人の視線。

取り壊される校舎を巡りながら、美帆と遼は五年前の記憶を一つずつ見つめ直していく。
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