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day120(第二次反攻作戦)


 国王の裁断から五日後、東部戦線の様相が変わった。


 第五軍団の先遣隊が東部方面軍の指揮下に加わり、南部王国第1軍団の再配置が完了した。騎兵旅団二個が連絡線の要所に配置転換され、後方の不安がひとまず解消された。第四軍団からも一個旅団が抽出されて東部に向かっている。竜騎兵連隊長は前線の偵察に飛び立ったまま、三日間戻ってこなかった。


 参謀本部は今回の作戦を「第二次反攻作戦」と呼ぶことにした。

 誰も第一次とは呼んでいなかったが、それは今更どうでもいいことだった。


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北部王国軍参謀本部


 「現時点での東部戦線の状況です。前線部隊は再進撃を開始しています。南部王国第1軍団を中心に四個旅団体制で進んでいます。補給は計画の範囲内ですが、飼葉の消費が依然として速い状況です」

 「竜騎兵の偵察結果は」

 「まだ戻っていません。おそらく明日の午後には報告が来るかと思います」

 「魔王軍の動きは」

 「散発的な抵抗はあります。ただ前回とは違い、前線の手前で少数の魔物と交戦する場面が増えています。組織だった防衛というよりは、残党の抵抗という印象です」

 「前線部隊の損耗は」

 「出ています。大きくはありませんが、戦闘がない状態からは変わりました。各旅団から定期的に報告が来ています」


 参謀総長は報告を聞きながら、作戦地図に視線を落とした。


 「共和国軍の動きは」

 「東部方面軍の指揮下に留まっています。ただ、前線が旧共和国領に近づくにつれて、師団内の雰囲気が変わりつつあると方面軍から聞いています」

 「そうか。方面軍司令官には目を配っておくよう伝えてくれ」

 「伝えます」


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東部方面軍司令部


 「竜騎兵からの偵察結果が届きました」

 「読もう」


 報告書は短かった。

 前線から一日分先の地域に、魔物の姿はほとんどない。いくつかの集落は無人になっているが、破壊の跡はない。さらに奥に進んだ地点で、一定数の魔物が一か所に集まっているのを確認した。動きはなかった。威嚇攻撃も受けなかった。目的は不明。


 「集まっているというのが気になるな」

 「こちらに向かってくるわけではないということですか」

 「向かってくるとしたら今頃来ているはずだ。何かを待っているのかもしれないし、ただいるだけかもしれない。もう一度確認に行かせるか」

 「連隊長はまだ疲れていると思います」

 「兵士を一人出せばいい。連隊長でなくてもできる仕事だ」

 「わかりました」

 「前線への指示は変えない。進撃を続けるように」

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