君達の名は…
閑話のような本編。
もうホントに後はないので1~2ヶ月は無理かと…
本当に申し訳ないです。
もうそろそろ30階にも渡る帰り道が終わりに来る頃、俺らは地味に重要な行事をしようとしていた。
「広成と愉快な仲間達の自己紹介~」(パチパチパチ)
「キュン」「イエーイ」「待ってました!!」「ええぇ!?」「ガァ」「ボルルゥ!!」「ゴォ」「ゴルルァ」「ギュルギュイ!!」「キッヒヒ…」「ええッ!?」
すごい盛り上げてくれてるな、俺には体が見えるが骨だけなのに賑わいが凄い。枯れ木も山の賑わいとはよく言ったものだ。
途中で驚愕の声を上げていたメルさんとラダリオンが俺の方へ来てる。あ、あの野郎メルさんに持ってもらってやがるクソッ!まあいい、予想は大体つくけど何だろうか?
「「ちょっとどういうことですかヒロナリさん」」
「何って?つまりは自己紹介タイムだよ。仲間数が多くなってきたからな、この2年で得た仲間、この1週間でできた仲間、何か最近の方がキャラも頻度も濃い気もするが…まあいい、とにかく、まずは自分のことを簡素な言葉でいいから述べなさい」
「「「「「「ええ~(エエ~)」」」」」」
さっき色々と言ってた奴らもこんな感じってことはこりゃ自己紹介のことわかってなかったみたいだな。まあしょうがない、元は魔物だったんだからそんな知識無いか。
「文句言わないの、まず俺がやるから。俺の名前は広成花咲。歳は19で好きなものは努力、元気があって自ぶn…んんッ!!俺に色々と教えてくれた幽霊の人たちだな。それで今は大抵のことはできるから存分に頼っていいぞ。夢は30までに自分を愛してくれるような人と結婚、それで孫、ひいてはひ孫の代まで生きたいだ」
あっぶねぇええええ!!!!俺何言おうとしてたんだよ今!!?どストレートに言っちゃうところだったよ!!咳払いして誤魔化そうとしたけどこれ遠まわしに告白しようとしたみたいじゃん!!好きなものが元気があって背の低い女の子って…ふぅ、言わない内に止められて良かった。それはそうと夢までは言わないでよかったか?でも言うと実感ができていいとかなんとか…
「「ふっ、普通ですね」」
うわー、メルさんとラダリオンがハモったよ。さっきと続いて今回もとかハモりすぎだろお二人さん。まあ俺はこれくらいにしておかないとボロが出るからな。
この前は思いっきり醜態晒したんだしここらでまたボロだしたら俺が召喚者ってバレる可能性高すぎるだろ。それにしても何やってたんだろな俺、仮〇ライダーショーとか戦隊モノのショーすら一度も見たこともないのに即興で脚本作って悪役をスケルトンズにやらせて戦うとか…今思い出してみればバカだったな。
ヒヤりんは見てるのに耐えられなくなったのか途中で俺の装備品になったし今度武器として使ってやるか。そうだ、次はヒヤりんにしよ。
「次、ヒヤりんね」
「ギッ!?」
あからさまに僕ッ!?みたいな反応しているけどお前だ。はよやれとアゴで示す。
「ギュルギュいいい、ギュルルギギャリン、ぎゅルギギ、ギャギュルルいいい」
「ホーディ、通訳ヨロシク」
「えぇー、はぁ、もう分かりましたよ。えーっと、『僕の名前はヒヤりん、ヒロナリに名付けられたハイスライムだ。そこの女』おおっと、これ以上はやめておきます…ああ、遅れましたが私の名はホーディ、同じくヒロナリに名付けられましたホーンウルフです。好きなものは全てを賭けた決闘、ヒロナリに撫でてもらうことです。以後お見知りおきを」
何かもうホーディはすっかりヒヤりんの通訳と化したな。ヒヤりん筆談もできるけどそれは間違えることもあって地味に時間かかるから間接的でも確実なホーディ通訳でやってるんだよな。
ちょっとホーディが可哀想だが仕方がない。しかしついでで自己紹介するところは流石と言える。あと俺が撫でるの気に入ってくれてたのか、嬉しい。でも途中でなに言おうとした、メルさんがどうしたんだよ。ちょっと後で教えれ。
それはそれとして…
「ヒヤりんは人見知りすることなく自己紹介できてたからナデナデしてあげよう。(ナデナデ)「キュキュ!」はいはいキュンもね(ナデナデ)ツンツンえ!?ホーディも!?まあやってあげるけど(ナデナデ)ちょ、お前ら皆かよ!?分かったよ、自己紹介したらしてやるから」
「「「「ええー(エエー)」」」」
またまた大合唱か、あれ?っていうか今のメルさんの声も入ってなかったか?気のせいか…でもこれは譲らんぞ。でもその前に誰かヘルプミー、こうまで詰め寄られるとさすがの俺もちょっと怖いです。誓約やらなんやらはまだ習ってないうちにここ来ちゃったから攻撃できるしな。
「今頃ですがこれはハイスライムですか!!普通のスライムよりもぷにぷにでヒンヤリしてて良いですよね。私も人間形態の時に使いますよ。あれ?でもこのスライムなんかご機嫌ななm「ギュィいいい!!」ぎぃやァあああああやめてぇええ目に入らないでェエエ!!!!くぁwせdrftgyふじこlp!!!」
「ちょ、ヒヤりんやめたげて!!後半言葉になってないから、ラダリオンの目って半実体なんだから!!!痛覚あるから!!」
「ギュルルぃ」(ジタバタ)
俺に助け舟を出してくれたラダリオンに張り付いたヒヤりんを無理やり引っぺがす。
あの後分かった事だが実はラダリオンには擬似器官が半実体化していて重さは無いが存在はあるらしい。つまり俺は本当の目潰し状態でアイツをしばらく抱えてたってわけだ。いや、ホントスイマセンでした、反省も後悔もしております。
途中で何も答えなくなって目潰しをやめたけどそういうことだったのかと後にジャンピング土下座をしたのは言うまでもないことだ。
「干渉」じゃないと触れないらしいけど俺は死霊術士、しかも「死霊干渉」持ちとピンポイントだったから普通でも痛いのがもっと痛くなったらしい。改めてゴメンなさい。でも何でヒヤりんがラダリオンにこんなこと出来てるんだよ、地味に痛み出てるし。俺の仲間だから補正がかかってるとかか?それはともかく悲痛な叫びは俺の精神を磨り減らす原因になるからやめなさい。
「イタカッタ、ホントウニイタカッタ…」
うわー、もうラダリオンが廃人みたいになってるじゃん、大丈夫かな?一応回復魔法掛けとこ…
「あ、温かい…」
良かった、心なしか表情が和らいでる。こんな手前で申し訳ないが次はラダリオンに言ってもらおうか。
「スマン、ラダリオン、助け舟を出してもらってひどい目にあったところ悪いんだが回復魔法かけててやるから今のうちに自己紹介してくれ。ボソボソ(嘘は言ってないけど真実も言わない例のあれで頼む)」
「はぁー、え?ん、ボソボソ(分かりました、あれですね)はい、そこのハイスライムに「ギギャリン!」『ヒヤりんと言ってあげてください』ヒ、ヒヤりんにヤられて目がとても痛いんですが一応しておきます。ヒロナリさんからご紹介にあずかりましたラダリオン・マンティエスタです。元々はとある組織の幹部やってましたが、その結果、今は首だけでこんな感じになってます。これから使うこともあると思うので言っておきますが『鑑定』のスキルを持っています。以後お見知りおきをよろしくお願いします」
「か、「鑑定」!?かつて大賢者クレバ様が持っていたとされるスペシャルスキルじゃないですか!!!今は持っている人なんて国のお抱えになるほどのスキル!!!!凄いッ!!すごいですよ本当に!!!ヒロナリさんといいラダリオンさんといいここは人外魔境だっていうのは本当だったんですね!!?」
「え、いや、俺そんなに人外じみてたの?」
「あなたがソレを言いますか…」
いや、言われずとも自覚はしてたけどな。でも声に出してこう言われるとちょっときついものが…そうは言っても俺位の人なんてここらには30人くらいいたぞ。あ、だから人外魔境なのか。
メルさんも結構驚いてるんだがやっぱり貴重なスキルだったんだな。こんなメルさんも新鮮でござるな…眼福です。
勇者伝説に出てきた大賢者は特殊な目を持っていたと書いてあったが「鑑定」のスキル持ちだったのか。てっきり俺は「〇〇の魔眼」とかかと思ってた。
ま、ラダリオンはラダリオンだし首だけとは言え使えるものは使いましょう、おばあちゃんも言っていた。まだ使えるものを捨てたら付喪神が出てくるよと。
その後も自己紹介は続き…
「最後はメルさん」
「…」
「メ、メルさん?」
「ハ、ハイ、スイマセンでした。ヒロナリさんにはもうそろそろ言おうと思っていたのですが。ここにいる皆さんにも聞いてもらおうかなと思います」
「え~、っと。もしかしてぶっちゃけ話?」
「はい…」
ウェーイ、来ちゃった。ついに来ちゃったよこの時が…おどけてるけど心の中乱れまくりwwいつもは使わないwを付けるくらいにはおかしくなってるwいや、マジでどないしよ…まあ聞こうか、気になってたのも事実だ。
「皆さんに分かりやすく言いますと…私メル・ゴートは家長ではないのですが公爵貴族の長女でして…別に家にいるのが嫌だったわけではないのですが何やかんやで冒険者をやっています」
「ああ、なるほど(想像通りか…)」
もうその一言で大体の事情は読み込めたよ。つまりは貴族の上っ面の付き合いやドロドロとした舌戦とかに嫌気がさしたってところか?もうここ数日で表情が少しずつ強ばってたのは目に見えてたからな。
せっかくの可愛い顔にシワがついたら嫌だから何回かカマかけてみたら案の定。「え?いやいやいや違いますよ(目ソラシー)」だもんな。むしろ気づくなってほうが可笑しいって…いや、心のどこかでは分かってたかもしれないけど改めてry…ねぇ、やっぱり面倒事が転がり込んできそうな予感…
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