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最弱召喚者は這い上がる(凍結中)  作者: 多田野箱
這い上がる(物理)編
29/35

閑話 親方!女の子が!!のメルさんサイド

受験受験受験…頑張らないといけないのでまたしばらく投稿できません

 メルさんside



「ここに来てからもう4日目…ひもじいし疲れました~ボルくんはどうですか?」


「ボルルッ!」


「ですよねー、私達もう4日も前からほとんど何も口にしてませんもんね。冒険者になって4年、A―になってからもう一月が経ちますがこんなにお腹が減ったことは無いですよ」


「ボルゥ…」

「あっ、ごめんなさいボルくんのせいじゃないですよ全然!!むしろ助けられてばっかりです(ぐぅー)…しぃ、でもそろそろ本当に何か食べないと死んじゃいそう…それにしても宝箱を開けたら吸い込まれてこんな所に来ちゃうとは、どれだけお宝を取られたくなかったんですか!古代の人達厳しすぎですよ。でもそんなトラップに掛かっちゃう私も運がないですねぇ。ハァ…」


 軽い口調で言ってますけど色々とピンチです私。実際何にも食べてないので本当に空腹ですしここにいる魔物は頭がいいみたいで私が眠くなった所で襲いかかるので眠るに眠れません…それに逃げ足も早いし、倒しても食べれる部分が少ないのでお腹も膨れません。これが悪循環というやつですね。


 ヴァルキリードラゴンは刺しても切っても死なないと呼ばれるボル君でさえ疲れが見えてきました、それでも私にはそんなところを見せないので困りものです。異常を教えてくれないと何もできないじゃないですか。嗚呼、私が「治療師」か「回復」のスキルを持っていてばこんな事にもならなかったのに…スキルは生まれつき変わらないから今言っても何も変わることは無いですけどそう思わずにはいられません。


 何で私が授かったのが「隠密」なんていう暗殺者向きのスキルなんですか。確かに音と気配と匂いを消せるので侍女たちに内緒で外に行くのには役立ちましたがそれ以外に役立った思い出がありません。もう一個のスキルも「念話」ですし…ハア、どうせなら「戦士」や「剣士」等の戦闘一色のスキルが良かったです。まあ悔やんでも仕方ありません、授かれただけ幸運なのですから。


 それにしても階段が見つからないですね、もしかしたら私ここで死んじゃうのかもしれません…でもそれは嫌です。私には夢が…うぅ、ダメです、もう瞼がとっても重いですし目も霞んできました。もう私には魔物たちのご飯になるしか未来はないんですかね?


 何だか意識も遠くなって来ました、


「ボ…ボル…ル」


 ボルくんが何か言っていますがもう声もまともに聞こえません。申し訳ありませんお母様お父様、メルはここまでみたいです…おやすみなさい。


__________________________



「ドラゴンだぁああああああ!!!」


「へぇっ!?」

「ボォルルルルル…」


 何事ですか!?敵襲ですか!?ボルくんも起きちゃいました!ってあれ?消えてない?でも今はそんな自体じゃありません。ボヤけた目では黒い影にしか見えませんがあの方は救援に来てくれた方かもしれませ、あれ?振り向いて、走った!?助けてくれるんじゃないんですか?私はここです、行っちゃダメです!あ、そうだ「念話」!


『まっ、待ってくださいお願いします』


 もう余力が無くてこんな短い文でも伝えるのが精一杯です、伝わってくれるといいんですが。あぁまた…


__________



『んむぅ…はっ!?ここは?』


「あ、起きましたか?ヒヤりん一回終了ね。いや~良かった良かっt『斬風ウィンドカッター』『斬風!斬風!斬風!』は?うぉおおお!!?」


 わぁああああああ!!!??な、なんですか誰ですかこの人は!?長髪に髭にフードと、取り敢えずすっごく怪しいです!!体にも何か違和感があります!


『誰ですかあなたは!!私に何をしたんですか!?』

「ちょちょ、落ち着いてって、俺一応貴方の命の恩人ですよ?」

『信じられません!事実私の体には傷が、傷が…あれ?ありません』

「ああ良かった、ちゃんと効いたみたいで。じゃあ疲れも取れてます?」

『はい、疲れも取れてます……私の体に何を!』(剣シャキーン)

「そう来る!?」

「あ!待ちなさい!!」


 早い!!でもこれならギリギリ行けます。それにしても私にアレやコレをしたのに何も取ってないなんてどれだけ無用心なんですか、でも今はそれが返って良かったです。でもやっぱり何か違和感が…


「えーーと、こんな時あ!そうだ!!植物操作プラントコントロール!!」(ズモモモモ)

『え!?わわわわわ!!』


 えええええ!?いきなり怪しい人の掌からたくさんのツタが出てきて捕まっちゃいました!一体どういうことですか?ハッ!


『まさか魔族ですか!?やめてください食べないでください私は美味しくありません~!!』

「違う違う、違うから、この場合俺の目を見てくれって言えばいいんだっけか?まさか魔族と言われるとは思いもしなかったな…うーん、あ、そうだ。まず俺は貴方に何もしてない…いや、回復魔法は掛けたけどそれだけだから。ただ直したとは言え傷が開くかもしれないから安静にはしててくれると嬉しい」


 あ、どうしましょう、この人嘘ついてない…あれ?それじゃ私は本当に命の恩人だった人に斬風を連発したことになりますよね。しかも当てた体を見てみると服は破れて体にも傷が、あわわわわわ私はなんてことを!!!?


『ももももも申し訳ございませんでしたぁ!!だ、大事な服だったんですよね?それにお体にも当ててしまって…』


「いえいえ、服については気にしないでいいですよ、それに傷なんてもうありませんから」


 怒ってらっしゃる!?(勘違い)本人はそう言っていますがとてもそうは…それに敬語ですし…こんないきなり態度を変えられる程のことを私は…


 しかも傷を見せて頂こうとしたんですが今しがた付いてたはずの傷がありません。斬風は確かに当たったはずなのに…私の思い違いですかね?だといいんですけど多分違いますよね…


 かなり衰弱していた私を治すくらいの力があるんですから自身にかけたとかですかね?当のその人なんですけど今は服の修繕をしてます。しかもお母様から嗜む程度ですが教えられていた私よりも断然上手いです。私女の子なのに…


 あ!いけません私助けてもらったのにまだ名乗ってすらいないじゃないですか!!もしかして名乗ってなかったから?こうしてはいられません、今すぐにでもしなければ…


『そういえば名乗っていませんでしたよね。私は、メル・ゴートと言います、こっちのドラゴンは父上が付けられた正式名称がとても長いのでボルくんと呼んでいます』


 ボルくんのこともちゃんと言いました、これで良いですよね。むしろ良くないと困るんですが…


「メルゴートさんにボルくんですね、分かりました」


 手を止めずに返事をしたんですが…やっぱり怒ってらっしゃる…あと名前ちゃんと区切って無いです。どことなく違います。うう、ここは言うべきか…勇気を振り絞って言いましょう!!


『あ、ゴートは性です』


「マジですか?」

『マジです』


 何か凄く驚いてるんですけど…私何か変なこと言っちゃいましたか?あ、貴族としての性を名乗っちゃったからですかね?でも今は細かいことは伝えないほうがいいかもしれません。まだこの人が安全かどうかも完全にはわかってないのですから。


「こんなところなので事情諸々は機会があったら聞きます、俺としてもここに人は滅多に来ないどころか来ることがまず無いですから。もう普通の人に出会えたのは二年ぶリなので素直に嬉しがってるんですよ」

『はい、そうしてくださると有難いです』


 ふぅ、この人が優しくて良かったです。私の境遇、話せば長くなってしまうし色々と危険なので言いたくなかったんですよね。それはそうと、そういえばこの人の名前はなんて言うんでしょう。私の名前は答えましたし聞いてもいいですよね?


『あの』

「…」


 あ、あれ?聞こえていないんでしょうか?全然反応してくれませんね…「念話」は直接頭に来るはずなんですけど。集中しているんでしょうか?でも聞いておかないと後々大変なことになるかもしれないのでやっぱり聞かないとですね。

『あの』

「…」


 こ、ここまで言ってもまだ気付いてくれません、ちょっと大きめの声を出さないとダメですかね…すぅ~「あの!!」

「ヒャイッ!?」


 い、いけませんまた驚かせてしまいました!これではさっきの二の舞に…どうすれば良いんでしょうか、とととりあえず謝らねば。


『すみません、先程から声をかけていたんですが反応してくださらなかったのでつい…』


「ああ、そうだったんですか。少し考え事をしていまして…申し訳ない事をしてしまいました」

『こちらこそ大声を出してしまい…』


 良かった、良かったです本当に…この人は怒っていませんでした。


「ところでその話とは何だったんですか?」


『それなんですけどそういえば私の名前は言ったんですが貴方の名前は聞いてないなと思いまして』


 大丈夫ですよね、相手を不快に指せる話し方はしてませんよね…


「あー、忘れてましたね。ヒロナリ・ハナサカってここでは言えばいいのかな?とにかくヒロナリと呼んでください」


 ちょっと迷ってましたけど言ってくれました、でもここでは聞いたことのない名前ですね。ハナサカは冒険者ギルドで一度小耳に挟んだことがありますけどヒロナリは私の人生の中で聞いたことがありません。


 一体この人はどういう境遇の人なんでしょう?気になり(クー)なん、ですって…ダメです、今はダメです。命の恩人様の前なのですよわた(ぐぅー)嫌ーーーーーーッ!!なんで今なんですか!!?さっきまで一度も鳴らずに耐えてたじゃないですか!!うぅ、聞かれちゃった…


『す、すいません////』


「いえいえ、ちょうどご飯にしようと思っていたところです。俺の方もかなりの無理をなさっていたと分かっていたのに配慮はしていなかったのでこちらこそすいません」


 ツラい!今はその優しさが逆にツライです!!で、でもご好意を無下にはできませんよね(ジュルリ)決してお腹いっぱい食べたいと思ってるわけじゃないのです。お腹が減ってるからしょうがないのです。でもほとんど4日も断食してるんですからちょっと位いっぱい食べてもいいですよね…


 ヒロナリさんが背中のバッグから料理器具を出して早速料理を始めるみたいです。私も手伝いたいのですが、前に元宮廷料理人だったフィリアルから一度料理をご馳走してから料理は私たちがつくるのでお嬢様は作らないでくださいね絶対に…とオーガのような顔で言われたのでやめておきましょう。


(ジュージュー)

 ああ~この匂い…たまりません、早く食べたいものですね…


(3分後)


「ひとまずはできました、早めに作ることを意識したので普通に食べれはするだろうと思いますが味の方は期待しないでください」


『大丈夫です、不味い物も食べ慣れてますから』

「な、なるほど…」


 でもこれ美味しそう…匂いも見た目も大丈夫そうです、というか美味しそう(2度目)これ絶対に美味しいやつじゃないですか!もうお腹は限界です!!でもこのお皿の上に乗せてあるこれは何ですかね?


「ああ、これはこうして使うんですよ。ほら」

「そうなんですか、初めて見たので分かりませんでしたよ」


 そういえば最近出回り始めたスプンという食器に似てますね。それも確かこんな形をしていたと思います。ん?でもこの人さっき2年ここにいたと言ってましたよね…うーん、解明はしませんけど謎が少し深まりました、気になりますね。


 まあそんなことよりも今はご飯です、それでは戴きましょう…「あむ」お、美味しいいいい!!!!『不味くなんてないです!むしろ美味しいですよこれ!!』お、思わず声に出てしまいました…


 でもなんですかこの料理、美味しすぎます!流石にフィリアルには劣りますけど十分美味しいです!!しかもこれが早さを意識して作った物ですからしっかり作ったらどれだけ美味しいものができるんですか(ジュルリ)


 なんですかこの人、完璧超人じゃないですか。強くて家事関係も良いし、見た目も悪くないとなると非の打ち所が…あれ?なんで私こんな事を考えてたんでしょうか?頬も少し熱い気がしますし、4日間も食わず状態でいたのですから風邪を引いてしまったのでしょうかね?


 でもさっきヒロナリさんから回復魔法をかけていただいたのに…むぅ、何ででしょうか?


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