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最弱召喚者は這い上がる(凍結中)  作者: 多田野箱
這い上がる(物理)編
17/35

あの日から③

展開の都合上かなり飛ばしました

反省はしてるけど後悔はしていない!(キリッ)

すいません調子乗りました

周りに草と木片、そして瓦礫と言えるものが散らばる中で一体の骸骨が大声で雄叫びをあげていた、俺だ。


「ハア、ハア、ハア、や、やったぞ、やった、やっとだ!!いよっしゃぁあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!ぐぇほひゃほぉ!!!!(びちゃちゃ)」


 最後は血を吐きながらもありったけの声を出して叫ぶ。当然だろう、ここに落ちてきてから約二年(・・・)、毎日のように地獄の修行を続けて打撲数千回、骨が折れること数百回、死にかけること数十回、思い返すと色々あったな…


 半年ほど前に課題として出された4メートルほどの大型の魔物との勝負に勝ったにも関わらず未だに倒すことができなかったエレクさんにやっと勝ったのだ。


 途中でエレクさんに「一撃を入れるじゃなくてゴーレムを破壊したら行って良し」に条件を変更したのがマズかった。


 ただエレクさんのゴーレムに一撃を入れるだけなら初見バトルをした4ヶ月後位出来たには出来た。「ボール」を当ててな。


 時々あの人ゴーレムを乗り換えるんだよな…しかも危ない判定の時もそうやって『ふぅ、危ない危ない』とか言ってのらりくらりと逃げてたから正直勝てるのかと思ったが、何とかなるもんだな。


 でも決まったがやけにあっさりと決まってしまったからそれじゃなんか俺自身が納得できなくて条件のランク上げたらこのザマだ。何とそれから一年もかかってしまった。


 やっとここから出られる、俺の夢のスタートラインに立つことができる。嗚呼、この日をどれだけ待ったことだろう。ヤバい、色々と吹き出そう。あ、「アッ、アァア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”!!!」


 流石の俺もポロポロと目から涙が溢れる、なんか感情が抑えられない、別に嬉し泣きしてもいいよね?もう俺十分頑張ったよね?


「ホッホッホッ、よもやお主にやられるとはな、これならもう問題もないじゃろう。」

「凄いな、広成…」

「凄いじゃない!努力が報われたわね!!」

「ほ、ほー、やるじゃん坊主(こいつ凄ッ!?)」

「頑張ったじゃないか」


 こっちは今使える俺の全てを総動員して文字通りの死力を尽くして戦ってたのに余裕綽々で言われても説得力は皆無です、エレクさん。グスン…でもこの二年で仲良くなった人達も賞賛の声をかけてくれる。中には結構な罪人もいるけど今では全員俺の大事な師匠だ。


「いっ、今まで、有難うございました、エレクさん達がいなければ恐らぁく、こ、ここへ来て三日と経たずにおっ、俺、俺は死んでいたと思います。毒草の見分け方、回復魔ほっうの習得、ふ、不意のつき方などを教えていただいて、本当に感謝の言葉しか出ないです。」


 子供のような文になってしまったが心からの感謝の言葉、泣いたせいで少しえづいてしまっているがしっかりと伝えられた。もう涙で俺の顔はぐしゃぐしゃだ、鏡があっても今の自分の顔は見たくない。


「ホッホッホッホッホッ、これでお前も一人前、地上で帰りを待つ友とやらに会いに行ってくるといい。じゃがワシ等に会いに来るのも忘れるなよ」


 少し厳しい目をして言うエレクさんの言葉に俺は何も言えなかった。あなたは俺のオカンですか。


「ホレ、お前のステータスボードじゃ。これからも修行を怠ることなく精進しなさい、地上の友人に会えると良いの。ほれ、皆ここは少し空気を読んで一人で見させてやるもんじゃ、ワシ達は少し席を外すとしよう」

「はい(ずビッ)」


 二年前から高くそびえた土の腕に掴まれ、変わらずそこにあったステータスボードをヒョイっ、と投げてくるエレクさん。この時ステータスを見たいという欲求で動いてたから気づかなかったがエレクさんはその時「まあすぐに帰ってくると思うがの」と呟いてたらしい。


 こういうところはなんかこう、「ズボラ」って感じがする、砂埃もボードの表面が見えないほど被ってるし…もう泣き止んだからまあ四の五の言わずに見てみよう。


__________________________


花咲広成はなさかひろなり 19歳 ♂ level 57


レアスキル:「死霊術師」

コモンスキル:「植物操作」

派生能力:「異世界言語理解」「詠唱省略」「死霊干渉」「急成長」「黄泉帰り」「英霊の加護」「打撃減少率四割」「克服」「大戦士の波動」「再生」「激痛耐性」

体力:961

魔力:1547

筋力:784

守備力:1965

俊敏:1262

耐性:50

__________________________



 う、ウン、とりあえず一言だけでいいから言わせてくれ


「アイェエエエエ!!!何で!?」


 チョチョチョ、ちょ待てよ!可笑しい可笑しい、思わず某イケメソさんのセリフ言っちゃうほどに可笑しいって。まず耐性以外ステータス高すぎない!?俺元々はそこらへんの一般人にも劣る程のカスステータスだったのに?


 しかしそこで俺の頭にイナズマが落ちたような衝撃が走り(注、比喩)ピキーンとある記憶が呼び起こされた。


『スキルの方は『大器晩成型』だが、どちらもなかなかに…』


 もしかして俺のステータスってスキルの影響をかなり被ってたのか?図書館に治療師とか魔法使いとかのどちらかといえば後衛系のスキルを持った人はちょっとやそっと鍛えたくらいじゃ満足に剣を振るうほどにもなれなかったとか書いてあった気がするし。


 それともどっかのハゲた一撃男みたいに二年間みっちりと地獄の鍛錬を欠かすことなく続けてたからこのステータスなのか?。


 それかどっちも?何かよく分からない…というか体力筋力に至っては初期の何十倍になってんだ?凄いなおい。


 感動と驚愕の連続で思考が変になってるかもしれないから一回深呼吸しよう。スーーーーハァーーーーーーーーーーー!!(某のど飴CMの声で)OK大丈夫、俺は冷静、冷静だ。


 まだ不安が残るからキュン(ちっこい魔物のこと)をなでなでしておこう。「キュキュッ!」ああ、この顔をクシクシする動作かわええなあ…ハムスターみたい、死霊術士って自分が蘇らせた魔物の生前の姿を見れるからいいよね。


 よしよしっと、さてキュンを愛でまくったことだし本題に戻ろうかね。


 まず派生能力の方がすごい気になる。なんだ「英霊の加護」って、エレクさんはただの幽霊じゃないと思ってたけどまさか「英霊」だったのか…知ってるふうに言っちゃったけどまず英霊って何さ、これは一旦保留にしよう。


 次は「克服」、何なんだこの能力。弱気な自分を克服したからゲットできたのか?それとも「大器晩成型」というスキルによる弱点を鍛え上げたことで克服したから?それとも俺の弱点が無くなってるとかか?これも保留したほうがよさそうだ。


「大戦士の波動」は心当たりがないわけじゃない。最近ベンブーとかギャルバンとかに向かって”お前を殺す”的なイメージでキッ!ってしたら大型以外の大抵の奴はジリジリと後退り、小っこい魔物はその場でピクリとも動かなくなってた。かなり砕いて言えば覇〇色の覇気のちょっと地味版みたいな感じかな?


「急成長」は結構お察しだ。最近はもう目に見えて植物が一気に育つようになったからな。普通のツタでも5秒で3メートルは伸びようになるとかいうもやしもビックリの速さになったからな。ノビックロープなら1秒で5メートルは伸びる伸びる。


 「詠唱省略」、「再生」、「打撃減少」、「激痛耐性」は何かツッコミどころが多々あるけどこれは多分まんまな能力だと思う。でもちょっとした愚痴を言わせてくれ。


「どの小説でも最終的には超万能な鑑定様が欲しいデス」


 だって見ただけでその解説が出てくるんだもん。解説でお馴染みな池〇さんもびっくりなほどに有能なスキルでしょ、欲しくないわけがない。着けるだけで効力を発揮する魔道具としてこのダンジョンのどっかにポロリと落ちてないかな?それは流石に高望みしすぎか。


 あるならコンタクトとかメガネかな?某宇宙人が使ってたのかもしれん。何か相変わらずバカな妄想してるな俺。ハハハと何か乾いた笑みがこぼれる。


 漫画の主人公のごとく実はここら辺にありましたとか無いよな…てかエレクさんという英霊とかいう名前からして超絶凄い人から色々と教えられてる俺が言えたことじゃないか。


 こんな下らない話とかは皆といつもしてたっけ…何かしんみりしちゃったな。


 とはいえそのエレクさんの鬼のような試練もクリアしたことだしようやくだけどこのダンジョンからの脱出を始めるとしようかね。皆俺の帰りを待ってるだろうし。あ、簡易世界樹の雫飲んでと。


 フフフフフ、さあ、待ってろ幸せな未来!!!俺はここから這い上がってやるからな!!!!!


途中で出てきたギャルバンは木属性の魔物で1メートル程の体に1.5メートルはある腕を持つ猿型の魔物です。


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