おら地上さ行きてぇ!!
祝!ブクマ100突破!!
皆様ありがとうございます。
ここに来てそろそろ5ヶ月、一向に助けが来る気配がない。もしかして俺ってベルラーラだともう死亡扱いになってる?
確かにあの時は死にかけたよ?あれは殆んど博打で足も実際折れたしさ、でもあの高さから落ちたにしては無傷に近いだろ。今はもう全力で動かしても問題ないほどに治ってるし。
まさかの俺が落ちたせいで拘束してたガマラスが復活、からの全滅は考えたくない。
確かに階段の前には結構な数のナイトメアシャドウがいたけど切りつけただけで浄化できるほどの聖剣を持った小司がいたし、対多数用の必殺技も最近使えるようになってて歓声もあがってたから多分脱出自体は出来たと思う。
というかそうじゃないと困る、超困る。でも生き残ったのはいいけど俺を勝手に殺さないで、割と切実に。生きてるから。
もうそろそろ本格的にここから出て行きたい、と思う今日この頃。まず陽の光が恋しいし皆にも会いたい、武者修行としてはいいかもしれないがここは人が生きるには寂しすぎる。
食糧事情は問題ない、ちっこい魔物や俺が種で持ってきた植物が食える。植物は大体不味いけど食えないほどじゃない。
適性がないからかなりの魔力薬を使ったが魔物の肉には火球を使って焼いて食べた。その火を枯れ木に移していま横でパチパチいわせてるから当分はこれで持たせようと思う。
蛇足だけどちっこい魔物の魔石はこれまたちっこくて2センチくらいしかなかった。見た目はビー玉、いや、濁ってるから飴玉っぽい。でも腐っても鯛、小さくても魔石だからちゃんと大事に取ってある。どっかで魔石を合成とかできないもんかね?
飲み水の方は地下水が流れてて水質も飲めるほどには綺麗でいつも飲んでいる。もちろん怖いから浄水草で水を濾過してるけど。
でも水獣がワニのごとく俺を狙ってくるからたまにしか行かない。水棲の魔物の巣窟に誰が好き好んで入りたいんだ。
それでこの前溜まった結構な量の皮とか食べかすを川に投げ入れたら、いきなり5メートル位のウナギのような体とぎらりと光る牙が印象的なあからさまな肉食魚が出てきて真面目にビビった。ここには安全な場所が無いって改めて思った瞬間だった。
本能が言うんだ”アレには勝てない”と、てかまず挑みたくない。周りにそれよりも大分小さいけど2メートルはある魚影が2~3個あったし群れで襲われたら生き残れる自信がない。
現在陸上だと地味に強い位の俺だけど水中だと多分超が付くほど弱いと思う、まず踏ん張れないし。
ここに居たくない一番の理由がさっきも言ったように安全地帯がほぼ無いからだ。
いくらエレクさん達の修行で強くなったが俺は元雑魚、今も俺TUEEEEEE!!とか口が裂けても言えない。むしろ俺YOEE!!の方がまだしっくりくる感じがする。
それに最近生活にも余裕が出てきて女成分が欲しくなってきたこともある。
いつの間にか夢が加わって、今の夢を纏めると「ここを抜け出して異世界を満喫。20歳中盤、遅くとも30前には俺のことを愛してくれるような人と結婚、子供を作って幸せな生活を送り、孫、ひ孫を見るまでどんな手段を使っても生きて最後は老衰で死ぬ」だ、でかい夢じゃないが結構多い。
ちなみにハーレム何それ美味しいの?はお約束、ヘタレな俺が5~6人の女の子に囲まれてキャッキャウフフとか望むと思う?答えは言うまでも無い。ここに来る前からハーレム作品はあまり読んでいなかったしな。
今の状況からすればハードだが頑張ればできるはずだ、ちなみにこの世界に永住する気はあるからな?気に入ってるし。
元の生活も便利で憧れるけどせっかくやってきたここまでの血と汗と涙と地獄で出来た努力が無駄になる…まあ住めば都だ、ここにはもう居たくないが。
だがまずはダンジョン脱出しないとこの目標は始まらない。スタートラインにすらまだ立ててないんだから頑張らないと、待ってろ未来のお嫁さん!それにはまず…
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「ここから脱出させてください」(土下座)
エレクさんに許可を取らないとな!
「いきなりなんじゃ、最初に比べれば強くなったとは言えお前はまだワシからすれば半人前どころか吹けば飛ぶような塵のような存在じゃ。不測の事態があればお前は確実に死ぬことになるじゃろう。分かっておるかの?」
「それでもです、私には地上で帰りを待つ友がいるんです」
何か走れメ〇スみたいなセリフになっちゃったが3高トリオは俺の生存をきっと信じてるだろう、他にも一応何人かいるはず、はず。あながち間違いを言ってる訳じゃない。
「ならば良いじゃろう」
「ではッ!」
「じゃが、試練を課そう。それをクリアできたら良いぞ」
チクショウ!薄々そうだろうと思ってたよ。条件なしで行かせてくれるはずないよね、エレクさんの試練と言ったら何だ?今までの事からすると結構な地獄が待ってるぞ。
「なに、簡単なことじゃ、ワシが憑依したゴーレムに一撃でも攻撃を入れてみろ。今からでもいいぞ」
は?何言ってんのこの人、簡単すぎぜ。ヒヒヒヒヒ、笑いが止まらん。たったの一撃だろ?いや、そんな生ぬるいこと言わずに今までの恨みつらみはそこそこにあるんだし俺が受けた傷を倍返しにしてやろう!ゴーレムに!!
「では早速お願いします」
ヒャッハー!!血祭りに上げてやるぜェ!!!…あれ、ちょっと待とうか、ゴーレムに憑依する?なんぞそれ?憑依って俺の専売特許じゃないの?まあやってやる!!覚悟しろエレクさん!!!
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「うっ、ううう…うううううう」
マケマシタ、土魔法を豪華料理の如くふんだんに使われてボコボコにされた、そりゃもう大人気ない程に。体中がアザだらけだよ、顔はもう見るに耐えないくらいじゃないか?自分で触っても分かるくらいに腫れてるぞ。いくら何でもここまでしなくていいじゃん。
まずゴーレムを4体創って操ってくるなんて聞いてないしその大きさが2メートルはあるなんて尚聞いてない。しかもその内の一体に憑依して動かすとか知らない(言ってた)、エレクさん以外の3体が土の武器を使って見事な連携攻撃を仕掛けてくるなんて考えることもなかった。
強い強いと思ってはいたけどあんなに強いなんて、まだ真の力を解放していなかったとは…エレクさん最強説浮上。[エレクさん強すぎワロタ]とかのスレが建てられそうだ。
英雄だったってのもいよいよ本当臭くなってきたな。でもなんでいつも半裸なんだ?もしかして趣味か!趣味なのか!?英雄なのにHE☆N☆TA☆I☆なのか!!?うん、やめようか、俺が及ぶところじゃない。
そうそう、俺はさっきのフラグを見事に回収しちゃったわけだ。そこは折れとけよと思うけど。馬鹿だな俺、なあ笑えよ、笑”え”よ”ぉ”お”お”お”。
恥ずかしさが込み上げてくる。何だよ”簡単すぎるぜヒヒヒヒヒ”とか、恥ずかし、俺まじで恥ずかし、恥ずか死ぬレベルで恥ずかしいぞ。老衰意外じゃ絶対死なないって決めたから死なないけど。
しかもあれだけの啖呵切ったのにボコボコにされて「フンッ、まだまだ修行が足らんな」と言われた時のあの心境、ここに来た時以上の絶望が覆ったよ。
だってこの5ヶ月間、日常的に血を見るほどの修行をしていたんだぜ?これ以上に何をしろって言うんだ、プロテインでも飲めってか。もしくは修行をこれからも毎日続けろってことなのか?俺とエレクさんじゃまず鍛えてきた年期が全然違うしそれなら分かるけど。というかそれしかないよな…
俺の目標は思った以上にハードだったみたいだ。でもここで諦める俺じゃない。ここまでもこんな感じだったんだ、絶対に叶えてやる。打倒エレクさん!
その前にまず回復、あの人は鬼畜すぎだ。俺の体が文字通り殴り合いの試合を終えたボクサー並みに腫れてるし顔もコブだらけでボコボコになってる。
最初に無事だった回復薬はもう無くなったしここら辺にはライフリーフ(回復薬の原材料のこと、そのままでも少し効果あり)も無い、俺も持ってないから普通に治るのを待つしかないか…その間も多分修行は続くよな。
あー欝だ。でもこの試練を乗り越えてダンジョンから出たら無双できて素敵な彼女も出来るはずと考えよう。だ、断じて現実逃避じゃないからな。




