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「黒船」は「風神号」より遅かった

 蒸気船は早い…


 かと思いきや、完成した蒸気船「黒船」は「風神号」より遅かった。

 まだまだ機関やスクリューの改良が必要だと言うことだろう。


 しかし、風向きや潮流をものともせずに(ぃゃ、もちろん多大な影響は受けている)、煙をあげて海上を進む姿は海の男達を威嚇するには十分だ。

 処女航海では鉄甲船「ランバー号」と「ヴィランバー号」を引き連れて平戸まで行き、停泊していたポルトガル船をビビらせて来てやった。

 その後は樺太北上計画のメインシップとして活用していこうと思っている。


 稚内にたどり着いてから、ベース基地を作ろうと思い、良さそうな場所を物色してまわった。

 かなり北に来たが、気温はそこまで下がらないように思える。

 温度計がないので計れないが、マイナス何十°Cとかではなさそうだ。

 しかし、どこも風が強いので、体感温度は寒く感じる。


 そこでお隣の利尻島にも行ってみた。

 こちらもやはり風が強いが、稚内よりはマシに感じる。

 それに海流のせいか、南の海岸なら稚内より利尻島の方が暖かいかも…

 水もあちこちで湧いているし、こちらにベース基地を作るのもアリだろう。


 北の最大の敵は寒さだ。

 イワナイでもクッチャンでも、今、鋭意開拓中の小樽、札幌でも、こちらではとにかく密閉性の高い暖炉付きの住居を作っている。

 これまでは佐渡からレンガを運んできていたが、石狩平野では、なかなかいい粘土が採れる。

 ビール工場に続いてレンガ工場も作ろう。


 安東領なのか南部領なのかよくわからないけど、蠣崎氏が実行支配している函館の方で石灰石が採れる。

 このレンガと石灰石を利尻島に持って行って、木造レンガ造のベース基地づくり開始だ。


 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜


 北の最大の敵が寒さなら、南の台東での最大の敵は…

「暑さ」、ではなく「蚊」だ。

 佐渡(本間家)勢力圏では、あちこちで麻と綿花の栽培に力を入れている。

(養蚕も頑張ってるよ(*^^*)


 台東には入植当初から「蚊」対策として麻布を持って行っているが、最近は佐渡(一部越後でも作っている)で作った蚊帳を送り込んでいる。

 さらには木枠に麻布を貼り付けた網戸モドキも開発中だ。


 台東では多夫多妻制が浸透し、村全体が家族化しており、さらに現地の先住民とのハイブリッドも進んでいる。

 漁業も農作業も順調で、職人も育って現地で作れるモノも増えた。

 追加の船も各種用品も次々と送り込んでいるし、ドンドン南の島の楽園(トロピカルアイランド)化に拍車がかかっている。


 そんな台東の天敵がまさに「マラリア」だ。

 台東の村の近くの森には樟木が自生していたので、入植当初から種を採ってきては居住エリアに撒いて育ててきた。

 ローズマリーとかはまだ手に入っていないが、ハッカやヨモギは送っては植えている。


 技術・開発部門には、「蚊取り線香」や「殺虫剤」のイメージは伝えているが、肝心の除虫菊が手に入ってないので、今のところは樟木とハッカがたよりだ。

(技術・開発部門は、俺の中途半端な現代知識を実現してチート化してくれる、最高頭脳集団になってきている)


 台東であと心配なのは、倭寇やスペイン船、ポルトガル船の襲来だ。

 倭寇とは上手くやっていけていると思っているが、いつ何が起こるかわからない。

 平戸まで行った「黒船」は、停泊していたポルトガル船と諸々通商を交わして戻ったが、ついて行った「ランバー号」と「ヴィランバー号」は、そのまま台東まで航行(はし)らせた。


 船は佐渡最新鋭の軍艦だし、乗組員も精鋭部隊だ。

 そのまま台東で防衛任務につく。

(ま、平和なうちは、普段は漁船と漁師(または猟師)として過ごすことになるのだが…)

板ガラスも透明とはいかないけれど、すりガラスっぽいモノはできてきているので、ガラス窓も作っている。

いきなり複層ガラス窓だ。

はんだ付け(鉛入だが…^^;)もできるようになっているので、ステンドグラスみたいなのも作れる。

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