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南と北の入植計画進捗報告

 台東村には風神タイプの船、「マーガレット号」と「ビビアン号」が行き来している。

 入植者も500人を越えて、村にしてはかなり立派な村になった。

 近隣先住民とは友好関係にあったが、今ではほとんど同化しはじめている。


 村の特徴として、当初の入植の男女比率の関係で多夫多妻制になっており、子どもも父親が誰なのかわからないので、村の子どもとして村中で育てている。

 仕事も家事も育児も超超絶村社会だ。


 主要産業は綿花とサトウキビ栽培だが、川沿いを内陸部に開拓していき、用水を巡らせて水田もドンドン広げている。

 他にも栽培可能なものは何でも栽培しており、今となっては正直なところ、佐渡(本間家)勢力圏で一番飢える可能性が低い村になっている。


 以前からの唐辛子に胡椒、ターメリック(ウコン)、さらに後に手に入れたシナモンやハッカクなどのスパイスの栽培も順調だ。

 山に入ると色々食べられるモノがあるのだが、蚊が怖いので入植者はあまり入らない。

 現地の人たちがイロイロと採ってきてくれる。


 漁業もハーモタイプの4艘、「マンゴー号」「パイナポ号」「グァバ号」「ライチ号」が日々稼働しており、干物や練り物、魚醤の技術も伝達されている。


 台東村の東30kmほどの海上に島(今で言うところの緑島郷)がある。

 縄文時代から人が住んでいた形跡はあるが、今(この時代)は無人島だ。

 この島の西岸に船着き場を作って、島と村の間を漁場にしている。


 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜


 一方イワナイには、元々は蝦夷直行便の「サーワ1号」が行き来していたが、今は「風神号」が釜石の往復の行き帰りに寄るのと、それとは別に鉄運搬の船が度々往復するようになっている。


 イワナイークッチャン間にも鉄道のレールを敷設中だが、最初は遅々として進まなかったのが、ここのところ急速に工事が進んでいる。

 レールにもまわせるだけ、鉄の産出量が増えている証拠だ。


 イワナイの町は高炉、反射炉、コークス炉の他にもいたる所に窯があって、とにかく余熱をなるべく逃さないことを考えた町になっている。

 こちらは入植者は200人ほどだが、イワナイでもクッチャンでも現地のアイヌの方々がドンドン集まって集落を形成している。

 製鉄の炉のまわりは基本全部入植者がやっているが、石炭、鉄鉱石の採掘も、ジャガイモ、トウキビ他の農業も、昆布、ニシン他の漁から加工までも、アイヌの人が手伝ってくれている。


 小樽や札幌、他にもノビシロがある蝦夷だが、佐渡(本間家)としては北上に北上を重ねて、樺太の北端を回り込んで油田があるオハってところまで行きたい。

 南はタイトー、北はオハ。

 俺がこの世界に転移してきて抱いた、日本海海洋国家の支配域だ。


 この間を自由に行き来できるようになりたい。

 それがかなり現実のものになりかけてきている。

(北は寒いだろうから、まだまだここから大変なんだろうけど…)


 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜


 南も北も揉め事がないのがいい。

(そりゃあ実際は細かい揉め事は多々あるんだろうけど…)


 台東はまだスペインやポルトガルが攻めて来たりはしないし、イワナイは南部氏や安東氏と戦に発展することもなさそうだ。


 大きな海難事故も起こっていないし、炉が爆発したりもしない。

(物語ならもっとなんかいろいろ事件起こせよ!と怒られそう^^;)


 日本海海洋国家成立に向けて、北海道から樺太の西岸を北上する調査船を派遣しようと思う。

 水の補給が可能な寄港地を探りながら、あとアイヌの言葉が通じるのかも調べないと…

 薩摩の言葉も琉球の言葉もまったくわからなかったらしいからなぁ ^^; ^^; ^^;

佐渡(本間家)が乗りつけた台東村の沿岸部や川辺りにはアミ族の方々が暮らしていた。

村から山間部に入って行くと、プユマ族や他にも部族がいろいろあるらしいが、特に諍いもなく交易もある。

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