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鮭の孵化稚魚放流大作戦

「鮭は産卵のために海から川に帰って来るんです」と、俺。


「では、産卵させてから捕まえるのがよいのか?」と、和泉本間豊季(いずみほんまとよすえ)


「いえ、捕まえたメスの腹を割き、イクラを、あ…いや、卵を取り出して、そこにオスの精子をぶっかけて孵化させるのです」と、俺。


「うーむ、わからんのお…」とトヨスエ。


「場所を変えて、続きは別の場所(遊郭かどこか)で話しましょう」と、俺。


 新たに領地になった三陸の唐丹の湾には、片岸川と熊野川が流れ出ている。

 三陸(このあたり)の川には毎年鮭が遡上してくるとのことで、この二つの川にも秋から冬にかけて、三尺以上ある鮭がビチビチと遡ってくるらしい。


 鮭は蝦夷の石狩やお向いの揚北村上の時鮭(ときしらず)なんかが有名だが、三陸の方は確か新巻鮭発祥の地なんだとかかんだとか…

 で、俺は何かで見た、鮭の腹を割いてイクラを取り出して、そこにオスの精子をぶっかけている映像を思い出し、要は鮭の人工授精をさせて、うまい具合に孵化させて、うまい具合に稚魚を養殖して放流できないかと、技術・開発部門に無茶振りしているところだ(;´∀`)


 海藻もよく採れるらしい。

 鮭の人工授精孵化施設と、捌いて塩漬けして干す施設と、他にも干物だとか海藻だとか諸々の加工場を作ろう。


 田んぼはなくて、山間で粟や稗を作っているようだが、用水さえちゃんとすれば、ちょっとした平地があるので多少なりとも水田もできるだろう。


 そんなわけで、上杉定実(越後守護様)の養子に虎千代(実虎)を入れて、伊達の天文の乱に巻き込まれないように回避したつもりだったが、変なカタチで巻き込まれてしまった。

 以降は守りを固めて、なるべく関わりにならないようにしておいて欲しい。


 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜 ※ 〜 〜 〜


 年が明けて天文十五年。


 古川公方足利晴氏、関東管領上杉憲政、扇谷上杉他関東諸将連合軍は年をまたいで河越城を包囲し続けている。


 伊達家の天文の乱は稙宗方がまだ優勢だが、葛西家が稙宗方の葛西晴清がひょんなことから戦死してしまい、晴宗方の葛西晴胤が当主になったことで少し晴宗方に傾いた感はある。


 石見は尼子がほとんどの国人領主を掌握しなおし、南下して安芸の方まで勢力を伸ばそうとしたが、南は毛利が先に手を回していて思うようには進めなかった。


 畿内では、いよいよ三好長慶が四国の兄弟の力も借りて、本格的に力を誇示し始めた。

 例によって将軍は近江に逃げることになる。


 台湾への往来で立ち寄る島々では、倭寇がかなり跋扈している。

 噂では、種子島に鉄砲を使えたポルトガルの船も、倭寇が手引きしていたとか…

 佐渡の船にはいつも穀物が満載なので、どこの島でも歓迎されていて、今のところ協力関係にあるが、万が一敵対しても戦えるだけの海軍力を備えたいものだ。


 加茂湖に浮かぶ外輪式の蒸気船に続いて、スクリュー式の蒸気船を開発中だ。

 風神タイプの船体に取り付けようと思っている。

 鉄がもう少しふんだんに使えるようになってくれば、今度は鉄甲船も考えよう。


 大砲はどうも射程の精度が悪いようなので、当分船に搭載するのはお預けだ。

 カタパルトで焙烙玉を投げる方が精度が高い。

 なので、湿気りにくくて暴発しにくい焙烙玉づくりに力を入れている。


 さらに、技術・開発部門に依頼している一番の無茶振りは、機関銃(マシンガン)と自動小銃《オートマチックライフル》だ。

 実包(カートリッジ)もまだ開発できてないのに…^^; ^^; ^^;


 そして、佐渡の真野湾から両津湾までの鉄道のレール敷設工事が完工した。

 まずはトロッコを人力や馬に引かせて試運転をしている。

 蒸気機関車も作らねば…

レールは俺のイメージで太っとい I の字型で作ってる。

長さは十尺で、芯々一尺の巾で敷設してもらった。

なんか暑さで伸びるから隙間をあけなければいけないと伝えておいたら、勝手に試行錯誤してくれて、いい具合に半寸程あけてくれている。

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