18 再び
「赤鬼王子のご結婚が決まった」
「いつ、わし等は会えるんだ」
「子爵で、加護持ち、領地が持参金だとよ」
「へぇ、爵位は低いが、加護があるってのは強みだ」
「一体全体どこの子爵様だ。聞いたことがないぞ」
ちまたでは噂が飛び交っているようです。
だけど、王子様、なんだか浮かない顔をしていますよ。どうなさったのでしょうねぇ。
せっかく、お嫁さんが見つかって、喜ばしい限りでしょうにねぇ。
王子は鼻いぼ姫のことが忘れられない……そういうこと、でしょうねぇ。ほ、ほほほ。
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ヘンリー王子はこのところ塞ぎがちだ。
フォグリッジ公爵領主としては、王子に伴侶が決まってほっと一安心なのだが。
子供がいない私にとって、王子は子のようなものだ。
王子が、子供などとは恐れ多くて口にはできないが、本心なのだ。
どういうわけかこの領は、子供ができにくい。
私も母上が産んだ唯一の子供で、前領主の側室にも一人子がいたが早世してしまったのだ。
「ヘンリー王子、そろそろ婚姻の支度に取りかかってもよいかな」
「……はい。私にはよく分かりません。お願いできますか」
「婚約者の都合で、中々こちらに来られないそうだ。なんでも、自領が思わしくないようで、立て直すのに時間が取られているらしい」
「……そうですか……」
なにを言っても、心ここにあらず……だな。私が率先してことを進めるしかなさそうだ。母上も、王都から戻ってこられるようだし。手伝ってもらうとしよう。
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私は、このまま妻を娶る。
こんな気持ちで妻を娶ってもいいのだろうか。
相手の女性に、失礼ではなかろうか。
私の心にはロットがいる。
可愛くて、けなげで、一生懸命で、可愛いいぼまで着いている。
従者として、この部屋で一緒に過ごしたあの頃に戻りたい。
今の私なら、ロットをもっと理解し、慈しみ匿い……愛してやれるのに……。
従者の部屋のドアを開け、ロットが使っていた者を一つ一つ手に取ってみる。
小さな靴。タオル。コップ。ベッド……
「ロットはどこへ消えた? 確か「レイクシャー」と言っていた」
レイクシャーは王都にいる法衣貴族だったはずだ。男爵ではあるが、領地がない貴族」
ロットは、王都へ行ったのではないのだろうか。ロットにあって、もう一度許しを請う。
そして……そして私はどうする?
もし、ロットが私を受入れてくれたのなら、地位を捨てよう。
周りのすべてを巻き込んでしまうが、私はどうしても気持ちを収めることが出来ない。
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困ったぞ。
王子が出て行ってしまう。
王都に知り合いを他図目テイクと入っていたが、あの思い詰めようは、思い人がいた証拠だ。
相手は平民だろうか?
母上、早く戻ってきて下され。
私にはどうすることもできない。王子がここから去ってしまう……。
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あっちもこっちも大変な事になってきましたね。
まったく恋の病は、なんとやら。
王子様、サッサと気付いてハッピーエンド、しちゃって下さいな。
やきもきしっぱなしですよ、まったくねぇ。




