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令嬢戦記~断罪された侯爵令嬢、妖精戦闘機で天翔けて逆転する~  作者: 奏楽雅


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第43話:百面相

「何を、可愛いとか、な、な、なんですか!」

なんで?頬が熱い気がする。


「ん?どうしたんだ」


「たぶんですが、スフィアルイーゼお嬢様は、綺麗とは言われても、可愛いは言われ慣れていないのかもしれません」


「ああ、なるほど。容姿的にはそうだものね…でも別に容姿で言ったことでは無いんだが…」


「今は大事なときなんです…」

私は目をグルグルさせながら、机を両手でバンバン叩きながら言った。


「スフィア様…」


「しかし可愛い生き物だな…

いや、失礼」

私に睨まれ指揮官は居住まいを正した。


「一応は機密なんで…独り言と思ってくれ」

指揮官はそう言うと、声を潜めた。内密な話になるようね。


「昨日、ウィンザー公領で行われた会議に出席していた、ピューリッツ閣下はノース公の軍隊発見の報に、急遽領都に戻られた」


私は頷く。

会議後、私は翔鶴、瑞鶴に合流そのままピューリッツ領に。子爵はそのまま飛行機で戻っていった。


「昨日のうちに、領内に残った兵を再編成。騎士団や歩兵で移動可能な部隊は領境に向かっている。

そして、ここのような飛行隊は、日の出とともに出撃を命じられていた」


「昨日別れ際に、ウィンザー公も交えて行った話と一致します」


指揮官は頷く。


「だが昨夜、というか今朝がたになって、突然飛行隊の出撃が無くなった」


「何故?」

(そんな、話し合って決めていた話しなのに…)


「そして、本部の意向を問いただしている最中に、アルマリン候を拘束するようにと命令が入った」


「え?」


「ここに向かわせたから、拘束して監禁するようにとの事だった」


「意味が分かりません!」

実際銃を突きつけられ、自由を奪われているので今更だが、そう叫ばずにはいられなかった。


指揮官は私の叫びに同意するように頷く。


「そう、意味が解らない。

もしノース側につくなら、私たちも既にアルマリン軍に向かって攻撃していてもおかしくない。

時間稼ぎなら、アルマリン候。君を騙して追い返せばいい」


私は二度頷いた。

(今の現状は遠ざけて監禁という。軍事的に意味の分からない話だ。私が戻らなければ、翔鶴、瑞鶴は救出に動くし、ウィンザー公だって間違いなく動いてくれる…)


「このままだと、ピューリッツは破滅しますよ?」

私は上目遣いに指揮官を見る。


「ここからは独り言でなく、相談だ」

そういって、精細な絵を机の上に広げる。


「これ写真ですか?」

飛行機や翔鶴と同じオーバーテクノロジーのアイテムで見ているものと違わない精細な絵にする機械…


「ああ、そして写っているのはピューリッツ領都の航空写真だ」


「?」

私は写真に目を落とすが直ぐに、指揮官の顔を見る。


「うん、見たことのない土地だものね?そんな顔になるよね」


(わたしどんな顔をしているの?)


「この部分を見て欲しい」


指揮官は写真の説明を始めた。

写真は領都の全景だった。

少し離れた場所に、木や布で不自然に隠された物体が見える。

「なんです?なんか隠してます?」


「この写真は先ほど偵察機に領都上空を撮らせたものだ。

昨日までこんなものは無かった」


「大きさはどれくらいなんですか?」

「全長20メートル、全幅35メートルくらいだな…」

(かなり大きい…)


「それが、二つですか?」

写真には、少し離れた場所にもう一つ同じ物が隠されていた。


「何だと思う?」


不思議な形をしているけど…

「飛行機ですか?」


「私もそう判断している…」


「輸送機ですね」

ミレニアが発言する。


「主翼と尾翼…、これ双胴機ですよ」


「双胴機?」


「胴体が二つある機体だ…」


「なんですかそれ?」

胴体が二つ…

スモークヘリングのように繋がってるの?

モヤモヤっと、複数のニシンが目に棒を通されて燻製にするために吊るされている姿を思い浮かべる。

え、じゃあ、どこに乗るの?

胴体に一人ずつ操縦者が乗るの?

二人が息を合わせて二人三脚のように操縦するの?


「スフィア様。たぶんお考えのことは間違ってると思います」

ミレニアがまるで、私の考えてることを読んだかのようにそう言いだした。

(えー)


「ハハハハハ

表情が実に豊かだ。学生の頃と違うね」


(ム…百面相になってましたか?)


「で、君の意見を聞きたい」


お読みいただき有難う御座います。

少しでも面白いと思っていただけたら、どうか★をお願いいたします。

作者が折れないため是非ご協力ください。

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