表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
7/29

夏のオーケストラ。天下無双はギラギラする。灼熱の摂氏39度。



《いつか君に届くまで。》 7話。


葉隠学園に入学したのは、

佐々木小次郎ささきこじろう

だけでは無い。


宮本武蔵みやもとむさし


も、1年生の一人であった。


『天下無双を目指してやるぜ』


こんな感じ。お馴染み。


夏の日差し。蝉のオーケストラ。気温39度。

グラウンドには、再び体育教師、



雷電為右衛門らいでん ためえもん

の声がメガホンする。


『長距離走の授業を今、俺は再び行っている。俺はそれを指導している。しかしマジ熱い。こんな日に長距離走を行うなど、とても正気とは思えない。狂気の沙汰。ああ、帰宅して、ポケモンがやりたい。』


容易に人死にを出してしまう灼熱の39度。


『あ……』


夏にやられて、グラウンドに倒れ込んだのは、

そう、


宮本武蔵みやもとむさし

であった。


『きゃあ。』

『熱中症の危険性』

『人死にが出るわ』


モブ生徒の騒ぎの中、スッと前に出て来た人がいた。


それは、やはり、

魚みてえな指。獲物を射抜く鋭き眼光。


伊藤一刀斎景久(いとういっとうさいかげひさ

)。


『やれやれ。しっかりしろよ。熱中症は本当に危険。こんな小説の中でコミカルに語っていいものでは決して無いと、オレは心得ている。だけども、発生してしまった案件ならば、やれやれ。仕方ない事だとも心得る。オレが保健室に連れて行ってやるとするか。なぜオレは1年生の体育の授業に、こんなにもスムーズに、当然のようにここに登場しているのだろう。それはおそらく、考えても答えの無い問い。それにしてもマフラーが熱い。気絶しそうなほどだ。好きな女からもらったマフラーをこんな灼熱の39度の日に、巻き巻きしているオレを、笑え。やれやれ。』



と、言いながら、クールに熱にやられて頬に熱をもつ

宮本武蔵(みやもとむさし。)


を、軽々とお姫様だっこしたのだ。


『なっ。やめろよ。オレは男だぜ。

己の力で歩いていけらあ。おろせ!』


宮本武蔵(みやもとむさし。)

は、己の鍛え抜いた鋼の肉体、約98kgが、

まるでタンバリンでも振るかの如くに、

お姫様抱っこされたことに驚きを隠せない。


『男だとか。関係ないぜ。やれやれ。

大人しくしてろ。』


逆光の光の輪郭。


伊藤一刀斎景久(いとういっとうさいかげひさ

)。



その時




トゥクン!



宮本武蔵(みやもとむさし。)

の心の臓が、何かに貫かれた。


それは電撃のようであった。



宮本武蔵の頬は、

熱中症の影響であろうか


ピンク色に染まっていた。












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ