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恋の花15


 

『どうして僕はこんなとこにいるのだろう』


蓮華さんがシャワーをしている音が聞こえてくる。全体的にここはラブホテルで、世の中は朝だけれど、室内は現実を遮断。薄暗い匂い。


『どうして僕はこんなとこにいるのかな?』


念の為にもう一度つぶやいた。

そうすることで、自分を安心させるために。


いつもは右に曲がる、それがただ今日だけは左に曲がってみた。なんで? 知らない。

そんな程度の朝の出来事。

ラブをするための気の利いた室内。


蓮華さんがシャワールームから出てきた。

濡れた髪、髪の先っぽには水滴。前髪。

前髪の先っぽにも水滴。

肌色をとりあえずかくす、

たよりのないバスタオル。


「ああ、これは、おセックスする前のだ。」


なぜだか心がドキドキした。

それは性欲。



こんな時には、なんて言えばいいの?

言葉はいらないの?


あ。いらないみたい。


見つめあう。

肌色。


まつ毛が触れそうなくらいの、あと何センチ。


やわらかそうだなあ。


好きになりそう……。





…………。



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