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恋の花13
『ミドリちゃん、これ。読んでみて。』
どっかのサブスクで1位になってそうな、
ラブソングみたいな言葉を
メロメ君がノートに綴りはじめた。
私が詩集を読み始めると、
メロメ君は隣に座ってきて
『これはね。この詩はね、感じるかな?
その本当の意味が。ふふ。感じ取ることができたなら、あなたも詩人。あ。でね、この詩はね、
朝と昼の間、人間の生きる喜びをね……』
小動物が、愛される理由みたいな表情で、
ひとつひとつ解説してくれる。
「君のいない世界の朝は暗くてさ、
みたいな。あっちっち。コーヒーも薄い味。」
「今すぐその改札を飛び出して、俺の腕の中に飛び込んできてよ、なんて。ぎゅしてLOVE。」
「一生分の愛を君に捧げるから、一生分の笑顔を俺に頂戴、とか。本気です。洗濯物干せ。」
「愛の指。気持ちいい指。」
「ライラック。」
…………
これ……
全部、私だ。
耐えがたい愛おしさが
胸の鼓動を止めにきた。
私は、
メロメ君をその場に押し倒して、跨った。




