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恋の花3
『昔ね、はは。美容室で働いていたんだ。』
メロメ君が、髪を切ってくれた。
別に切りたいな、なんて思ってもいない絶妙なタイミングで。
お風呂場が狭いから、それよかはちょっとだけ広い狭さのリビングで、小さいテーブルどかして、隣の玄関ポストに刺さっていたチラシの塊を盗んできて。
髪を切られている時って、どこを見てていいのかわからない。メロメ君の可愛い顔を、画面切り取りしたみたいに、チラッとしか見えないから、
なんだかドキドキした。嘘みたいに。
メロメ君は、私の髪を見ているから、私を見てはいなくて、チラシにパサパサと、髪の毛の落ちる音だけがした。暑いなあ。
首筋に汗をかいているのが、なんだか恥ずかしかった。
メロメ君を好きになれた。




