表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
賞味期限1年の恋  作者: AM
第1章 お互いを知るためには
3/22

沙月編:1話 新学期当日

ピピピピピ…ピピピピp…

「んん〜…」

朝か…早いなあ…今日は新学期か…中学2年生もあっという間だったな。もう中学3年生か…受験生か…やっぱり受験は怖い。私は県内有数の新学校に通いたくて勉強を毎日していた。だけど中学3年生からはもっと勉強が難しくなっていくと言われている。ずっと中学2年生のままだったらな〜。ま、こんなこと考えてもしょうがないか。起きよう。

「ママ、おはよう。」

「あら?さっちゃん、おはよう。今日は新学期ね。」

「そうだね。」

「はい、これ朝ごはん。」

「ありがとう。」

トーストとスクランブルエッグだった。どちらも私の好きな朝ごはんだ。

「さっちゃんは誰と同じクラスになりたい?」

「そうだね〜、由花とか明里とかと同じクラスがいいかな〜」

「由花ちゃんと明里ちゃんね。いいじゃない!同じクラスになれるといいわね。」

「そうだね。」

私はトーストを頬張って言った。着替えたり、髪の毛をセットしたりしていたらもう家を出る時間になっていた。

「じゃあ、学校行ってきます。」

「いってらっしゃい。」

学校まで私の家はちょっと離れているので自転車通学だ。朝から自転車をこぐのはしんどいが、道端に咲いている桜を見て気持ちを和ませた。

20分くらい自転車をこいで学校に着いた。玄関前に貼られてあるクラスの表を見る。私は6組だった。由花と明里いるかな〜。名前を探してみる。あ!明里いた!由花は?あ〜残念。うちのクラスじゃなかったか…そう思った途端、後ろから誰かに飛びつかれた。

「おはよ!みもりん!」

「なんだ〜由花かびっくりした。」

「うちら同じクラスだった?」

「ううん。違った。」

「そっか〜。それは残念。」

「クラスが違っても今年もいっぱい一緒に遊ぼ。」

「うん!」

由花と一緒に3年生のクラスがある3階まで向かった。

「じゃ、うちは4組だから!またね、みもりん!」

「うん。ばいばい、由花。」

そして私はクラスに入った。

10分くらい経ったのだろうか担任の先生が入ってきた。

「あ〜い、席つけ〜。今日からこのクラスの担任になった大山です。まあ皆さん受験生ということで、3年生の生活は緩むことがないように頑張ってください。じゃあまずは自己紹介を1人ずつしてもらうぞ〜」

大山先生か…生徒指導の先生で、学校で1番怖い先生じゃん…これは大変な1年間かもなぁ。そう考えている間にいつのまにか自己紹介が始まっていた。

「はい。じゃあ次は北村。」

大山先生が言った。

「はい。僕の名前は北村凪音です。好きな食べ物はスイカです。」

なぜか私は凪音くんという子の自己紹介が引っかかった。あんなに新学期をつまらなさそうに過ごしている子を、私は今まで見たことがなかったからだ。なんであんなにつまらなさそうなんだろう。そうこう考えていたら私の自己紹介の番になっていた。

「じゃあ、次、三森。」

「はい。私の名前は三森沙月です。趣味は読書です。」

ふぅ…私、やっぱり自己紹介苦手だなぁ…なんで私は自己紹介が苦手なのかなと考えてみた。人前で話すのは嫌いじゃないし、むしろ得意だ。自分のことを話すのが嫌なのだろうか?確かに、いざ自分のことを話そうとすると何故か詰まってしまうことがある。なんでだろう?別に自分のことを嫌いでもないのに…わかんないなぁ…

そう考えているうちに、自己紹介が終わり休み時間になっていた。

「おはよ、沙月。」

「あ、明里。おはよう!」

「沙月、なんかぼーっとしてたよ。」

「え?そんなことないよ〜」

「そう。次、全校集会だから一緒に体育館に行こ。」

「うん!」

私は明里と一緒に体育館に向かった。

明里と由花とはよく一緒に遊ぶ。春休みとか夏休みとか、大型の休みになると一緒にテーマパークに行ったり、都会の方に出たりしてショッピングを楽しんだりしていた。

「春休み、楽しかったね。」

「そうだね。沙月は何買ったんだっけ?」

「え〜私はね〜、夏物の服かな!あんまり家に夏物の服がなくって、いっぱい買っちゃった。」

「そういえばそうだったね。由花はあれだったよね?」

「あ〜なんだったっけ?彼氏へのプレゼントとかだったよね?」

「そうそう、あの2人も長いよね〜」

「そうだね〜」

「沙月は彼氏作らないの?」

「それ、昨日由花にも言われた。」

「で?どうなの?」

「今はいいかな〜、高校入ってからで。」

「そうなの、私は欲しいかな〜彼氏。」

「え!そうなの?気になっている人とかいるの?」

「え、いないよ〜」

あ〜これは、いる時の反応だな。

「できるといいね!彼氏。」

「そうだね。ありがとう。」

こんな会話をしているうちに体育館に着いていた。

全校集会で1番話が長いのは校長ではなく、意外と生徒指導の大山先生の話だ。でも毎回同じようなことを言っている気がする。いや、そこまで先生の話をまともに聞いていないだけなのかもしれない。放課後、何をしようか悩んでいるうちに全校集会は終わっていた。

キーンコーンカーコーン

下校のチャイムがなった。私は学校に残っていてもやることがないので自転車置き場に向かった。自転車置き場で由花とすれ違った。

「じゃあね!みもりん!」

「じゃあね。由花。」

私は由花と別れの挨拶をしてから自転車をこぎはじめた。こいでる最中、なぜか頭の中に凪音くんの自己紹介が浮かんだ。なんであの子はあんなにつまらなさそうだったんだろう…考えててもしかたないか。まだ一度も喋ったことないからどんな子かもわからないし。そう思い、私は桜で満開の川岸を自転車でこぎすすめた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ