十二話
さて、スキー合宿から帰ってきた私たちは、塾の冬期講習に追われ、親戚との行事やらなんやらで、非常に忙しかった。全員が集まれる日を私たちはLINEで、探した。
いーこ{6日遊べそう?
ぷーち{いけるよー
いーこ{あとはなっつだね
今聞いてる~}なっつ
行けるって}なっつ
いーこ{じゃあ、いつもの時間にあわらの前で
ぷーち{おけえ
おっけー}なっつ
結局6日に集まることになったので、6日を心待ちに眠りについた。
当日がやってくると、おもったより寒かったので、もう一枚上に着こんで、風も強いので13時10分すぎに歩いて出かけた。休みの日のいつもの時間は14時ちょっと前がお約束の時間。なかなか休みの日に集まるということはないのだが、すっかりみんなの中に定着している。新しい小銭がじゃらじゃらと音を上げながら、ポシェットは前後に揺れ動く。あわらの前のベンチには誰も座っていなかった。私が一番に来たようだ。木の葉っぱの日陰になるように設置されたベンチも曇りの日なら別にこんな風通しのいい場所じゃなくてもなあとおもうが、動かしたらおばちゃんに怒られるので、いつもみんなでくっついて暖を取っている。
・・・しまった。カイロ持ってくればよかった。彼女たちの若干遅れがちにやってくるのを見越しておくべきだった。今25分か・・・取りに行ったら微妙かも戻ってこれないな。
はくしゅん。寒空の下の静かな住宅街の高台にくしゃみだけが風に乗って響き渡った。




