表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/63

五十五話 兆しと勝利へ

終わりは、いつも突然消える。


手応えも、達成感もないまま。


あと一歩で届いたはずの勝利は、

まるで最初から存在しなかったみたいに消えていく。


だから戦いは残酷だ。


終わらせたと思った瞬間に、

また始まる。


――それでも、止まれない。


――沿岸部


(まずいなぁ。そろそろだ。)


海月(デルキア)は小さな水球を無数に召喚する。


”ごめんねぇ~私にもあんまり時間がないんだ~”


海月(デルキア)は触手で頭を掻く。


”サクッと皆殺しにするねぇ~そっちの方が苦しくないしねぇ~”


――双子座流星群ふたござりゅうせいぐん


一斉に小さな水球から水が打ち出される。


リサは防御魔法を全体に展開する。


(なに?魔力の密度……。)


水が、触れた地面を抉る。


遅れて、爆ぜた。


石が砕け、砂が消える。


(……当たれば、終わる)


”あったら死ぬ”ということが肌で分かった。


反撃する隙間もない。


しかしルンタとゾムは前へ出る。


”君達~前へ出るの?死ぬよ?”


「「構わん。」」


ルンタとゾムの声はそろった。


「俺たちという部品に与えられた意味は――」


それ以上の言葉を言う必要はなかった。


”ほんと不思議~人は生きたんじゃないの~?”


海月(デルキア)はそう言いつつも攻撃の手をさらに激しくする。


一撃。


ルンタの腕がわずかに弾かれる。


二撃。


足場が削れる。


三撃。


(……持たねぇな)


(そろそろ……()()を使うときか?)


クサナギの脳裏に思い出すトラウマ。


――お前は聖剣の恥だ。


でも。


(俺っちは必要にされている!)


『旦那!俺っちの固有魔法使って!』


「まかせろ。」


ルンタはクサナギにわずかに力を込める。


脆い刀身(イニスヒナツ)


刃が触れた瞬間。


水が崩れた。


切れた、じゃない。


――“壊れた”。


内部から、強度が消えていく。


(……なんだこれ)


――脆い刀身(イニスヒナツ)


刀身に触れたものを脆くする魔法。


”あれぇ……?”


海月(デルキア)の声が、わずかに弾む。


”硬度は……保ってるのに~壊れてる~”


触手が止まる。


”いいねぇ~それ”


海月(デルキア)はゆっくりと笑う。


”やっと壊しがいが出てきた~”


水がさらに増える。


ルンタは水を切り捨て進む。


(刀身に纏えるということは……)


ルンタは白い魔法結晶(エマ―シャード)に魔力を流す。


――ヒュカ!


ルンタが空気に向かってクサナギを振るう。

音が刃となり正面に飛散する水を壊す。


(厄介だなぁ~全く水を切られる。)


海月(デルキア)はさらに手数を増やす。


――だが、その圧にわずかな“乱れ”が生まれた


猛攻からは僅かに精度が落ちている。


(ルンタとゾムさんが海月(デルキア)を削ってる。余裕ができた。)


リサはその隙間を“計算”ではなく“直感”で拾った。


――閃く飛礫(グルリムパ)


リサの周りに漂う光の小さな粒。


そこから放たれる光。


海月(デルキア)の水を相殺しつつ少しずつ海月(デルキア)に近づく。


(あれぇ~余裕なくなった感じ~?)


海月(デルキア)はまずゾムから仕留めようと触手を地面に伸ばす。


ゾムはすぐさま飛び上がり細い触手の上に乗る。


(乗られた!)


海月(デルキア)は触手を乱雑に放つ。


しかし焦ってきた敵の対処の仕方は長年戦ってきた経験が知っている。


――ここで押し切らなければ、流れは戻る。


(焦って来た時には……)


――見えた


一か所だけ攻撃が甘い箇所。


(必ず甘さが出る。)


ゾムはそこまで一気に滑り込んで入る。


――残り5分


戦場の空気が、一段“重く”沈む。


(まずい~持たない~)


触手が、わずかにほどける。


水の密度が、崩れる。


一撃ごとに、


存在が薄くなる。


(時間……切れかぁ)


(なんだ?海月(デルキア)の体が少しずつ消えていっている?)


『何をしている!早く人間を殺せ!』


ずっと黙って戦いを見ていた災害の悪魔(カタストロフ)海月(デルキア)を怒鳴る。


(せめて~あいつだけでも~殺すか?)


臨界点(りんかいてん)!”


海月(デルキア)の正面に巨大な水の斧。


斧は真っすぐゾムに向かって倒れてくる。


(ふっ。ここで一人持っていく算段だな?)


ゾムは迫る斧に対してメイスを合わせながら笑っていた。


(あの男~なんで笑ってられるの~?)


海月(デルキア)は冷めた心で思う。


あと少しで体が割れる……と思われたとき。


――ジャャャ!


ゾムとの間に割って入るルンタの姿。


「遅いぞ。」


「すまぬ。」


ルンタはゾムの方を見ずにいう。


二人の力があればあっという間に斧は押し戻され水しぶきとなる。


「今しかない」誰もが、同じ結論に辿り着いていた。


奥義(おうぎ)破壊の太刀(はかいのたち)――」


堕界ついかい――」


二人の呼吸が一瞬一つになる。


海月(デルキア)の周りの時間が遅くなる。


――残り数秒


(……終わった。)


破天狼(はてんろう)(かい)


(ずい)


攻撃が一つに重なりついに海月(デルキア)を打ち砕く……。


――その時だった


海月(デルキア)の姿は今まで存在しなかったように消える。


ルンタとゾムは突然現れた地面に唖然とする。


二人は慌てて受け身をとる。


「なるほど。次は殺せる。」


ゾムがぽつりとつぶやいた。


「ふぅ〜今日も編集終わったぁ〜」


「お疲れ作者。ほれ、ル◯ンドだ。」


「サンキュー!エリック。これまじ好きなんだよね……。」


——ガジ


「噛めない!?」


「あははは!それはミニチュアだよ!」


「次回(かなり不機嫌)」


「「データと大作戦会議」」


「エリック。また、恨みを増やしたな。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ