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LETHAL -俺だけが見える勝利の一手-  作者: 龍崎
第三章 海外遠征編 ― 世界を喰らう拳 ―

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第6話 挑戦者達の対戦会

Discordの通話を繋いだまま、四人による対戦会が始まった。


最初に席へ座ったのは桐生蒼真だった。


『じゃあ最初は俺と神谷な』


「お願いします」


画面に表示されるキャラクター。


桐生の《焔舞》。


神谷の《Rex》。


試合開始と同時に焔舞が高速ステップで距離を詰める。


『相変わらず速いな』


神谷が呟く。


『そっちもな』


桐生が笑う。


焔舞とRex。


どちらも機動力を活かして戦うキャラだが方向性は違う。


焔舞は連携重視。


Rexはプレッシャー継続型。


画面中央で激しい差し合いが始まる。


『うお』


『今の反応するのか』


『やっぱ蒼真強いな』


凛と結衣が観戦しながら声を上げる。


一本目は桐生。


だが二本目は神谷が取り返す。


Rexのプレッシャーゲージを活かした連携が機能し始めた。


『なるほどな』


桐生が小さく呟く。


『前やった時より全然嫌らしくなってる』


「褒め言葉として受け取ります」


『褒めてる』


通話に笑いが起こる。


その後も数戦行われ、一進一退の内容が続いた。


次に入ったのは白石凛だった。


《Celes》。


飛び道具も近距離も強い万能キャラ。


『じゃあ次は私』


「お願いします」


開幕から飛び道具が飛ぶ。


神谷が前へ出る。


迎撃。


牽制。


差し返し。


全てが高水準。


『相変わらず上手いな』


桐生が感心する。


『Celesのお手本みたいな動きだ』


『ありがとう』


凛が淡々と返す。


神谷は攻め込むが簡単には近付けない。


飛び道具で止められ、近付けば丁寧な迎撃が待っている。


『うわ、それ届くの?』


結衣が驚く。


『凛は距離感が上手いからな』


桐生が解説する。


それでも神谷も食い下がる。


Rexの高速ステップから一気に距離を潰し、攻め継続へ持ち込む。


『今の上手い』


凛が素直に褒めた。


『前より圧が増してる』


結果は五分。


お互いに勝ったり負けたりを繰り返す。


最後に神崎結衣が入った。


『よーし!』


画面に現れるのは《龍牙》。


高火力と安定感を兼ね備えた強キャラだった。


『結衣は安定してるんだよな』


凛が言う。


『堅実だから大崩れしない』


『褒められてる!?』


『褒めてる』


試合が始まる。


龍牙は派手さこそ少ないが一発一発が重い。


少しのミスが大ダメージに繋がる。


『痛っ!』


神谷が思わず声を上げる。


『ふふん』


結衣が得意げになる。


『火力だけは自信あるからね!』


しかし神谷も徐々に対応していく。


距離管理。


ゲージ管理。


差し合い。


何度も試合を重ねるうちにお互いの癖が見え始めていた。


気付けば三時間以上が経過していた。


誰も手を抜かない。


誰も諦めない。


勝つためではなく強くなるための対戦会。


『やっぱり強い人とやると勉強になるな』


桐生が言う。


『ほんとそれ』


凛も同意する。


『世界大会目指してる人達ばっかりだもんね』


結衣が笑う。


神谷も頷いた。


PHOENIX。


NOVA eSports。


RAVEN’S NEST。


所属は違う。


ライバルでもある。


それでも今は同じ目標を追う挑戦者達だった。


REVOLT MAJORまで残り一か月半。


世界への切符を掴むための戦いは、もう始まっている。

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