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LETHAL -俺だけが見える勝利の一手-  作者: 龍崎
第一章 無名の高校生

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第18話 最後の切符

「さあ皆さん!」


実況席から黒田の声が響く。


「準決勝第一試合の興奮冷めやらぬ中ですが――」


「続いては準決勝第二試合です!」


大会配信は大きな盛り上がりを見せていた。


決勝進出の枠は残り一つ。


LETHALに挑戦する資格を得るのは、あと一人だけだ。


配信コメント欄も凄まじい勢いで流れている。


『きたああああ!』


『もう一つの準決勝!』


『楽しみすぎる!』


『誰が決勝行くんだ』


『優勝候補いるぞ!』


黒田が声を張る。


「それでは選手紹介です!」


選手紹介映像が配信に流れ始めた。


「まずはこの選手!」


紹介映像とともに一人の少女が映し出される。


「NEO Gaming所属!」


「神崎結衣選手です!」


コメント欄が盛り上がる。


『結衣きた!』


『頑張れ!』


『応援してるぞ!』


『チーム最後の希望!』


十七歳。


NEO Gaming所属。


若手世代の有望株として注目を集めるプレイヤーだ。


堅実な立ち回りと安定感を武器に勝ち上がり、この大舞台まで辿り着いた。


「神崎選手の使用キャラクターは《龍牙》!」


飛び道具。


対空技。


高火力コンボ。


攻守のバランスに優れた万能型キャラクター。


初心者から上級者まで幅広く使用される人気キャラクターだった。


「非常に完成度の高いキャラクターですね」


鬼塚が解説する。


「どの距離でも戦える対応力があります」


「極端な弱点が少なく、プレイヤーの地力が出やすいキャラクターです」


「神崎選手はその性能を丁寧に活かすタイプですね」


結衣は席に座り、静かに画面を見つめる。


表情に緊張はない。


ただ集中していた。


決勝進出。


その目標だけを見据えている。


そして――。


「対するは!」


黒田の声がさらに大きくなる。


コメント欄の流れも加速した。


『来た!』


『本命!』


『優勝候補!』


『桐生だ!』


『強すぎる男』


紹介映像が切り替わる。


映し出されたのは一人の青年。


「Phoenix所属!」


「桐生蒼真選手です!!」


コメント欄が爆発した。


『うおおおおお!』


『優勝候補!』


『桐生だ!』


『強すぎる』


『本命来た』


十九歳。


Phoenix所属。


国内ランキング上位常連。


数々の大型大会で結果を残してきた若き実力者。


安定感。


対応力。


勝負強さ。


どれを取ってもトップクラス。


今大会でも優勝候補の一角として名前が挙がっていた。


桐生は落ち着いた様子で席へ向かう。


無駄のない動作。


自然体のままなのに、不思議な存在感があった。


「今の若手世代を代表する選手の一人ですね」


鬼塚が語る。


「実績だけなら今回の参加者の中でも上位です」


「大舞台の経験も豊富ですし、非常に安定感があります」


「大崩れするイメージがありません」


黒田も頷いた。


「まさに強豪ですね」


「そして使用キャラクターは――」


「《焔舞》です!」


華麗な動き。


素早い接近。


長いリーチ。


多彩な崩し。


そして高い攻撃性能。


現在の環境でも最上位クラスと評価されるキャラクターだった。


「非常に強力なキャラクターです」


鬼塚が解説する。


「近距離戦が強い」


「機動力も高い」


「崩しも豊富」


「相手に対応を強いる性能を持っています」


「そして何より――」


鬼塚が少し声を強める。


「桐生選手自身が非常に上手い」


コメント欄が一気に流れる。


『それな』


『結局プレイヤーが強い』


『キャラだけじゃ勝てない』


『桐生マジで強い』


『優勝候補だわ』


両選手が席に着く。


先ほどまでの紹介ムードは消えている。


そこにいるのは勝者と敗者を決めるための二人の競技者だけ。


神崎結衣。


桐生蒼真。


決勝まであと一勝。


その距離まで辿り着いた者同士。


コメント欄も少しずつ落ち着いていく。


誰もが試合開始を待っていた。


対戦画面が表示される。


《龍牙》


VS


《焔舞》


決勝進出を懸けた最後の準決勝。


黒田が叫ぶ。


「準決勝第二試合!」


「神崎結衣選手!」


「桐生蒼真選手!」


「試合開始です!!」


コメント欄が一気に流れ始める。


『いけえええ!』


『始まった!』


『神試合期待!』


『どっち勝つ!?』


『ファイナル行くのは誰だ!』


カウントダウンが始まる。


そして――。


「Round 1」


最後の決勝進出者を決める戦いが幕を開けた。

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