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LETHAL -俺だけが見える勝利の一手-  作者: 龍崎
第四章 プロリーグ開幕編

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第63話 首位の貫禄

先鋒戦を終えた神谷蓮が席へ戻ると黒崎豪が静かに立ち上がる。会場からは大きな拍手が送られるが、黒崎の表情はいつも通り変わらない。


次鋒戦。


黒崎豪。


月城玲。


経験と経験がぶつかる好カードだった。


試合は序盤からハイレベルな読み合いになる。黒崎が得意の堅実な立ち回りで主導権を握れば、月城も徹底した対策で対応する。一進一退の攻防が続き会場も大いに盛り上がるが、終盤に入ると月城が試合中の修正能力を発揮。黒崎の癖を見抜き少しずつ有利を広げていく。


『月城うまい!!』


『黒崎も負けるな!!』


最終戦までもつれ込んだ激戦だったが、最後は月城が読み勝ちKO。


AEGIS勝利。


10-10。


会場が沸く。


「月城選手やりました!!」


実況の桜庭も興奮する。


久我も頷いた。


「黒崎選手相手にこれは価値がありますね」


これで勝負は大将戦へ。


九条迅。


白河優斗。


Division Fを代表する二人のエースがステージへ姿を現す。


会場は総立ち。


『きたあああああ!!』


『帝王!!』


『白河!!』


『楽しみすぎる!!』


試合はまさに頂上決戦だった。白河が持ち前の安定感で試合を組み立てれば九条も一切動じない。差し合い、反応、読み合い、その全てがDivision F最高峰のレベルで繰り広げられる。一本目を白河が取れば二本目は九条。三本目を九条が奪えば四本目は白河。会場のボルテージは上がり続け、勝負は最終戦へ突入する。


残り体力わずか。


残り時間わずか。


どちらが勝ってもおかしくない。


会場全員がモニターを見つめる。


そして最後。


白河の牽制に対して九条が完璧な差し返しを決める。


カウンター。


最大コンボ。


KO。


試合終了。


九条迅勝利。


RAVEN’S NEST勝利。


30-10。


『やっぱ九条だあああ!!』


『帝王強すぎる!!』


『白河も惜しかった!!』


『名勝負!!』


桜庭が絶叫する。


「決めたぁぁぁぁぁーーーーー!!九条迅!!最終節でもエースの仕事を果たしましたぁぁぁ!!」


久我も笑う。


「これが首位チームの強さですね」


神谷はステージ脇からその姿を見つめる。


先鋒で勝ち。


黒崎は敗れた。


だが最後は九条が締める。


それが今のRAVEN’S NESTだった。


無敗。


首位。


そして優勝へ最も近いチーム。


会場に響く歓声の中、RAVEN’S NESTは再び勝利を積み上げた。

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