第59話 流星の一撃
第四節第三試合。
AEGIS VS METEOR。
上位争いへ食らいつきたいAEGISと、ここまで未勝利のMETEOR。
順位だけ見ればAEGIS有利。
多くの視聴者もそう予想していた。
だがMETEORの選手たちに諦める気配は一切なかった。
実況の白峰玲司が声を張る。
「第四節最後の試合です!!AEGISは上位追撃へ、METEORは待望の初勝利を目指します!!」
解説の神谷駿も頷く。
「METEORは負けていますが内容は悪くありません。いつ勝ってもおかしくないチームです」
オーダー発表。
AEGIS。
先鋒 七瀬蒼
次鋒 月城玲
大将 白河優斗
控え 神代蓮司
METEOR。
先鋒 風間蒼空
次鋒 結城晴人
大将 御剣颯
控え 不知火蓮
『白河きた!!』
『御剣頑張れ!!』
『METEOR初勝利あるぞ!!』
先鋒戦。
七瀬蒼。
風間蒼空。
若手対決は序盤から接戦になったが、試合経験で上回る七瀬が終盤で流れを掴み切り勝利。
AEGIS先制。
10-0。
『七瀬うまい!!』
『AEGIS順調だな!!』
しかしMETEORもすぐに反撃する。
次鋒戦。
月城玲。
結城晴人。
研究家同士らしい高度な読み合いが続く中、結城が試合中に対応して徐々に主導権を奪う。
終盤。
月城の狙いを完全に読み切った結城が最大コンボを決めてKO。
METEOR勝利。
10-10。
会場が沸く。
『結城やるじゃん!!』
『追いついた!!』
『大将戦だ!!』
そして。
運命の大将戦。
白河優斗。
御剣颯。
AEGISの絶対的エース。
METEORの若き大黒柱。
会場の空気が変わる。
実況席の白峰も興奮していた。
「第四節最後を飾る大将戦です!!」
試合開始。
一本目。
白河。
安定感抜群の立ち回りで先勝。
会場から歓声が上がる。
だが御剣も怯まない。
二本目。
御剣。
圧力を強めて取り返す。
一本対一本。
三本目。
白河。
四本目。
御剣。
試合はフルセットへ。
『また最終戦!!』
『今日熱すぎる!!』
『どっちだ!!』
会場総立ち。
最終戦。
両者一歩も譲らない。
白河が守る。
御剣が攻める。
白河が返す。
御剣がさらに攻める。
体力はほぼ互角。
残り時間二十秒。
御剣が仕掛ける。
白河が迎え撃つ。
読み合い。
差し合い。
極限の攻防。
そして残り五秒。
白河が差し返しを狙う。
その瞬間。
御剣がさらにその上を読んだ。
カウンター。
会場が揺れる。
最大コンボ。
体力が吹き飛ぶ。
KO。
試合終了。
御剣颯勝利。
METEOR勝利。
30-10。
一瞬。
会場が静まり返る。
そして。
大歓声。
「決めたぁぁぁぁぁーーーーー!!」
白峰の絶叫が響く。
「御剣颯!!METEOR!!ついに初勝利です!!」
METEORベンチが総立ちになる。
風間。
結城。
不知火。
全員が立ち上がる。
御剣も思わず拳を握った。
初勝利。
長かった。
だが掴み取った。
神谷駿も笑う。
「内容以上に価値のある勝利ですね」
白河も席を立つ。
悔しい。
だが相手が上だった。
御剣へ向かって小さく頷く。
御剣も頷き返した。
第四節終了。
METEORがついに待望の初勝利を掴み取り、Division Fはさらに混戦となる。
若き流星はまだ終わらない。
その輝きは、ここからさらに大きくなろうとしていた。




