第24話 未来と世界
Division F開幕節最終戦。
GENESIS VS VORTEX。
会場の熱気はまだ冷めていなかった。
「さぁDivision F最後の試合です!」桜庭誠一が落ち着いた声で進行する。
「個人的にも注目しています」と久我竜也が頷く。「育成のGENESISか、世界基準のVORTEXか。面白い対戦です」
モニターにオーダーが映る。
GENESIS
先鋒 朝霧湊
中堅 水瀬優
大将 早乙女京介
控え 久遠翔
VORTEX
先鋒 白崎ルイ
中堅 霧島蓮
大将 皇城龍之介
控え 久我原誠
『早乙女きた!』
『皇城楽しみ!』
『開幕節最後も豪華だな』
先鋒戦。
朝霧湊と白崎ルイ。
将来を期待される若手同士の対決だった。
試合開始直後から朝霧が主導権を握る。
高精度のコンボ。
安定した立ち回り。
新人とは思えない完成度。
「上手いですね」
久我が感心する。
「GENESISらしい育成の成果です」
朝霧がそのまま勝利。
GENESIS 10-0 VORTEX。
続く中堅戦。
水瀬優と霧島蓮。
理論派プレイヤーと海外経験豊富な実力者の対決。
試合は一進一退だった。
お互いに読み合う。
対応する。
修正する。
観客も息を飲む。
しかし最後。
霧島が勝負所で一歩上回った。
KO。
VORTEX勝利。
GENESIS 10-10 VORTEX。
『いい試合!』
『霧島強ぇ!』
『分からなくなった!』
そして大将戦。
早乙女京介。
皇城龍之介。
両チームのエースが姿を現す。
歓声が一段と大きくなる。
「華のある選手ですね」
桜庭が笑う。
「ええ」
久我も頷く。
「この二人はスター性があります」
早乙女は観客へ手を振る。
皇城は静かに前を見る。
対照的な二人だった。
席へ座る。
ヘッドセットを装着。
会場が静まり返る。
『大将きた!』
『皇城頼む!』
『早乙女いけ!』
20ポイントを懸けた大将戦。
勝ったチームが開幕戦勝利。
負けたチームは黒星スタート。
緊張感が高まる。
桜庭が声を上げる。
「Division F開幕節最終戦!」
久我も続く。
「未来を育てるGENESISか!世界基準のVORTEXか!」
画面中央にFIGHTの文字が表示される。
運命の大将戦が始まった。




