第1話 運で決めないでくれよ...3匹から選ばせてくれよ...
―あなたの理想のモンスターは何ですか?―
炎を吹くファイヤドラゴン?
雷を起こすサンダードラゴン?
氷を操るアイスドラゴン?
大きな桃が実ったドラゴン娘?
【俺にもそう思っていた時期がありました。この仲魔たちに出会うまでは】
いやなんかプロローグ読み飛ばされるし1話に意味深なこと書きたくなっただけ
[ホヒューーン]
、、、ゲートからダンジョンに出た時の音だ
分ってる、表現が下手すぎるのはわかってる
ただこれ以上のものが思いつかないのだ
気を取り直して
ランク1ダンジョンに入ると2枚カードがもらえる
プレイヤーカードとモンスターカード
プレイヤーカードは自分の情報がのっていて
モンスターカードは手に入れたモンスター、いわゆる仲魔の情報がのっている
ここで手に入るのはランダムなランク1モンスター
俺はカードを見る前に全力で祈りをささげた
「おねがいします、相棒キャラ的なのください」
「贅沢は言いません」
「できればスライムとか人型とか愛着の持てる奴」
主に読者が愛着持てるやつ
「そしてもっとできるならギヴmeドラゴン」
祈り終えてからモンスターカードをめくって見た
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名前:未登録
種族:メスライム
性別:なし
ランク:1
状態:
HP 30/30
MP 50/50
未使用
スキル:再生治療
ステータス:
最大MP 50
最大HP 30
支援系魔力 20
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そして祈りを後悔した
「アタッカーにしてって言えばよかったー」
たしかにメスライムは人型のスライムだ、
とはいっても見た目は完全に女子トイレのあの赤いピクトグラムなのだが
まあ見た目は問題じゃない、
将来立派なスライムっ娘になると期待すれば
ただ問題なのは唯一の手持ちが支援職であることだ
いったいどういう縛りプレイだよ
ここで俺には2つ選択肢がある
・俺自身が戦ってモンスターを何匹も倒して普通のモンスターカードを手に入れる
・俺がアタッカーとしてランク2モンスターであるボスを倒しクリアする
選択肢は2つあるが実質一つみたいなもん
そう、この問題の正解はもちろん、
2つ目の選択肢
俺がボスに立ち向かうことだ
なんせモンスターカードのドロップ率はわずか1%
とんだクソガチャである
ソシャゲをしたことのある人ならわかるだろうが、
1%のキャラは100回まわしてもたいてい出こない
周回とか嫌だ、普通に読者も飽きる
第一話は勝負なのだ!
メタネタなんてしてはいけないほどに
そもそも俺が勝てるレベルのモンスターならあんまりいてもいなくても変わらない
こうして方針もきまったところで先に進んでいく
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このダンジョンは迷宮型である
壁は地獄の薪をくべ燃え盛る業火で焼いたネズミのごとく灰色のレンガで作られ、
隣の国でとれたばかりの真夏のオレンジみたく暖かな光を放つ松明がかかっている
ところどころ血の足跡が付いているような雰囲気が出てる苔のついたレンガの床。
いつギミックで落ちてきてもおかしくないような古びたレンガの天井には、、、
ええいもうやってられるかあ!!君がイメージしやすいベタなやつでいいよもう
風景描写など二度としない。
さて今のところ冒険は順調
出てくるモンスターはただのスライムと農具を武器にしたゴブリンだけだ
スライムは雑魚キャラの方で、
少し溶かされるるが手を突っ込んで核となっている魔石を抜き取るだけで勝てる
ゴブリンきたらスライムの魔石を後ろに投げ
ゴブリンがそれを取りに行っている間に先に進んで逃げる
なぜ逃げるかって?
わざわざ敵を追いかけるやつのほうがおかしいだろ
わざわざ苦手なバトル描写する奴のほうがまれだろ
あと魔石はモンスターのごちそうらしく
モンスターは魔石を見た瞬間よだれ必須だ
そうこう攻略しているなか1つだけ問題が判明した
それは俺の足元にいる
ひざ下ぐらいの大きさでぷるぷるしてる
仲魔であるメスライムのスキルだ
その効果を俺のプレイヤーカードであらわすと
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名前:未登録
種族:プレイヤー
性別:男
ランク:1
状態:
HP 43/50
MP 45/50
軽症
ひどい手荒れ
顎関節症
スキル:プレイヤー権(ランク1)
ステータス:
最大HP 50
最大MP 50
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⇓スキル:再生治療 使用
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名前:未登録
種族:プレイヤー
性別:男
ランク:1
状態:
HP 43/50
MP 44/50
顎関節症
スキル:プレイヤー権(ランク1)
ステータス:
最大HP 50
最大MP 50
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おわかりいただけただろうか
そう顎関節症がなおらないのが問題
ではないが
いっさいHPが回復していないのが問題だ
おまけみたいにMPがすこし減ってるし
ただ実際に感じられるのだが、
スライムによる怪我がなおっていて、
カードからも軽症や手荒れの表記が消えていた
そこで疑問に思った俺はカードの『再生治療』をタップした
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『再生治療』
プチヒールから怪我を治す効果だけ抜き取ったもの
(HP回復効果はない)
ヒール系とはちがい、死体の状態もよくする
生き返らせることはできないが
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絶対いま必要なスキルじゃない
HPと体の状態のちがいは後で詳しく教えてもらうとして、これは大きな誤算だ
使えると思っていた支援職が現状全く役にたたない
こんなんヒールの抜け殻だろ!!
たとえ無傷でもHPが0になったら死ぬのだ、たぶん
手荒れを治すとかどこの主婦の味方だよ!!
キッチンにでも置いてろ!!
死体の状態をよくするというのも今はいらない
教会も復活の呪文もないんだぞ
【この時の俺は気づいていなかった】
【この能力の可能性に】
【この能力が意味することに】
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そうして大きな扉の前についた
まもなくボス戦
ボスについてはあまり調べていない
自分の対応力を鍛えるためだ
大事だぞタイオウリョク
だから決してご都合展開などではないのだ
すこしストレッチをしてから扉を開けた
[ガラガラガラ]
まさかの横開きのスライド式
そんなん今時サザエ〇ん家ぐらいだろ
なぜダンジョンにこんな遺物が?
中から壊れかけの鎧をきたゴブリンがにらんでくる
その手にぼろぼろの刀を持って
[ウウィーン]
「え!?」
ドアが自動でしまった
無駄なとこハイテクにしてんじゃねえ
服がはさまっちゃったじゃねーか!
いやどーすんだよこれ、全然抜けねー
ゴブリンがきりかかってくる
くっそ、なんて秀逸な罠だ
こんなんみんな引っかかるだろ
ゴブリンが刀を振り下ろしてきた
俺は何とかよけようともがくが、
それでも服はぬけません
刀は俺の首筋一直線にせまる一方
「スラッ」
[ジュブ]
思いもよらないことが起きた
メスライムに刀が刺さっていて、
何とかゴブリンは抜こうとするがびくともしない
メスライムは刀を抜かれないように刀の刺さった傷口をスキルでなおして、刀を埋め続けている
ご、ゴールドエクスへ゜リエンス!?
ただこのままではメスライム、
いや相棒のHPもMPも切れてしまう
そう思った俺は、服を脱いでドアから脱出し
「かばってくれてありがとな!相棒!あとはなんとかしてみせる『送還』」
と相棒をカードにもどす
相棒はきえていった、刀とともに
「あ、やっぱ刀貸してくんない?『召喚』」
だが呼ばれてきた相棒は刀を持っていなかった
俺は召喚システムにおどろいたが、
もう素手で戦うしかない、、、
そして3時間が経過した
「とんだ泥仕合じゃねーか」
「ギャ...」
鎧をきた魔物を素手で殺せるわけないだろ
誰だよ俺がアタッカーできるとか言ったやつ
鎧なめんな
不幸中の幸い、敵は剣術系のスキルしかないらしくさほどに脅威ではなく、致命的なダメージはうけていない。が疲れたというか飽きた、
相棒なんて寝転がっているくらいである
スライムって寝る必要あんの?
とか思っているところに
”あーtesttestいつまでそのようにだらしなく生き延びるつもりですか半裸の変態”
天から高いこえがきこえた、もしかしてこれがちまたでいう救いの女神か?
”わたしは神様ほど高尚な存在ではありません”
”ただあなたの試験官のような存在です”
「えっと、どのようなご用件でしょうか?」
とゴブリンを叩きつつたずねた。
”長い間つまらないものを見せられ続けたので、リタイアを提案しに来ました”
「リタイア?」
すげえ!!
今気づいたんだけどリタイアって逆から何回も言ってたらイタリアになるぞ!!!
アイタリ、アイタリ、、、、イタリア
「てかアイタリってなんだよ」
”リタイアすればいますぐ楽にしねます”
それただの自殺ぅ
人生からのリタイアさせんな
「いえ結構です、いつかは勝てそうですし」
”あのー非常に申し上げにくいのですが私の計算では約60時間後にあなたまけます”
「なんで?」
”脱水で”
「脱衣で!?」
”脱水で!!”
”詳しく言いますと脱水や疲労といった異常状態でも減るんですよHP”
”あなたがこのまま『落ち武者ゴブリン』のHPを削りきるにはあと90時間は必要で”
”『落ち武者ゴブリン』はボスのため脱水などの時間経過の異常状態には強いので”
「こいつ『落ち武者ゴブリン』っていうんですね」
”はい、ちなみにその前のは『百姓ゴブリン』です”
だから農具とかボロボロの武具とか持ってんのか
いやなんでジャパニーズなんだよ
こういうの相場はヨーロッパてきなのだろ
「じゃなくて、勝ち目がなくても最後までやらせてくださいよ」
”そんなことのために60時間も奪わないでください”
”それにあなただって脱水で苦しんで死ぬのはいやでしょう”
”リタイアするのはwin-winなんです”
”なんで大した準備もせず上の服も着ず無能なあなたたちがボスに勝てるんですか”
別に相棒は無能じゃねーだろ
ゴールドエクス□リエンスだぞ
それに服は関係ないだろ
全裸になってやろうか?望むとこだぞ
俺も最初は相棒を馬鹿にしていただが、
俺が巧妙な罠に嵌められたときその気持ちは覆された
この能力はすごいんじゃないか、
ただのヒールの出がらしではないと
反論するため相棒のすごいところを何とか探していたりあ
「あっ」
作戦を、ボスに勝つための策戦をおもいついた
「60時間もいらない5分だ」
「5分でこいつを終わらせる」
”なるほど、それでは5分以内に倒せなければリタイアするということですか?”
「え、いやちがう!違うけどまあいいよ!」
俺はゴブリンから離れ相棒と作戦を共有した
(言葉が通じているかはあやしいが)
まず俺はポケットにあったあるものをゴブリンに見せて握りしめる
その手で奴の口めがけ殴る
「お前こいつをよけられない、、、」
「いやよけないよな」
奴は待ち望んでいる様に大きく口を開け
俺の手が奴のよだれまみれの口にずっぽりはいった
狙ってやったことだが
[ガブッッ]
[ミシミシ]
猛獣の口に手をダイブしたんだ
もちろんガブガブされちまったぜ
HAHAHAHA
「ギューー」
[ギチギチ]
ゴブリンが噛みつきを強める
やべー、思ったより痛い
脈はかるところから血が出てる
でも大丈夫!
なんたってうちのパーティーにとって怪我なんてあってないようなもんだ、
相棒が直せるし
それに計画通りだからな
そろそろか
「相棒いまだ!!」
「スラッ」
スキルで俺の手の中のゴブリンの好物
つまりはとってきたスライムの魔石
要はスライムの死体が敵の口内で急修復しはじめる
急速にスライムボディーがあふれ出るのを感じ、
俺は腕を即座に引っ込め、ゴブリンの口をふさぐ
「よし!!作戦成功、内側からただれて死ね」




