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★終わらない昼と崩れる均衡

一度完結しましたが、ブラッシュアップしての1話目、【第零章】から再投稿しました。


この章は【第零章】パート②です。前回、完結した時には作ってなかった物語です。


【第零章】の続きで、ダイヤたちのルミナス号が、ルビィたちのルミナール号に救助されるまでの空白の約2〜3ヶ月ほどの間のルミナス号のお話です。


明日からの配信。

平日は朝6時に1話配信します。

土日祝は夜20時に1話配信します。


「」人のセリフ


()心の声


『』通信などの機械音、ほかの人が言った言葉をそのまま入れるとき。




※私の小説のルールです。




楽しんでもらえると嬉しいです。

 観測は、順調――とは言い難かった。

 三つある太陽の位置関係を記録し、照度と熱量を測定する。

 植物の成長速度、葉の構造、光合成効率の違いをサンプル化。

 地表の土壌、岩石、砂、水分の成分分析用に採取。

 やるべきことは山ほどあった。


 そして――そのすべてに、邪魔が入る。

 小型の恐竜たちは、一定の距離を保ちながらも、隙を見ては突進してきた。


 だが、それ自体は問題ではない。

 サイモンが受け止めて投げる。

 ダイヤが軽やかにかわす。

 レオが的確に沈める。


 繰り返すうちに、三人は恐竜への対応に慣れていく。


「はいっ次」

 ダイヤがひょいと避ける。

 ドサッ。

 恐竜が転がる。


「数、多いな」

 サイモンが軽く息を吐く。


「生態系が活発すぎる」

 レオが短く分析する。


 やがて、中型の恐竜も現れ始めた。

 こちらは、さすがに素手では厳しい。

 レーザーガンが火を吹く。

 ライフルの衝撃で地面が弾ける。

 直撃は避け、あくまで威嚇。


 だが、それでも――

「しつこいな」

 サイモンが言う。


「縄張り意識が強い個体群だ」

 レオが答える。


「人気スポットなのかな、ここ」

 ダイヤが笑う。


 その間にも、作業は止めない。

 サンプルは増え、データは蓄積されていく。


 しかし――

 疲労も、確実に積み重なっていた。

 呼吸が少し荒くなる。

 反応が、わずかに遅れる。

 それでも、三人は動きを止めない。


 そんな中。

 レオが空を見上げた。

「……太陽が一つ沈んだな」


 ダイヤも視線を上げる。

 だが、すぐに眉をひそめた。

「……あれ?」

 反対側の空。

 別の太陽が、ゆっくりと姿を現していた。


 サイモンが呟く。

「太陽も交代制か」


 レオが静かに言う。

「ここは、夜がない惑星だな」


 ダイヤが少し楽しそうに言う。

「通りで、草木の成長が速いわけだ」


 サイモンが苦笑する。

「働きっぱなしってことか」


 ダイヤが肩を回すように腕を動かす。

「それはちょっと嫌だね」


 そのとき。

 地面が、わずかに揺れた。

 ドン……ドン……。

 重い足音。


 三人の動きが止まる。

 森の奥から、姿を現した。

 大型恐竜。

 二匹。


「……でかいな」

 サイモンが低く言う。


「中型とは別格だ」

 レオが構える。


 ダイヤも武器を構える。

「これは、ちょっと本気出す?」


 次の瞬間。

 二匹同時に、突進してきた。


「来るぞ!」

 レオが叫ぶ。


 レーザーが走る。

 バシュッ!!

 だが――止まらない。


 サイモンがライフルを撃つ。

 ドンッ!!

 直撃。

 それでも、怯むだけで突進は止まらない。


「硬っ!」

 ダイヤが言う。


「皮膚が厚い!」

 レオが叫ぶ。


 二匹の巨体が迫る。

 三人は散開する。


 その間にも――

 ガサッ。

 小型恐竜が、さらに四匹。


「増えたぞ!」

 サイモンが舌打ちする。


「分散するな!」

 レオが指示を飛ばす。


 だが、状況は悪い。

 前に大型。

 横から小型。

 注意が、割かれる。


 ダイヤが一匹を避ける。

 もう一匹が迫る。

「ちょっと多すぎ――」


 そのとき。

 影が落ちた。

 ダイヤは即座に上を見る。

「また!?」


 翼竜。

 急降下。

 まっすぐ、ダイヤを狙ってくる。

「しつこいな!」

 ダイヤが後ろに跳ぼうとする。


 だが――

「え?」

 足に、何かが触れた。

 小型恐竜の、尾。


 バランスが崩れる。

 体勢が、わずかに遅れる。


 その一瞬。

 致命的な遅れ。


「しまっ――」

 ダイヤの体が傾く。

 倒れかける。


 その瞬間。

 大型恐竜の一匹が、口を大きく開けた。

 迫る影。

 圧倒的な質量。


「ダイヤ!!」

 レオが叫ぶ。

 サイモンも振り向く。


 だが――

 間に合わない。


 ガブッ。

 音がした。

 一瞬で。

 ダイヤの姿が、消えた。


 静寂。


 レオの呼吸が止まる。

「……は?」

 サイモンの声が、低く落ちる。

「……おい」

 二人の視線の先。


 大型恐竜が、ゆっくりと頭を上げる。


 ――ダイヤが食べられた!?



私からのお願い。

もしも、気にっていただけたら

★★★★★の評価と、ブックマークなどお願い致します。

感想などもお待ちしてます。


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