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☆全員で笑えた

一度完結しましたが、ブラッシュアップしての1話目、【第零章】から再投稿です。内容もボリュームアップする予定。1話ずつ、ゆっくり投稿していきます。


完結してる作品なので、完結は必ずします。




「」人のセリフ


()心の声


『』通信などの機械音、ほかの人が言った言葉をそのまま入れるとき。




※私の小説のルールです。




楽しんでもらえると嬉しいです。

◆ジュラシックアース・ゲート出口付近

 次の瞬間、周囲から歓声が爆発する。

 誰かが泣き、誰かが叫び、誰かが互いの肩を叩き合う。


 その喧騒の中で――

 ルビィは、もう一度ダイヤを振り返った。

 目が合う。

「……っ、おばあちゃん!!」

 ルビィが思いきり抱きつく。

 

 ダイヤも反射的に抱き返し、息をついた。

「はは……よかった、本当に――って、ルビィ、ちょっとネバネバだよ〜!」


「え、今それ言う!?」

 ルビィが慌てて自分の服を見る。

「あっ……ほんとだ……!」


「うおおおおおお!!!」

 アンデルの咆哮が空気を震わせた。

「生還!! 全員生還だぁぁぁ!!」


「やったぁぁぁぁ!!」

 クラウドも両手を突き上げて叫ぶ。

「間に合ったぁ〜! 間に合ったよぉ〜!!」


「ちょっと! 音量!」

 結依が突っ込む。

「耳が壊れる!」


 その横で、サイモンが腕を組む。

「命懸けで走って戻ってきたらネバネバって……伝説だな」


「嬉しくない伝説です!」

 ルビィが即座に言い返す。


 クラウドも大喜びで跳ねる。

「史上初だよぉ〜!ワープ成功者・最高粘度記録ぅ!!」


「記録はやめてください!」

 ルビィがすぐ突っ込む。


 アストラが左手首をカチャカチャとつけながら、ホログラムを展開した。

《最終カウントダウン、ゼロ到達》

『ワープ通路閉鎖確認。全員、生存率一〇〇%です』


「……理論値通りですね」

 バルンが深く頷く。

「本当に、ギリギリでしたが…」


「それにしてもさぁ、最後のあれ。名場面だすな?」

 アンがニヤリとする。


「ダイヤさんとルビィさんの手、あの瞬間っす!」

 ゼンが興奮気味に身振り手振り。

「“絶対離すな”って顔してたっす!」


「見てて心臓止まるかと思った」 シロッコが目頭を押さえる。


「……感動しました、本当に」

 グリムが淡々と一言。だが、口元はほんのわずかに緩んでいた。


「いやぁ〜」

 ガストが腕を広げる。

「ヒロイン救出!でもネバネバ付き!」

「これは減点だな!」


「減点するな!」

 結依が言う。


 その様子を見て、カイトは穏やかに笑った。

「よくやったな」

 エアロはその隣で、にこっと微笑む。

「本当にみんな、無事でよかったです」


「今回の功績は大きい」

 ゼファー大統領が一歩前に出る。

「カイトたち、そして――異銀河のみなさんたち。君たちがいなければ、この結果はなかった」


「ありがとうございます」

 ルビィが少し照れながら答える。


 その横で、アーク大統領がノヴァ連邦大統領を見て、ふっと息を吐いた。

「まさか、同じ場所で安堵する日が来るとはな」


 ノヴァ連邦大統領が珍しく微笑んで言う。

「皮肉だが、悪くない」


 レオが加わる。

「敵だった時間より、今日の方が記憶に残りそうですね」


 ゼファー大統領が咳払いする。

「歴史書に残る瞬間だ。“最後の避難者、粘着状態にて生還”」


「本当に、公式記録に入れないでください!!お願いします」

 ルビィが必死に言う。


 アーク大統領が苦笑。

「元ライバル国と、こんな話題で笑う日が来るとは」


 ノヴァ連邦大統領も頷く。

「平和の証だな……たぶん」


 サイモンがダイヤとルビィの頭をポンと軽く叩く。

「無茶しすぎだ、天才少女二人」


「でも、二人ともよくやったよ」 結依が笑いながら言った。


 その輪の中心で、ルビィがダイヤを見る。

「手、離さなくてくれてありがとう」


「当たり前でしょ」

 ダイヤが照れくさそうに笑う。


 少しだけ、静けさが戻る。


 レオがふと指摘する。

「手、まだ繋いでるのか?」

 

 ダイヤが気づいて慌てて手を放す。

「い、いや、その……」


「離したら転びそうだったし!」

ルビィが即フォロー。


「それもう言い訳がネバネバしてる」

 ガストがぼそり。

 笑いが、何度も波打つ。


 そのときだった。

 ルビィの金髪が、ふっと色を失った。

 淡い金色がゆっくり暗くなり、気づけば、つやのある黒髪へと変わっていく。


「おい……ルビィ。髪……」

 ガストが目を丸くする。


「え、ちょっと待て。髪、変わったぞ?」

 アンデルも身を乗り出す。


 ルビィは自分の髪をつまみ、しばらく見つめると、

「あー……」と小さく声を漏らした。


 レオが苦笑する。

「またそれか」


 サイモンが思い出したように笑う。

「前に、ダイヤもなったよな。黒髪」


 結依も頷く。

「そうそう。食べ物の副作用だったっけ」


 その横で、グリムが自分の手を見つめている。

「……私の爪、まだ光っているのだが」

 淡く発光する爪に、周囲からまた笑い声が漏れる。


「いいなぁ、それ」

 ガストがルビィの髪を見ながら言った。

「俺の髭脱落の副作用より、全然いいじゃねぇか」


 アンデルが吹き出す。

「髪の毛、脱落じゃないだけマシだな」

 また笑いが広がった。


 その中心で、フェザーがゆっくり前に出た。


 みんなの声が、自然と静まる。


 フェザーが短く言った。

「……笑えるうちは、まだ大丈夫だ」

 一拍。


「笑えなくなる前に、“全員で来れた”――それが、今日の勝利だ」


 その言葉に、誰も反論しなかった。

 笑い声が、もう一度だけ優しく広がる。

 それは、終わりではなく――

 確かに、未来へ繋がる音だった。


私からのお願い。

もしも、気にっていただけたら

★★★★★の評価と、ブックマークなどお願い致します。

感想などもお待ちしてます。


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