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宝石(星)の系譜 〜50年前に遭難した伝説の探査船を見つけたら、17歳の祖母が船長として居座っていた件。未知の惑星を巡る異世界航海録~【御礼12万PV達成】【平日月曜と金曜の朝6時更新】  作者: 準
【第六章】宝石(星)の系譜/光が追いつく前に

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☆境界に立つ者たち

◆ジュラシックアース側/出口ワープゲート前

 巨大な城門のようなワープゲートの前。金属のような骨組みで地面に固定されている。


 シロッコとグリムが左右に展開し、最終確認を終えたところだった。

 シロッコが報告する。

「……ワープゲート設置完了」

 グリムが続ける。

「ゲート周辺、異常なし。いつでも開けられます」


 その報告を受け、アストラが返答する。

『了解。各員、持ち場を維持。歴史的瞬間です』


 その言い方がやけに堅いので、ガストが即座にイジる。

「おお、急に真面目モード。レアだぞ、今の」


 アンデルが両手を振り上げる。

「歴史的瞬間だァァ!!」


 結依が即座にツッコむ。

「声で歴史壊さないで!」


 アンデルが興奮したまま続ける。

「話には聞いてたけど、ワープ空間って、やっぱヤバいんだろ?実際どうなるんだ?」


 アストラが淡々と答える。

『初期テストでは、ゲートを通過した物体が二つに分裂したり、大きさが変化したり、爆発した記録があります』


 シロッコがわずかに言葉を詰まらせる。

「…………ば、爆発?」


 ガストが顔をしかめる。

「二つって……人間だったらどうなるんだよ。二人に増えるのか?それとも半分か?」


 アストラが即答する。

『記録上、人間での実験は行っていません』


 ガストがすぐに突っ込む。

「そこをさらっと流すな!」


 アストラは変わらず続ける。

『その後、空間安定率は大幅に向上しました。現在は保護膜を展開することで、危険性は“かなり低い”と判断されています』


 アンデルが眉をひそめる。

「“かなり”って言葉が一番信用できねぇんだけどな」


 アストラが補足する。

『統計上の表現です』


 アンデルが即座に返す。

「そうじゃねぇ」


 バルンが補足する。

「理論上は、誤差は収束してる。問題はゼロじゃないが、制御はできている範囲だ」


 ガストが即ツッコむ。

「だからその“ゼロじゃない”が怖いんだよ!」


 アストラはさらに続ける。

『同一惑星内での動物によるワープテストは成功しています。ただし――別惑星間でのテストは未実施です』


 ガストが一瞬固まる。

「未実施……?」


 アストラが淡々と答える。

『はい。今回が初の試みになります』


 ガストがすぐに手を上げる。

「じゃあ俺、留守番でいい?」


 アストラが即答する。

『任務参加率:必須です』


 ガストが天井を見上げる。

「ちくしょう、アンドロイドに拒否権奪われた」


 ルビィはゲートを見上げ、静かに息を整える。

「大丈夫。成功するよ」

 一拍おいて、柔らかく続けた。


「本当に、繋がるんだね。惑星アークスとここが」


 クラウドが軽い調子で口を挟む。

「理論上は完璧ぃ〜。理論上はねぇ〜」


 結依が即座にツッコむ。

「そこ強調しなくていいから!」


 ゼンが自信ありげに言う。

「計算はばっちりっす」

 アンが少しだけ濁す。

「たぶん……だすな」


 結依がすかさず突っ込む。

「そこも濁さないで!」


 エアロが小さく呟く。

「……これ、本当に通れるんだよね」


 カイトが静かに答える。

「通れるように作ったんだ。信じろ」


 エアロが少しだけ笑う。

「おじいちゃんが言うと、ちょっと安心する」


 ガストがゲートを見ながら言う。

「なぁ、もしさ」


 アンデルが反応する。

「なんだよ」


 ガストが真顔で言う。

「いきなり恐竜出てきたらどうする?」


 全員が一瞬固まる。


 結依が即答する。

「それは撃退」

 少し笑いが広がる。


 アストラが静かに告げる。

『惑星アークス側、準備完了の信号待ちです』


 ルビィが静かに言う。

「……来たら、絶対に受け止める」


 結依が頷く。

「うん。何があってもね」


 エアロがぽつりと呟く。

「……向こうにも、同じ空気が流れてるのかな」


 その言葉と同時に、空気がわずかに張り詰めた。


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