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宝石(星)の系譜 〜50年前に遭難した伝説の探査船を救助したら、17歳の祖母が船長として居座っていた件。未知の惑星を巡る異世界航海録~【御礼15万PV達成】【平日月曜の朝6時更新】  作者: 準
【間章弐】宝石(星)の系譜/ラストライト前線基地

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179/221

✮ラストライトの選択

更新


月曜〜土曜の朝6時に新エピソード1話


※日曜・祝日はお休みです。



◆ラストライト前線基地・会議室

 室内には大型モニターと無数の戦術マップが並び、数名の兵士たちがまだ緊張感を残した表情で立っていた。

 その中央。

 黒い軍服を纏った女性――クレア・ストラウスが、ゆっくりとこちらを見る。

「……その者たちが、“外”から来た人間か」

 鋭い視線。それだけで、この場を仕切っている人物だと分かる。

 クレアは静かに口を開いた。 「タイミングがいいわね」

 一拍。


「ちょうど、ここの〇七部隊との作戦会議が終わったところよ」


◆ラストライト前線基地・会議室

 室内には大型モニターと無数の戦術マップが並び、五名の兵士たちがまだ緊張感を残した表情で立っていた。


 会議室の一角には、武装した五人の兵士たちがいた。

 先頭には、三〇代半ばほどの男。左頬に古い傷跡を持つ、小隊長らしき人物だった。

 その横には、軽装備の若い兵士。後方には女性兵士と、大柄な重装兵。さらに端末を抱えた整備兵らしき男もいる。


 小隊長がルミナス号の六人を見る。

「……こいつらが例の連中ですか」

 一拍置き。

「私は〇七部隊の小隊長アレックスだ」


 若い兵士が、少し驚いたように目を丸くした。

「え、マジで?」

「異星人って聞いてたけど……普通に人間じゃん」


 女性兵士が、ルビィとダイヤを見る。

「っていうか、若っ……」


 整備兵が小声で呟く。

「テスト隊長とアイダさんが連れてきたって話、本当だったんですね」


 大柄な兵士が腕を組み、ダイヤたちを見据える。

「前に港でレヴロストとやり合った連中だろ?」

 一拍。


「……よく生きてたな」


 サイモンが苦く笑う。

「この星で生き抜くだけでも、一苦労だな」


 若い兵士が吹き出す。

「ははっ、そりゃ違ぇねぇ」

 だが、その視線は再びルビィたちへ向いた。

「にしても……」

 若い兵士は、少し困惑したように結依を見る。

「そっちの黒髪の子、可愛いな」

 口元を緩め、軽い調子で続けた。

「今度、俺とデートしてくれよ」


 突然の言葉に、結依はきょとんと目を瞬かせる。


 サンチェスが呆れたように笑った。

「おいおい、ニッキー、こんな場所でナンパしてんのかよ」


 アイダは鼻で笑う。

「その“黒髪の子”さ、かなりヤバい腕してんだよ。下手したら、私と同格だからね」


「マジかよ……」

 ニッキーが、結依を見直すように目を細めた。


 そのとき。

 クレアが静かに言った。

「〇七部隊」

「もう行きなさい」

 五人は即座に表情を引き締めた。

 小隊長が敬礼する。

「了解しました」

 それに続き、全員が一斉に敬礼。

「ストラウス隊長、失礼します!」


 すれ違いざま。

 若い兵士が結依に軽く笑いかけた。

「――ま、死ぬなよ。外から来た可愛いお嬢ちゃん」


 隣の女性兵士も、わずかに口元を緩める。

「ここ、本当に危険だから。気をつけてね」


 そのとき、アレックスが振り返った。

「アシュリー。いつまで話してる、行くぞ」


 アシュリーは苦笑混じりに頷く。

「はい、小隊長」


 そして〇七部隊の五人は、そのまま足早に会議室を後にした。

 

 扉が閉まり――。

 会議室には、クレアたちとルミナス号の六人だけが残った。


 クレアは静かに名乗る。

「私は、ラストライトのリーダー」

「クレア・ストラウスよ」


 そして視線をレオ、ダイヤ、サイモンへ向けた。

「前回、三人でこの星へ来て、レヴロストと互角以上に戦っていたという情報は入っているわ」

 一拍。


「今回は六人で来たのね」


 レオが静かに頷く。


 クレアは続けた。

「目的は?」

「この惑星の再調査?」

「それとも、レヴロストとの決着をつけに?」


 その問いに。

 ルビィが一歩前へ出る。

「私たちは、別の銀河から来ています」

「主な目的は、この銀河の探索です」


 その途中で、レオが静かに言葉を引き継いだ。

「我々は前回、三人でこの惑星へ来た」

「しかし、調査は未達成のままだった」

 一拍。


「そのため、再上陸した」


 クレアは黙って聞いている。


 今度はダイヤが口を開いた。 「この星、不思議なものが多すぎるんだよね」

 指を折りながら数えていく。

「サイボーグの犬」

「巨大なサイボーグ虫」

「海の怪物」

「無口な黒い兵士」

 一拍。


「はっきり言うけど」

「謎のままじゃ、引き下がれない」


 クレアの目が少し細くなる。


 その横で、アイダが口を挟んだ。

「ちなみに、この六人」

「中型のアビスモウの目を撃ち抜いて撃退した」


 サンチェスが盛大に反応する。 「えぇぇっ!?マジで!?」

「中型でも一八メートルはあるし」


 結依がちょっと照れた顔になる。

「いやまぁ、結構ギリギリでしたけど」


 更に、アイダは続けた。

「しかも、黒いハウンドの群れも簡単に倒してる」


 サンチェスが感心したように口笛を吹く。

「すげぇな、お嬢ちゃんたち」


 さらにアイダが、結依を指差した。

「そこの黒髪の少女の射撃」

「サンチェス――アンタ以上よ」


「はぁ!?」

 サンチェスが大袈裟にショックを受ける。

「俺、この基地で結構有名スナイパーなんだけど!?」


 結依が慌てる。

「いやいやいや、そんなつもりじゃ……」


 サイモンが横で笑う。

「結依ちゃん、また変なライバル増やしたな」


「勝負だ!」

 サンチェスが即座に言う。

「後で射撃対決しようぜ!」


 結依が苦笑した。

「なんでそうなるんですか……」


 そんな空気の中。

 テストが低い声で続ける。

「それだけじゃない」

「別銀河から来ているだけあって、科学力も高い」

 一拍。


「船にも乗せてもらった」

「技術レベルは、俺たちより遥かに上だ」


 レオが無言のまま聞いている。


 テストはさらに言う。

「それに」

「俺とアイダは実際に戦った」


 アイダがニヤッと笑う。

「しかも素手でね」

「格闘能力も、俺たちに引けを取らない」


 クレアは少しだけ考え込むように沈黙した。

 そして、ゆっくりと口を開く。

「ある程度、今の状況は聞いているのでしょうけど」

 一拍。


「それを聞いた上で」

「あなたたちは、どうするつもり?」

 静かな声だった。

「帰還する?」

「それとも、私たちに協力する?」

 一瞬の間。


「あるいは――AI側へつく?」

 室内の空気が、わずかに張り詰める。


 クレアは続けた。

「あなたたちのリーダーは誰?」


 その問いに。

 ルビィとダイヤが顔を見合わせた。

 そして、アストラが淡々と言う。

『私たちは、二隻の船でこの銀河へ来ています』

『この惑星へは一隻で降下しましたが』

『船長は二人存在します』


 クレアが少し意外そうな顔をした。

 その横で。サンチェスが小声で呟く。

「なんか、もうその時点で大冒険感すげぇな……」


 クレアは腕を組む。

「私たちは、戦える人材を必要としている」

「当然、命を懸けることになる」 「無理にとは言わないわ」

 一拍。


「でも、テストとアイダの報告通りなら」

「あなたたちの力と知識を借りたい」

 静かな視線が向けられる。


 そのとき。

 ルビィが前へ出た。

「私は、ルミナール号船長のルビィです」


 アイダが少し驚く。

「船長なんだ」


 ルビィは続けた。

「ただ」

「今後のことについては――」

 一拍。


「もう一隻、ルミナス号の船長へ決定権を譲ります」


 クレアが眉を動かした。

「もう一人の船長?」


ルビィはダイヤの方を向き、普通に答える。

「私のおばあちゃんです」


 その瞬間。

「……は?」

 クレアが固まった。


 サンチェスはサングラスを外した。

「おばあちゃん!?」


 アイダもさすがに驚いている。 「いや待って」

「どこにいるんだ?」


 テストは静かにダイヤを見る。


 会議室の視線が、一斉にダイヤへ集まった。


 ダイヤはいつもの調子で手を上げた。

「はいはい」


 サンチェスは混乱している。 「え、お前が!?」

「どう見ても一番若いだろ!?」


 ダイヤはニヤッと笑う。

「若作り成功ってことで」


 サンチェスがダイヤをまじまじと見る。

「この見た目で婆さまとはなぁ」


 サイモンは苦笑した。

「もう慣れた」

 レオは静かに目を閉じる。

「驚くと疲れるぞ」

 結依は小さく頷いた。

「ほんとそれ」


 クレアは数秒黙った後、小さく笑った。

「……面白い人たちね」


 ダイヤは急に真面目な顔になる。

「じゃ、決めます」

 室内の空気が変わった。


 ダイヤは真っ直ぐクレアを見る。

「ラストライトに協力するよ」


 レオは薄く笑う。

「やっぱりな」

 サイモンもニヤリとする。

「そう言うと思った」

 結依も笑う。

「まぁ、ダイヤさんだし」


 テストとアイダも、わずかに口元を緩めていた。


 だが。

 ダイヤは指を一本立てる。

「但し、条件あり」


 クレアは即座に返す。

「条件?」

「何かしら?」


 ダイヤは静かに言った。

「敵のAIを調べる権利をもらう」

「倒すか止めるかした後でね」

 一瞬、室内が静まる。


 そしてクレアは――笑った。

「倒した後に?」

「頼もしいわね」


 レオは少し苦い顔をした。

「先に倒す前提なのか……」


 サイモンは楽しそうに笑う。 「ダイヤらしいな」


 サンチェスがケラケラ笑う。

「いいなぁ、婆さま!好きだぜ、お前みたいなヤツ」


 ダイヤはニヤッと笑う。


 クレアはゆっくり頷いた。

「協力を感謝する」

「この戦争を、早く終わらせたい」

 

 ――黒い惑星の全貌が、少しずつその姿を現し始めていた。


 ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!


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 どんな評価でも、反応をいただけることが一番の喜びです。

これからも彼らの物語を届けていきますので、**【ブックマーク】**での応援もぜひよろしくお願いいたします。


報告させてください。

2026年7月18日の21〜23時くらいの間で、新作の小説を10話くらいアップします。

それに先駆け、1話目を2026年7月17日朝7時にアップします。


『天使を殺す契約をした』 ~たとえ神を敵にしても~


現代バトルのローファンタジーになります、

良かったら、こちらも読んでみてくださいね。

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