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宝石(星)の系譜 〜50年前に遭難した伝説の探査船を救助したら、17歳の祖母が船長として居座っていた件。未知の惑星を巡る異世界航海録~【御礼15万PV達成】【平日月曜の朝6時更新】  作者: 準
【間章弐】宝石(星)の系譜/ラストライト前線基地

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177/221

✮ラストライト

更新


月曜〜土曜の朝6時に新エピソード1話


※日曜・祝日はお休みです。

◆ルミナス号・港湾跡地

 港に響いていたサイレンは、まだ遠くで鳴り続けていた。


 廃墟都市に光が戻り始めている。

 その光景を見ながら、ルビィが口を開いた。

「その……リーダーって、どんな人なんですか?」


 ルビィの声に、テストが振り返る。

「クレアのことか」


 アイダが小さく笑った。

「厳しいけど、かなり強いよ」


 テストが続ける。

「あと頭も回る」

「この星で、今も人類側の拠点が残ってるのは、クレアの判断による部分が大きい」


 ルビィが少し驚いた顔をする。 「そんなすごい人なんですね」


 その横で。ダイヤがニヤリと笑った。

「へぇ……面白そう」


 レオがダイヤを見て、即座に言う。

「お前、その顔やめろ」

「大体ろくな事にならない」


 ダイヤは笑う。

「失礼だなぁ」  


 そんな会話をしながら、一行はルミナス号へ戻っていく。

 巨大な船体が、港湾跡地の中央で静かに待機していた。


 レオが船を見上げる。

「……とはいえ」

 一拍。


「ルミナス号を、ここへ置いていくわけにはいかないな」


 テストはすぐに答えた。

「なら、俺たちの後ろを船でついて来い」


 サイモンが振り向く。

「ん?」

 一拍。


「あー、あとバイク二台くらいなら格納庫へ載るぞ」


 アイダが首を傾げた。

「……バイク?」


 結依が説明する。

「二人が乗ってきた乗り物のことです」


「ああ」

 テストが納得する。

「セグダのことか」


 サイモンが笑う。

「セグダって言うんだ、あれ」


 アイダは頷いた。

「正式には機動走行機だけどね」

 その後。

 二台のセグダは、ルミナス号の格納庫へ運び込まれた。


 そして。八人は船内へ入る。

 自動ドアが開く。

 その瞬間。


「きゅっ!!」

 フェザーが勢いよく飛んできた。


 アイダが目を丸くする。 「えっ!?」


 フェザーは空中を旋回し、そのままルビィの肩へ着地した。

「ただいま、フェザー」

 ルビィが優しく撫でる。


 アイダの目が輝いた。

「ちょっと待って、可愛いんだけど!?」


 ダイヤが即座に反応する。

「でしょ!?」


「この毛の色すごく綺麗!」 「触っていい!?」

 アイダが完全にテンションを上げている。


 ダイヤも楽しそうに笑った。 「分かる分かる。最初見た時、私もテンション上がった」


 結依が苦笑する。

「なんか急に距離縮まったね……」


 一方。

 テストは少し呆れた顔でその様子を見ていた。

 そしてレオへ視線を向ける。

「拠点の位置はここだ」

 テストは、レオの端末のマップに指を指す。


「都市中央区画か」

 レオが呟く。


 だが、その横で。

 アイダはまだフェザーを見ていた。

「この子、なんて種類?」


「フェザーだよ」

 ダイヤが答える。


「いや名前じゃなくて」


「あ」

 ダイヤが固まった。


「モコル種ですよ、ここの銀河の別の惑星の動物です」

 ルビィが笑いながら教える。


 そのやり取りを見ながら、レオが小さく笑う。

「……ダイヤ」


「はいはーい?」


「俺が操縦するから、お前はそっちを頼む」


 ダイヤが軽い調子で手を振った。

「よろしく〜」


 ――数分後。

 ルミナス号が静かに浮上する。


 港湾跡地を離れ、光り始めた廃墟都市の上空を進み始めた。

 窓の外には。崩壊した超高層ビル群。そして、綺麗な海。


 その景色を見ながら、レオが口を開く。

「聞きたいことがある」

 テストが視線を向けた。

「サイボーグ犬」

「あれは何だ?」


 テストは短く答える。

「ネメシス」


「ネメシス?」

 結依が聞き返す。


「AIの名だ」

 テストは続けた。

「犬の呼び名はハウンドだ、ネメシスが作った戦闘用サイボーグ」


 サイモンが低く口笛を吹く。 「じゃあ、アビスモウも?」


「同じだ」

 アイダがフェザーを抱きながら頷く。

「あれもネメシス製」


 ルビィが少し顔をしかめる。 「じゃあ、あの黒兵のレヴロストは?」


 その瞬間。テストの表情が少しだけ変わった。

「……アイオーン」

 船内が静かになる。

「レヴロストは、アイオーンが作った人造人間だ」


 サイモンが腕を組む。

「ってことは」

 一拍。


「AI同士も敵なのか?」


「そうだ」

 テストは即答した。

「今、この星では、AI同士が戦争している」


 結依が目を瞬かせる。

「えっ」

「じゃあ三すくみ?」


 テストは静かに頷く。

「人類」 「アイオーン」 「ネメシス」

「その戦争の中で、俺たちは生きている」


 ダイヤが興味深そうに笑う。 「へぇ……」


 テストは続ける。

「俺たちは、“ラストライト”」 「人類側のレジスタンス組織だ」

 静かな声だった。

 だが、その言葉には確かな重みがあった。


 そのとき。

 テストが前方を見る。

「あそこの空き地へ着陸させろ」


 レオが視線を向ける。

 崩壊したビル群の隙間。 街灯で囲まれた広い空間が見えた。


 だが。その奥には――巨大な隔壁が存在していた。


 廃墟都市の中に、不自然なほど強固な防壁。 無数の照明と監視砲台。

 そして、巨大なゲートに描かれた、人類側の紋章。


 結依が思わず呟く。

「うわ……」


 サイモンも目を細める。

「本当に、人類の拠点なんだな……」


 テストは静かに言った。

「ラストライト前線基地だ」

 一拍。


「クレアが待っている」


 黒き惑星。ルミナス号はゆっくりと降下を開始した。


報告させてください。

2026年7月18日の21〜23時くらいの間で、新作の小説を10話くらいアップします。

それに先駆け、1話目を2026年7月17日朝7時にアップします。


『天使を殺す契約をした』 ~たとえ神を敵にしても~


現代バトルのローファンタジーになります、

良かったら、こちらも読んでみてくださいね。

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