~現実逃避する2人、、、~
「うわぁー!!!」
ガッシャ、ガッシャーン!
あまり誰も近づかない様に言われているその部屋の中からは、物が壊される音がする。
どうしてこうなった?誰のせい?どうして?なんで?
その部屋の主はその思考から考えが離れない。
何なのよ!どうしてこうなったのよ!
その女はそれが自分のせいだとは考えもしない。
遠くからガッシャーンと物が壊される音が微かに聴こえる。
その音に更にイライラが止まらない。
「誰か! あの音はやめさせなさい!」
どうして、こんな事も言わないと解らないのよ!
言わないと動かない、周囲にもイライラが止まらない。
この館の女中達を纏めている思われる、少し年配の女性が発言する。
「恐れ入りますが奥様。あの音はシオン様の部屋からかと思われます。」
奥様と呼ばれた女性、カルメンはそんな事は解ってると言いたげにキッ!と侍女長を睨みつけ
「そんな事は解ってるわよ!だから、早くやめさせなさいと言ってるのよ、そんな事も解らないの!?」
カルメンに睨みつけられた、その侍女長はグリーンベリー家当主、ひいてはマリノア様から直々にこの館の監視役として任命されている信頼厚き強者であった。
「恐れ入りますが、ご当主様とマリノア様から、シオン様の事はカルメン様に対応させる様に仰せつかってございます。
ですので、あの部屋に行き、シオン様にご注意されるのはカルメン様直々にてお願い致します。」
「なっ!!!」
カルメンは、顔を真っ赤にさせてブルブルと怒りで震え
た。
「もういいわ!下がりなさい!」
「向かわれるのでしたら、護衛の者を呼びましょうか?」
侍女長、イライザはマリノアの信頼が厚いだけあり、また責任感が強かった為、マリノア様と共に引退しグリーンベリー家を離れた事を、ご当主様があんなにも家を省みて居なかった事に気づけなかった事に深い後悔の念を抱いていた。
「いいから、下がりなさい!!!」
カルメンは、そう叫びテーブルの上の茶器を手で払った。
ガッシャーン!!!
(ふぅ、ここもか…。長くかかりそうだ、、、イライザはため息を押し込めた)
「かしこまりました。お前たち、こちらを片付ける様に」
そう言って、部屋を後にした。
「どうしたものか」
今だに置かれた状況を認めない2人に、イライザはついため息が出る。
「現状を大奥様にお伝えするしかありませんね。」
「はい。それしか方法がないかと思います」
イライザの後ろに控えていた侍女がそう答える。
部屋の中のカルメンはシオンに負けず、さっきの茶器を払ったのをきっかけに更に周りの物を投げ出す。
「何がっ、なにがマリノア様よ!引退したのよ!隠居したくせに!、、、あたしが!あたしが、グリーンベリーの女主人なのよ!あたしは!あたしは、カルメン様よ!!!」
ガッシャーン!
テーブルの上にあった花瓶を投げた後、興奮し過ぎたカルメンはそのまま意識を失った。
バタバタと部屋の中で壁と同化していた侍女達が動きだす。
昨日のモウイ、我が家の1品でしたw
いつも読んで頂いてありがとうございます!(´▽`)




