ぬぼ工務店株式会社
ちくわ姉さんもとい、ぬぼ先生は常にぼーっとしている。
人間から何をされてもお構い無しだ。
こねくり回されても、裏返しにされても、万歳させられても。
そんなぬぼ先生のことを母のようにビビリーにょ伯爵は慕って甘えに行く。
「今日も撫でて欲しいの〜。にゃ〜。」
「構わないわ。おいで。」
「ん〜最高!」
仲睦まじい関係性であるが、ぬぼ先生は急変する癖がある。さっきまで頭を中心に舐めてあげていたのに、急に猫パンチを繰り出したり耳を甘噛みしたりする。その度にビビリーにょ伯爵は、ひええと怯えて逃げていく。まぁ、数分後には同じ光景が繰り返されるのだが。
そんなぬぼ先生は普段温和な割にガリガリには猫1番夢中でポールダンスをするかの如くガリガリする。ここが縄張りと主張したいのか、とにかく激しくて普段とのギャップが激しい。
そして、大好きなのが段ボール改造だ。
家に届く荷物の段ボールを放置しようものなら、縁から噛み付いてペッと破片を吐き散らかすことを繰り返す。ボロボロになったらようやく自分の居場所のように「箱入り娘」として落ち着く。情緒は一体どうなっているのだ?自分なりのリフォームなのだろうか。
そんな様子を遠目から見ていたちまであったが、最近では3匹同時に餌を食べる機会も増えてきた。
元野良の貫禄は残っているものの、横から近づいたら撫でさせてくれてゴロゴロと喉を鳴らす。平和だ。
ビビリーにょ伯爵がぬぼ先生に振り回されて(寧ろ振り回して)いる様を、箱座りでそっと眺めている。
ぬぼ先生が「ぬぼ工務店株式会社」をしているのも、
「活気があって良いですなぁ。」
と、達観して見ている。
ちまもほぼ夜鳴きをすることが無くなり、3匹がまとまりを持ち出してきた。
このまま少しづつ距離を近づけて欲しいものだと、人間の目には映るのだが、3匹にとってはこれはこれで良い世界なのかもしれない。




