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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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いま殿は驚きながらも希望を抱く

天正二十三年(1595年)七月五日

備中国 備中高松城


「とりあえず四日は休息としましたが、吉川殿、いま殿、幸鶴丸殿。体調は如何かな?」


「はい。しっかりと休息を取る事が出来ました」


「ご配慮、忝うございます」


「拙者も同じく!」


備後国で元春一行と合流した秀吉は、10日かけて備中高松城へ到着し、そこから更に4日を休息とした


そして5日目の朝、家臣達か出立の準備をしている頃に軽く挨拶をしていた。そんな中でいまが


「羽柴様。失礼ながら、御正室の寧々様は、肌艶がきめ細かく美しいだけでなく、尻も上がっておりますが、よろしければ、お年を伺ってもよろしいですか?」


「寧々さんは何歳ですか?」といきなりな質問を秀吉にぶつけた。これには元春が


「これ!いま、失礼ではないか!羽柴殿、奥方殿!姪が申し訳ありませぬ!」


謝罪しながら頭を下げた。しかし秀吉は


「はっはっは!吉川殿、気にせんでくだされ。寧々も褒められて嫌な気はせんでしょうから。のう寧々?」


「そうですよ吉川殿。私は三年後には五十歳の年増です。そんな年増に「肌艶がきめ細かく美しい」と言ってくれるだなんて、嬉しいですから、お気になさらず」


「寧々は喜んでいるから大丈夫」と言って、寧々に話を振ると、寧々も嬉しそうな顔で「気にしないでいいですよ」と返す


その言葉にいまは更に


「ええ!!?寧々様、三年後に五十歳なのですか!?し、信じられませぬ!私より十一歳も歳上なのに、見た目は私より、とてもお若い!」


驚いて興奮していた。そんないまは更に


「あ、あの、寧々様、寧々様がお産みになられた羽柴様の若君は、何歳なのでしょうか?元服して二十歳も超えた、立派な武将になっておられるのでしょうか?」


「お二人の嫡男は何歳ですか?」と質問を続ける。いまの質問に秀吉が答える


「いま殿。儂と寧々の子の長望丸は、今年で十四歳のまだまだ鼻垂れ小僧じゃ。のう、寧々」


「お前様、その鼻垂れ小僧から一端の武将になる為、お前様の跡を継いで、羽柴家を侮られない家にする為、柴田家で鍛えられているのですから」


「はっはっは。そうであった!それに、妹が先に嫁いだ事も含めて、あ奴もそろそろ良い仲の女子が居ても良いとは思うのじゃがなあ。おっと、済まぬ、いま殿


話がそれたのう。まあ、改めてじゃが、儂と寧々の子の長望丸は今年で十四歳、寧々が三十四歳の時に産まれた子じゃ」


秀吉の答えを聞いた、いまは


「ま、誠に、寧々様は三十代で若君を出産なされたのですか?女子は二十代が出産出来る限界ではなかったのですか?」


これまでの常識が崩れ去ってしまった様だった。そんないまに寧々が


「いま殿。確かに十五年前の私も、いま殿の様に三十代では子を産めないと思っておりました。ですが、世の中には頑張ればどうにかなる事もあるのです


それが私の場合は、出産でした。ですが、その頑張る事は、私一人では無意味です。色々な方々が協力してくださったから、私は長望丸を産む事が出来ました」


当時の心境を振り返り、話していた。そんな寧々の言葉にいまは


「ね、寧々様!羽柴様!失礼ながら、その色々な方々とは一体?」


気になって仕方ない状態になって来たので、更に質問を続けた。そんないまに元春が


「これ!いま、その様な事ばかり聞くのであれば、吉田郡山城へ戻すぞ!」


と、嗜めるが、いまは


「叔父上!吉田郡山城へ戻すのは構いませぬが、寧々様のお話を聞いてからにしてください!」


「吉田郡山城に戻るのは、寧々様の話を聞いてから」と、反論した。そんな2人の言い争いに秀吉が仲介に入り


「まあまあ、吉川殿もいま殿も。そう血気に逸らず。これから行く柴田家こそが、寧々が三十四歳で長望丸を産む事が出来るきっかけでもあるのじゃ


柴田家で、安芸乃姫の婿候補の為人を聞いてから、三十代で子を産む事が出来た秘訣を聞いても良いと思いますぞ」


と、「柴田家で本来の目的が終わった後で聞いてみたら良い」と、一端落ち着かせる。冷静になった元春は


「そうであった。羽柴殿、本来の目的を思い出させてくれて、忝い。いま、聞いたのう?とりあえず柴田家で本来の目的を達してからじゃ!良いな?」


「はい。分かりました」


いまに対して、「とりあえず柴田家に行ってからだ」と嗜めた。こうして、一通りの与太話を終えようとした所で秀吉が


「そう言えば、幸鶴丸殿。随分と身の丈か高く、逞しい体躯をしておるな。吉川殿。もしや、幸鶴丸殿は柴田家の赤備え達と同じ訓練や食事をしておるのでしょうか?」


幸鶴丸の身長や体格を見て、「赤備え達と同じ事をやっている?」と元春に質問すると、元春は


「羽柴殿。その通りです。若君は勿論ですが、家臣の家の若武者達にも同じ事をやらせておりますそ。やはり、赤備え達の屈強な体躯は勿論ですが、


十日で百里を走り抜く脚力と精神力を持ち合わせたならば、そんじょそこらの武士や野盗には負けないでしょうし、武功を挙げる機会も増えますから、毛利家で徹底的にやらせております」


とても嬉しそうに、若武者達を鍛えている話を秀吉に返した。それを聞いた秀吉も


「吉川殿。儂の家臣の中にも、百里を走り抜いた者達が居るのじゃが、「自分達はついていくのがやっとだった」と振り返って、訓練用の登り坂を作った程じゃ


改めてじゃが、六三郎殿の影響は軍事にも、嫁達にも広がっておるのう」


思わず、笑顔で返す。2人のやり取りに、いまが


「羽柴様!柴田六三郎様が、寧々様と羽柴様に若君が産まれる為に、頑張ってくださったのですね!私も早くお会いし、娘でも良いので殿の子を産みたい、


いえ、産める希望が湧いて来ました!なので、早く柴田家へ出立しましょう!」


「早く柴田家に行こう!」と秀吉を急かす。子を持ちたい思いは、秀吉も寧々も知っているからこそ何も言わずに


「うむ。それでは、柴田家へ出立と行こう!」


柴田家屋敷へ出立すると宣言し、準備を終えると、柴田家屋敷へ向けて、出立した。

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― 新着の感想 ―
前世の知識を元にあれこれしてる六三郎からしてみたら『いやいや、元々実行した先達がいたから』なんだろうけど、話を聞いてる若者達からしたら六三郎が尊崇対象でしかないよなぁ。そりゃ、少しでもあやかろうと思っ…
血気盛んな若者からしたら、赤備え達を率いて走り抜ける六三郎なんて武も知略も兼ね備えた怪物にしか見えなくなりそうw そりゃせめて体力だけでもとなりますわ。
これは寧々さんも同行して道中で色々と話をしたらいま殿も喜ぶだろうなぁ
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