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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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文が届くと毛利家のラスボスも現れる

天正二十三年(1595年)五月十日

播磨国 柴田家屋敷


秀吉が毛利輝元から文を受け取ってから、およそ2週間。秀吉の家臣が早馬で頑張ってくれた様で、この日に秀吉からの文が勝家に届いた。文を受け取った勝家は


「大殿!羽柴弾正様からの文でございます!」


「藤吉郎からじゃと?また、何ぞ起きたのか?」


「秀吉か秀吉周りに何か起きた」と思った様だった。それでも勝家は


「まあ、藤吉郎の事じゃ。六三郎みたいにあれもこれもとお役目を受けておるわけではないじゃろうな」


「秀吉は六三郎と違うだろう」と前フリとも取れる言葉を口にしながら、文を読み出す


「どれ。「親父殿へ。羽柴藤吉郎にございます。次三郎様と吉の事、数日前にもお伝えしましたが、改めてありがとうございます!


そんな親父殿へ、拙者ではどうしようも出来ない事が起きましたので、少しばかりお頼みしたい事がありまして、文を届けました


前置き無しで話しますが、現在、安土城にて人質になっております毛利家の安芸乃姫に対して、勘九郎様が


御舎弟様お二人のうちの何方か、もしくは三十郎様を嫁ぎ先候補として、安芸乃姫の父の毛利安芸守殿に提案したそうです


ですが、安芸守殿は、お三方の為人何分からぬので、拙者にどの様な人物かを教えて欲しい。と文を届けたのですが、


拙者も三十郎様の為人は説明出来ても、御舎弟様お二人の為人は分からないのです。そこで勘九郎様が以前仰っていたのですが、数年前まで御舎弟様お二人が


柴田家にて利兵衛殿に理財を含めて色々と学んでいたとの事ですので、為人を知っていると思いました。


そこで、親父殿が了承してくださるのであれば、毛利家の使者を柴田家に案内しまして、親父殿か利兵衛殿から説明していただきたく存じます


無理を言いまして、申し訳ありませぬ。お返事をお待ちしております」と、あるが、藤吉郎も中々に面倒な役目を託されたのう


じゃが、織田家と毛利家の婚姻の為じゃからなあ、市、藤吉郎達に屋敷に来てもらう方が良いな?」


文を読み終えた勝家は、凡その事情を把握した。それで改めて、市に確認すると


「ええ。別に構いませんよ。勘九郎殿の長子である次三郎殿と藤吉郎の娘の吉姫が夫婦になった事で、織田家の一門に入ったのです


現在は兄上が畿内に居ないのですから、最年長は藤吉郎です。ならば、六三郎と同じくらい働いてもらいましょう!」


「六三郎くらい働かせたら良い」と中々の無茶振りを勝家に伝える。市の言葉を聞いた勝家は


「ま、まあ。とりあえず了承して良い、と言う事じゃな?ならば藤吉郎にその旨を書いて届けよう」


とりあえず、秀吉のリクエストを了承する事にした。そこから秀吉への文を書き上げると


「それでは吉田よ。備中国に行って、藤吉郎に文を渡してまいれ!「


「ははっ!」


こうして、秀吉のリクエスト通りの展開になった事を勝家は文で伝える事にした


天正二十三年(1595年)五月三十日

備中国 備中高松城


「殿!柴田越前守様から文が届きました!」


「おお!来たか!どれ、親父殿は何と仰っておる?」


吉田はあまり慌てなかったのか、20日程で備中高松城へ到着した。秀吉は勝家からの文を受け取って読み出すと


「どれ。「藤吉郎。中々の大役を請け負った様じゃな。じゃが、微々たる程度かもしれぬが柴田家も手伝おう!だから、毛利家の使者を柴田家屋敷に連れてまいれ!」とあるのう!流石親父殿じゃ!


儂の考えていた事を理解してくださった!やはり、これくらい柔軟であるからこそ、六三郎殿の様な傑物を育てあげられたのじゃろうな!


うむ!それでは、毛利殿へ了承の文を書いて届けようではないか!」


読み終えた秀吉のテンションはとても上がっていた。そのテンションのまま、文を書き上げると


「よし!それでは助作!この文を毛利殿へ届けてまいれ!急ぎじゃ!」


「ははっ!」


片桐且元へ文を渡して、輝元へ届ける命令を出した


天正二十三年(1595年)六月十二日

安芸国 吉田郡山城


「殿!羽柴弾正様から文が届きました!」


「おお!かなり時間がかかったのう!どれ、見せてみよ!」


且元も頑張った様で、およそ2週間で吉田郡山城へ到着した。文を受け取った輝元は文を読み出す


「どれ。「毛利安芸守殿、羽柴弾正大弼にござる。返事が遅くなり、誠に申し訳ない。改めて本題に入らせてもらいますが、安芸乃姫の嫁入り候補のお三方について


内府様の叔父にあたる方の為人は、拙者は説明出来ますが、御舎弟様お二人に関しては説明が出来ませぬ。


そこで、御舎弟様お二人が数年前まで播磨国の柴田家屋敷にて、理財を含めた内政の色々を学んでおりましたので、


使者殿を拙者が柴田家へ案内する形で、柴田家に行って、御舎弟様お二人の為人を聞きませぬか?柴田家のご先代である越前守殿には、既に了承を得ております


なので、何も心配せずに使者殿を拙者の元へ行かせてくだされ」と、あるが、次郎叔父上。これは羽柴殿のご厚意を受けると言う事でよろしいですな?」


文を読み終えた輝元は、元春に最終確認を取ると元春は


「そうですな。ここは羽柴殿のご厚意を受けるべきですな!それに柴田六三郎殿という傑物を、


育て上げた父君がどの様な御仁か、大変興味がありますぞ!きっと、若君にも良き影響を与えてくれるでしょうな!」


「六三郎の親父がどんな人か興味がある!」と言う理由で、秀吉の提案で行く事を了承する。元春の言葉を聞いた輝元は


「幸鶴丸、そう言う事になった!次郎叔父上の言う事は勿論じゃが、羽柴弾正殿、柴田越前守殿の一挙手一投足をしっかりと見ておく様にな」


「ははっ!」


幸鶴丸に、「名将達を良く見ておけ」と伝えて、幸鶴丸が返事をすると


「うむ。それでは、次郎叔父上と共に出立の準備をしておけ。次郎叔父上、幸鶴丸の事、よろしくお願いします」


元春と共に出立準備に取り掛かる様に命令する。こうして、一通りのやり取りを終えて、全員が大広間から解しようとした時


「殿!私も、柴田家へ行く面々の一人として参加しますよ!」


大広間に女性が入って来た。その女性を見るなり輝元は


「いま!何をいきなり言うかと思えば、正室のお主が行って、何を話すのじゃ?」


女性の名である「いま」と叫んだ。この、「いま」と呼ばれる女性こそ、史実で「南の大方」や「南の御方」や「南殿」と呼ばれた女性その人である


ある意味では、毛利家のラスボスとも呼べる存在でもあるが、元春や幸鶴丸と共に柴田家に行きたい理由とは?

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― 新着の感想 ―
仕方ないとはいえ、一つの確認に一月かかるのを考えるとそりゃ婚活も必死になるよなぁw 気がつくと若者の時代すら飛び越えてしまいそうだ。
主人公の大返しで追い込まれた時や戦後処理の料理実食シーンにもいなかった(主人公が正室らしい人を認識していない)ので、南の方は離縁済み(というか勝手に飛び出した)かと思った原因。 大返しで追い込まれた…
新しい嫁・・・史実通りだったら酷い騒ぎになるところですが、どう変わるのか
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