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神様の手違いで異世界転移させられた俺はハーレム生活充実になりました  作者: 桐ヶ谷スバル
第一部 愛を取り戻した転移者 第一章 転移者とワトソン王国
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第20話 ジョセフとリサの散歩

 ジョセフはリサと二人で城下町の商店街へと行き、売店を渡り歩き異世界の飯を楽しむことにした。


 異世界で好き嫌いは言ってられないから食べるけどリサは冒険者稼業を始めてから庶民の食べ物に関心を持ち始めている。


 「ジョセフ様、今日は二人っきりですから行きたいところいっぱい行きましょう」


 「………」


 ジョセフはコクリと頷きながらリサに引っ張られていた。


 (たまの休日に二人で食べ歩きをするってのも悪くないな)とジョセフは思い、商店街でリンゴを二つ買い丸かじりをするとそれを見たリサがぽか~んとした表情でいた。


 「皮ごと食べるんですか?」


 「もしかして皮ごと食べたことないの?」


 「基本的にリンゴは皮なしで食べていたので…」


 「取り敢えず丸かじりしてみたらどうだ?」


 リサは言われるがままにリンゴを小さい口でカプッと丸かじりし、もぐもぐと口を動かしながら味わっていた。その味はリサにとって新鮮であり外で歩きながら食べることの楽しさを感じジョセフ自身リサと一緒にいることが楽しく感じていた。


 「どう?」


 「ただリンゴを食べるだけなのにこんなにも美味しいと感じるなんて想像もしていませんでした」


 「食べ歩きの楽しさが分かってきたようだね。普段は食べ歩きなんてしないから分からないこともあるけどこうやって一緒にいたい人と食べ歩きするだけでも楽しいもんだぜ」


 異世界のリンゴは日本にいた頃のリンゴと味を比較するなら味が少し濃ゆく、お口直しにあっさりとしたものを飲みたい気分にジョセフはなっていた。


 「この世界にコーラとかの炭酸飲料があればいいのだがそんなものがあるとは到底思えないし昼食を食べるまでは我慢しとくか……」


 「ジョセフ様、コーラとは一体何ですか?それにリンゴだけでは空腹感が残ってしまいます……」


 「朝から何も食べてないしどこかの食堂で何か食べようか」


 「ハイ!」


 リサは元気ある可愛らしい声でニコッと笑いながら頷きどこかに美味しい料理を食べられる店を探すことにした。スマホとかがあれば簡単にググって見つけることが可能なのだがそんな便利な端末機のない中世ヨーロッパレベルの文明の異世界では探すこと自体が一苦労である。


 「こんな時にスマホとかあればすぐに見つけることができるが…」


 「《《スマホ》》って何ですか?」


 「俺のいた世界では知っている相手と遠距離から連絡したり地図を出したりできる便利な道具だよ」


 「ジョセフ様のいた世界はそんな便利な道具があるほど文明が発達しているのですね」


 「文明こそ発達しているが人間というもの自体はこの世界と、いや…もしかしたらこの世界よりも心の歪んだ奴がいるかもしれない」


 リサは心を読めるからなのかすぐさまジョセフの話を理解し、真剣な表情でうんうんと頷き始める。ジョセフはリサのような心の綺麗な少女にはあまりジョセフのいた世界について知れば知るほど絶望してしまうのではと危惧しているからなのかこれ以上知ってほしくないとすら思ってしまう。


 「いらっしゃいませ~」


 ひとまずカフェらしき建物があったため入店すると貴族が経営しているのか?と思ってしまう程に美しいシャンデリアが天井につるされており、快晴な天気と合わさって中はとても明るかった。


 店員にテーブル席まで誘導され、ジョセフとリサは椅子に座り、メニュー表を開きるんるんとしたリサを見て俺も何か頼まなきゃと思いながらメニュー表のページをペラペラとめくりながら何を食べようか迷っていた。どのみちジョセフの舌は異世界飯に慣れていないためどれを選んでも一緒なわけではあるがリサといる時くらいはカッコよく、見た目がきれいなものでも食べておきたいと思っていた。


 「あの、すみませ~ん」


 リサが手を大きく上げ店員を呼ぶ。


 「ご注文はお決まりですか?」


 「私はこのハムサンドと紅茶をお願いします」


 「そちらのお客様はお決まりですか?」


 「それなら俺もハムサンドと紅茶を貰おうかな」


 「かしこまりました」


 店員は注文をメモした後、せっせと厨房の方へと向かい料理を作り始めた。まだこの時間帯だから客が少ないからなのか店員は余裕をもっているのかかなりきらびやかとした表情をしていた。


 異世界に調味料が沢山あるならばそれなりに好みの味を楽しめるのだが中世ヨーロッパレベルの文明であるため調味料自体が高価で種類も少ない。


 「ジョセフ様も私と同じメニューが食べたかったんですか?」


 リサが上目遣いでジョセフの方を見つめながら尋ねてきた。


 「一応そういうことにしておくがこの世界のハムサンドがどんなものか気になってね、俺の故郷では普段家でラーメンばっかり食べていたから」


 「《《ラーメン》》とは一体何ですか?」


 リサは当然ながらラーメンという単語に反応し、そのラーメンというものが何なのか分からないでいる。日本では当たり前のように愛されている食べ物であるがやはり異世界ではラーメンは存在しないのだとジョセフは再認識する。


 「ラーメンってのは世界で一番満腹感の出る食べ物でな、確か小麦粉と卵で麺を作り豚骨スープだったり鶏がら、しょうゆ、味噌スープで作る料理なんだ。麺というのは細い線のようなものでこれがもちもちとしてのど越しのあってとても美味しいんだよ」


 ぽか~んと状況を判断できずに頭から蒸気が湧き出てきたリサはただ茫然とジョセフの話を聞いていた。それでもなおジョセフの好みの味を知ろうと努力している姿勢はとても可愛らしくてジョセフは頭を撫でたくなっていた。


 「そのラーメンという食べ物、いつか食べてみたいです」


 ラーメンの話しに食いつき、いつになるか分からないが必ず食べてみたいと思ったリサはよだれがこぼれるのを堪えながらも、お姫様らしからぬ行動を慎むように我に返っていた。


 ラーメンの話しで盛り上がりラーメン以外にも音楽、テレビ、スマホなどの話しもしているとリサは興味津々に目を煌びやかに輝かせながら顔をジョセフの方へと突き出していた。


 「おまたせしました。ハムサンドと紅茶です」


 会話をしていると店員が横から料理を持ってきているのが分かり伝票と一緒にテーブルに置き始める。置き終えた後店員は「ごゆっくりどうぞ」と笑顔で厨房へと戻っていった。


 そのままジョセフはハムサンドに勢いよく噛みつき口の中で咀嚼しそのまま飲み込む。味に関しては予想通りこしょうも塩気も少なくお世辞にも調味料をたくさん使っている地球人であるジョセフからしたらやっぱりしっくりこなかった。口直しに紅茶のカップを取り一口飲んでみるがこれまた砂糖がないからなのかただのお茶の味しかしなかった。


 どのみちこの世界で生きていくのなら好き嫌いは言ってられないし残さずに食べるがリサはとても美味しく感じたのか口を手で押さえながら驚きを隠せずにいた。


 「この《《ハムサンド》》とても美味しいです!」


 「…それはよかったな」


 ジョセフは全く美味しく感じることができずにただ味のない紅茶をゆっくりとズズズっと音をたてながら飲み、リサはもぐもぐと味わいながら食べていた。


 「ジョセフ様、音をたてて食べるなんて行儀が悪いですよ!」


 リサは音が気になったからなのかジョセフの方を見て指摘をする。当然といえば当然なのだが上品な育ち方をしたリサは王家の人間であるため食事のマナーなどしっかりと教育を受けているだろうからジョセフは何も言い返さずにリサの言う通り音をたてながら紅茶を飲むのを辞めた。


 「いいですか?ちゃんとデリカシーをもって食事をしないと他の方に失礼になるんですからね」


 早速リサはジョセフに延々と説教を始め、ジョセフはうんうんと頷くだけ頷いてあとは野となれ山となれ状態で聞き流していた。


 「この紅茶中々美味しいですよジョセフ様。確かに音をたてたくなる気持ちも分からないこともありませんがそれでもダメです!」


 リサは頬っぺたを膨らませ口をへの字にしながら言葉を発した。


 そういう上品なところはジョセフは好きなのだがここまで生真面目すぎるといわゆるジョセフは自己流の食べ方ができなくて退屈に感じなくもないのだけれど異世界での食べ方ってのもあるしそれも慣れるしかなかった。リサのようにラノベの美少女みたいなお上品な女の子なんて日本にはまずいないため日本にいた時よりジョセフはかなり幸せな方なのかもしれない。


 「ふっ」


 「もう、何で笑うんですか?」


 「リサのそういうところが可愛くてな、つい笑ってしまったんだよ」


 「あんまりからかわないでください!」


 リサは顔を赤くし必死に向きになり頭を掻きむしりながら天井を見上げていた。

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