センジョウ
課題やら何やらで大幅に更新が遅れました。申し訳ございません。ここからもかなり不安定な時期が続くため更新ペースは低めです。ご容赦くださいまし。
?「…きろ…きろ」
田「うん?」
?「おい!起きろ!」
田「えっと…あれ?」
メ「やっと起きたか。」
田「あっ」
田「クソ神ィィィィイ!」
メネラウスが視界に入った田中は無意識にぶんなぐりそうになっていた。
メ「わかったわかった。私をぶん殴りたいならあとでたくさんやってくれ。それより、お前さん負けたぞ。」
田中は思い出した。自分が今どういう状況に置かれているのかを。
田「そうだ!サイン達は!どうなった!」
メ「日出屋に連れ去られて労働所に逆戻りしてしまったぞ」
田「畜生、やっちまった…」
田中は己の無力さを恨んだ。まともに戦うことすらできなかったのだ。
田「それで、俺は今どういう状況なんだ?」
メ「お前さんは頭部にダメージを受けたがギリギリ致命傷にならずに済んだ。今は気絶して精神世界にいるようなものだ」
田「俺は…どうすればいい?」
メ「道は二つある。勝てないと見込んで一度日出屋から引くか、もう一度攻めるか」
田「そんなもんもう一度しばきに行くに決まってんだろ!」
メ「そうか、しかし今のお前さんではちと技能不足だ。だから少し能力の使い方を教えよう」
田「頼む。」
メ「いいか。お前さんに私のは(冥紋章)と呼ばれる紋章じゃ。この紋章はいわゆる冥土や死に関わる力が込められている。お前さんが出していた手は冥土の力が込められていたものだ。」
田「もしかして俺の見た目が腐ってたのって…」
メ「あぁ冥紋章は生者との相性がすごく悪い。だから適応させるために見た目がゾンビになったのだな」
田「ホント、そういうの最初に教えて欲しい」
メ「すまん。すまん。さて冥紋章だが、お前さんが使っている手以外にも多くのことができる。といっても、紋章は使わなければ成長することができない。だからお前さんが今使えるのは手だけというわけだな。」
田「それじゃ、また返り討ちにあうじゃねぇか!」
メ「落ち着け、私は成長する必要があるといったがお前さんがさっきの戦いで成長が0だったわけではないだろう。さっきの戦いでお前さんが死ななかったのは冥紋章の能力が開花したからなんだ」
田「それで、何の能力ができたんだ?」
メ「お前さんにはさっき超回復能力がついた。これはいわゆるゾンビの回復能力に近いものだな」
田「つまりこの回復能力でゴリ押せと?」
メ「ま、今のお前さんでできる戦術はそれぐらいしかないな」
田「勝てるビジョンが見えん」
メ「安心せい。こんなこともあろうかとお前さんにはワシの召喚能力の加護もわたす」
メ「こいつはあの世界にあるどんな武器でも召喚することができる。」
田「とりあえず、いくだけ行きますか、ここでボサってても何も始まんねーし」
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田中は目覚めた。荒れ果てた村の中で目を覚ました。
父「よかった!あんた無事だったのか」
田「はい、なんとか」
母「よかったよ。客人のあんただけでもなんとかなってくれて。奴らが戻ってくる前に早くこの村を出ちまいな」
田「国王は今どこに?」
母「アイツは自分の国に帰ったよ。アンタがぶっ倒れた後サインたちを連れてね」
田「やつの国は、どっちの方面にありますか?」
母「あんた、まさかアイツを倒しに行こうだなんて考えてないわよね」
田「そのまさかを考えてるとしたらどうします?」
母「やめておくれよ…これ以上心臓が締め付けられる思いをしたくなんだ。あの国に誰かがやられるたびに私たちは本当に苦しいんだよ。お願いだから無茶なことをしないでおくれ」
田「それでも、俺はサインたちを見捨てられません。ここに来て、全く得体の知らない俺を匿ってくれて、それに何か恩を返したいんです。」
田中は真っ直ぐな目で訴えた。
母「わかったよ、奴らのいるライトランドはこの森を北へ突っ走ればすぐだ」
田「ありがとうございます。では、」
田中は走り出した。
母「死ぬんじゃないよ!」
母は叫んだ。その声は荒れた村に響いた。
父「母さん、男は頑固なんだよ。」
母「本当、困っちゃうわね…」
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田「おい神、聞こえてるか?」
メ「あぁバッチリじゃ」
田中は森を突き抜け、王国の手前まで来た。しかし国境付近には門番がいて、容易く入ることは無理だろう。
メ「どうするつもりだ?」
田「考えはある。神、この召喚能力って洋服とかも出せんのか?」
メ「一応な。ただ何故?」
田「こうするためだよ!」田中はボロいローブを出し頭からかぶった。
兵士1「ん?止まれ!そこのやつ!」
兵士2「ここからはライトランドだ!入国したければ手形を見せろ!」
田「すみません、お金がなくてそんなものとても買えなくて、この国にいる親戚がいるんです!合わせてください!」
兵士1「だめだ、だめだ!帰りな!手形買ってから出直してこい」
田「そうですか…じゃあ仕方ないですね。」
兵士2「そうだ、それでイっ!?」
突如兵士の側が変な声を出した。
兵士1「どうし、うげっ!」
もう1人も奇声を上げて倒れた。
田「やれやれ…やっぱり手形とかいるタイプだったのね。」
メ「お前さん、何をした?」
田「手を細かくして鎧の内側から出して首絞めた。殺しちゃいないけどね。」
メ「意外と考えたな」
田「まぁな。さてこの鎧を着てと!よいしょ」
田中は鎧を纏いライトランドの兵士に扮した。
田「それで、アイツらがいる場所ってどこなんだ。」
メ「お前さんに渡した紋章探知能力で探れるはずだ」
田「あっそっか」
田中は目を閉じて念じる。正面のでかい城の地下から大きな反応を感じた。
田「このまま直進だな。」
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兵士3「おいお前、どうした。門の番は」
田「あーえっとちょっと忘れ物してて、」
兵士3「そうか、さっさと取って持ち場に戻れよ」
田「へーい」
田中は城に入城した。だだっ広いエントランスの奥に吹き抜けの高い天井があった。そこから下にある仕事場がのぞけた。
田「いた!サインとタンジェだ!」
多くのゴブリンやその他のモンスターが労働してる中見しれた姿を見つけた。そしてその近くに日の出屋がいるのも見えた。
田「あの野郎!見つけたぞオラァ!」
メ「まて!早まるな」
田「うるせぇ!突撃だ!」
田中はエントランスホールの柵を乗り越えて飛び降りた。
日「ん?なんだ?」
日出屋は上を見た。すると、甲冑が降ってきた。
日出屋はとっさによけるも横から出てきた(何か)に大きく吹っ飛ばされた。
日「ふぐぅ!?」
壁に激突し、仕事場全体がどよめき始める。
田「よぉ、クソ野郎、さっきぶりだな」
日「お前は、死んでなかったのか」
日出屋はニヤリと笑った。
日「大人しくあの村で寝てりゃ無事だったのに、何故そんなにも死にたがる?」
田「テメェが俺のこと殺せる前提で話進めんじゃねーよ、今度首を刈るのは俺の番だ」
日「口だけは達者な人、いやゾンビか。まぁいい、お前ら少し相手してやれ。」日出屋は指を鳴らした。
…何も起きない。日出屋はもう一度鳴らす。やはり何も起きない。
田「もしかしてよ、(お前ら)ってのはあの兵士どものことか?」
田中は後ろを指差した。そこには倒れた兵士の山があった。
日「何!?」
田「テメェと話ししてる時後ろから刺されそうだったんでよ、一人一人甲冑の内側から閉めてやった」
田「でどうするよ、親玉さん。この囲んでる奴もしばいていいわけ?」
田中は自身を囲っている兵士どもを指差した。
日「お前ら、ここの従業員を連れて、早く行け。こいつは私が殺す」
兵士たちは従業員を連れて仕事場から出て行った。
日「君、相当キレてんね、その薄い髪の頭に血管が浮き立ってるよ」
田「おかげさまでな。んでいつ始めるよ。もう仕掛けてもいいか?」
日「どこからでもどうぞ、ゾンビ君」
日出屋は自信満々に両手を広げ挑発した。
田「じゃあ、お言葉に甘えて」
田中は手を出現させ、日出屋に向かう。日出屋を殴りつけるもののすぐにかわされ、後ろを取られた。
日「何も変わってないじゃないか。腐った頭じゃ学習もできないのかな?」日出屋は光弾を田中に向かって打つ。着弾した。しかし、田中はダメージを受けてなかった、手の形をしたエネルギーが田中を包み込みバリヤーのようになっていた。
田「こういう使い方もできるんだぜ?それより足元注意な!」
田中は大量の細かい手を日出屋の下の床から出した。日出屋は反応が遅れ、絡めとられた。
田「いくら早くてもよ、捕えれば何もできねえよな!」
日出屋は必死にもがくが全く抜けれられない。
田中は今までより数倍デカい拳を作り出した。
田「かっこよく技名でも決めてみるか。(手印)大衝撃!」
拳は思い切り振りぬかれ、日出屋は壁を数枚打ち破りながら飛んでいった。
瓦礫の中から日出屋が顔をだす。
日「ハハ、想像以上だよ。どうやら君はこの国にいるmobどもとは一味違うみたいだな。名前を聞いておこう、教えてくれ、私に」
田「田中真斗、俺の名前だ」
日「田中、お前まさか現世の人間か!」
田「あぁそうだ」
日「フッハッハッハ!そうならそうと言ってくれよ!攻撃をすぐにでも辞めるのに。」
日出屋は急に敵対的な態度をやめた。
日「君、この世界に来た時何の説明も受けなかったんだな。私がかわりにこの世界をおしえてやるよ。この世界はな、何でもやりたいことがやれる素晴らしい世界だ!私は現世では、しがないフリーターだったが、こちらにくればこの通り!一国の王だ!君も同士討ちなんかやめよう!この世界は沢山の同士が来て使える土地は少ないけど、君のやりたいことをするには十分だと思うし、それに…」田「だまれ」田中は言葉を遮った。
田「誰がテメェみてえな奴の意見なんか聞くか。そもそも、お前と違って俺は自由じゃねぇの。俺はお前しばかないとやりたいこともできねぇんだよ」
日「君はまさか、あのモンスターどもを救うだとかいうヒーロー気取りのことを考えてるんじゃないだろうな。言っておくがそれはエゴだ。私はこの国を死ぬほど苦労して建てた。この仕事場も、立派な経済システムの一個だ。お前の勝手で、ここの従業員を解放してみろ。この国の住人はどうなる?この国で暮らしていた善良な市民はどうなる。彼らが穏やかに過ごせるのは、常に私という存在が汚いことに手を染めいたからだ。何も好きで彼らを拉致している訳ではない。」
田「だが、お前は!あのモンスターたちの一生を、自由を踏みにじった。誰かの自由を名目にやっていることはただの侵略行為だ!それこそエゴなんじゃねぇのか?」
日「はぁ…やはり君みたいなタイプの奴とは反りが合わないよ、昔からそうだった。誰も私の考えを理解しないで踏みにじった。明らかに効率が良いことを気持ちだの何だのと…。気が変わったよ。君を殺す。この国安泰に有害だからね」
田「最初から素直にそう言っとけ」
再び両者に緊張の空気が流れ始めた。お互いに最大限の射程を取り様子を伺う。
先に動いたのは日出屋の方だった。瞬間的に田中の後ろに回り込む。
田「わかってたよ!そうくるのはな!」
とっさに自身の後ろに手を出しアッパーを打つ。だが、手応えがない。日出屋は空中にいた。
日「一つ教えてやろう。(光)ってのは人間が作れるレベルのものじゃほとんど害はない。だか集めたらどうなる?光はこの世で最も強いエネルギーなんだよ」日出屋は大量の光弾源を自身の周りに浮かび上がらせ、一斉に田中に向かって光弾を射出した。
田「チッ!アホみたいに打ってきやがって」
田中はとっさに手で囲って防御態勢を取るが流石に数の暴力に押され始める。
日「さぁどうする?この奪われた自由をどう取り返す?フハハ」
田「取り返す?違うな、取り返したんだぜもう」
日「何?」
その瞬間、鋭い剣のようなものが、日出屋の肩に突き刺さった。
日「ゴホァ!これは!」
日出屋吐血した。想定外のダメージに光弾源が消え、弾幕が止んだ。
田「こいつが神と人の合体技。名付けて(手印)「千手先制」。さぁてさっさと立てよ。こんぐらいじゃ終わんねぇんだろ?」
その発言に呼応するように日出屋は不敵に笑った。
日出屋の能力は、光を司る「光紋章」今のところ使っている能力は光弾と瞬間移動の二つだが…?




