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俺たちは皆英雄だった。  作者: ロングポテチ
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コウボウ

凄まじく遅刻。気ままに更新しますのでご了承して下さい!ごめんなさい!

日出屋はゆっくりと立ち上がった。肩からは鮮血がダラダラと垂れている。

日「油断禁物…久しぶりに自分に言い聞かせるよ。辛うじて肩は動くけど、君は僕に大ダメージを与えることに成功したね」

これ見よがしに自分の肩をグイッと見せつける。

再び両者が体勢を整える。

先に動いたのは日出屋だった。紋章の力を使うと、光速で田中の方に突っ込んでいった。

田「正面か!ならば!」

巨大な手を出し、受け止めるように構えた。だが、日出屋はクイックターンを決め、素早く回り込み、田中の眼前で急停止した。

日「お前は、暗いのは怖いか?」

そう言うと指パッチンを放った。

田「な!?」

日出屋が消えた。正確に言えば自分の視界から全てのものが消えた。田中は困惑し、ガードが遅れる。そこを日出屋は見逃さなかった。針のような細かい光弾が、ガードを掻い潜り無数に貫いた。

田「ウヴバァ!」

痛みのせいかゆっくりと視界が戻る、膝をつく田中の前に、不敵な笑みを浮かべ日出屋が立っていた。

日「どれだけ強靭な肉体を持つ人間も、視界を奪われればただの肉塊。ま、君の場合は腐乱死体か。」

田「目を…潰したのか?」

日「さぁね。マジックは種がわからないからこそ面白いだろ?」

田中は体勢を起こして再び間合を取り直した。

田(奴は、わざわざこちら側に近づいて視界を奪いにきた。奴の能力なら近づかずとも殺すことはできる。てことは、奴に間合を詰めさせなければ目は潰されない!)

田中はメネラウスからもらった武器召喚能力で、大量の剣や槍を日出屋の周りに展開した。そしてそれを自分の「手」でつかみ、即席の結界のようにした。

日「ほう。確かに取り囲めば直線ダッシュのようなスピードは出せない。だが、あくまでもスピードが出せないだけだ」日出屋は再び光速移動を開始した。先程よりスピードは落ちているがそれでも早い。あっという間に結界を突破され、詰められた。

田中は手での反撃を試みるも、視界を奪われ、当てることは出来なかった。一方日出屋は自身の光弾を的確に当て着実にダメージを与えていった。

日「君は賢い。賢く、強い。この僅かな時間で、間合、能力、対策。全てを捻り出し僕に立ち向かった。本当に殺すのが惜しい。」

田「なに…勝った気でいんだよ…」

日「逆になぜ負けることを考えなければならない?都合の悪いことなど考える必要はない。物事は綺麗な一面だけ見ればいい。出来るだけ多くの綺麗な面があるものを切り取ればいい。」

田「違うぜ…それは…確かにあんたの言うことも一理ある。嫌な面とか見てたら、自信も無くなるし、決めあぐねて損することもある。けどよ、そうやっていつまでも都合の悪いこと見てないとよ足元救われるんだぜ?」

その瞬間、鋭い槍が、日出屋の方を貫いた。

日「なに!?貴様ァ…どこからやった!」

痛みと怒りで叫び散らかす。

田「上だよ。さっき結界を張った時に天井に予備で、一本手を置いておいたんだ。吹き抜けの天井で助かったよ。おかげであんたの注意をそらせた。」

両肩からダラダラと血を垂らし、激しい形相で田中を睨みつける。

日「図になるなよ!ゾンビ野郎!」

日出屋は最光速で突っ込み、再び視界を奪おうとする。

日「闇に落ちろ!田中!」

指パッチンの構えをとり叫ぶ。

田「悪いけど、それももう対策済みだ。」

田中は手を出し、思い切り自分自身を殴りつけた。

高速で吹っ飛んでいき、距離が離れたところでもう一つの手でエアバックのように自分を包んだ。

田中の視界は奪われてはいなかった。

日「小賢しい!視界なぞ奪わなくても貴様を殺すのには事足りるわ!」

日出屋は再び、田中に向かい突っ込む。

すかさず、田中は手で反撃するも避けられた。

日「くたばれ!田中!」

どんどん距離が迫る。

田「好都合!出てこいよいったいやつ!」

田中を囲うようにトゲトゲの鉄球が出てきた。

日出屋は避けきれず、顔面から激突した。

日「グハァ!…モーニングスターか…!」

ぶつかり粉々になったモーニングスターと共に地面に激突した。

田中は瀕死の日出屋を無数の手ではがいじめにして締め上げた。

メ「驚いた…まさかここまでのセンスがあるとは…」

田「あんたのくれた物のおかげだよ。さて…どうすりゃいい?」

メ「紋章は殺すか本人の意思がなければ回収はできない。こいつの場合は…日「………ねぇ」

田「おいおっさんちょっと待て。おいお前今なんて言った?」

日「てめぇだけ生き残れると思ってんじゃねぇ!」

光のネットのようなものが田中を囲い尽くした。

田「だっ!お前!畜生!」

手を使いネットを押し返すも、じわじわとネットは縮んでいく。

日出屋は自身をつかんでいた手を引きちぎると、田中を押しつぶすように力を込めた。

日「本当にとんでもない目に合わせてくれたな。てめぇだけは地獄に送らないと気が済まないねぇ!」

田中は必死に手で反撃を試みるも、全て避けられる。

日「光に触れられると思うなよ!もうお前は袋の鼠だ!さっさと光に触れてバラされちまいな!」

網が迫る。だが、田中は落ち着いた様子で言い返した。

田「日出屋、さっきのお前の言葉を借りるなら、切り取るべきは汚い面の方だ。」

日「てめぇこの状況でなに言って…」

グサッッッ!!

日「あっ…えっ…」

田「お前は本当に強かったよ。当てられたのも全て不意打ちさ。だけど、隙が少なかったのは俺の方だったな。」

日出屋の心臓を後ろから剣が貫いた。そしてその剣を掴んでいたのは

       サインだった。

サ「ハァ…ハァ…」

サインは泣きながら剣を引き抜いた。

日「この…ガキィィ!」

日出屋は即座に反撃に移った。が、

田「ソリャァァァァァ!」

田中の手が数秒の差で早く、日出屋を叩き潰した。

日「王朝崩落…天誅だぜ。」

日出屋の光紋章は、光に関することであればなんでも出来る。自身に反射する光を吸収して姿を消したり、相手の目から光を抜き取り、視界を奪うこともできる。

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