生還と地獄
…魔法?
「…ゴホッゴホ…た…助かった。」
急に酸素が体の中に入ってきて、恥ずかしながら、むせてしまった。突然の魔法にビックリしたけど、助かった…マジ金髪不良のリオが見えたもん…
「おい!大丈夫か!なぎ」
ヒューだったのか…ほんとに助かった…
ケンちゃんに悪気はなかったと思うけど、マジで召される所だった…
でも、凄い勢いだったけど、ケンちゃん大丈夫かな…
「な…なんとか大丈夫…ヒュー…助けてくれてありがとう…」
「ちょっと、ここで待ってろ…」
私の無事を確認するとヒューは、ケンちゃんに向かって、剣を抜きはじめた…
これって、絶対勘違いしてるよね…や…ヤバくないこの状況…
「ヒュー、これ違うから、事故だから!」
「……。」
ダメだ、怒りで聞こえてない…ど…どうしよ…
ケンちゃん…はやく逃げて!
「おい。ギルドマスターだからって、なんでもして良いわけじゃねぇーんだぞ、クソが!どういう、つもりだ!自分より弱い奴に力を行使して、なにが楽しいんだ!?」
めっちゃ、勘違いーーー!ケンちゃんそんな子じゃないから…!
な…なんで説明したら…
私がアタフタしていると、ケンちゃんはのそりと立ち上がった…
しっかり真面目モードに戻ったかな…?
なんか、ふらついてない?大丈夫か?
「おい!聞いてんのか!?」
ヒューの問いにケンちゃんが顔を上げると…
「い…痛い…な…なぎさ〜ん…(T-T)…や…やっぱりこの人怖いじゃないですか〜(T-T)…わ…私なんかにも、優しくしてくれるって…思ってたのに〜(T-T)」
泣き虫ケンちゃんですね…はい。しかも、卑屈モードも入りつつある…
耐えきれなかったんだね…わかるよ…受け身取れなかったんだね…ケンちゃんにとっては突然だったもんね…
大声を出して泣きはじめたケンちゃんに、驚いてるのは、ヒューだ…まぁ、大の大人のしかも、ギルドマスターが、泣き出したら、ビックリするよね…
でも、私はなんとなく分かっちゃったよ…ヒューが、言葉をケンちゃんに言うたびに、体ブルブルさせてたもん…
はぁ…アムール起こすか…




