服屋のお爺ちゃん
服屋ーーー
まずは服から揃えよぅー!
「すみませ〜ん!誰かいますか?」
「はぁーい!いらっしゃい!」
「この子の服欲しいんですけど、サイズありますか?」
「そいつ、獣人かい?うちは獣人はお断りなんだよ!とっとと出てっておくれ!」
「……はっ?貴様ー!この天使が目に見えんのか!?こんな店こっちから願い下げだ!行くよアムール!」
……と、思っていたのですが、甘くないようです。
「…ぅん…ごめんね…」
「気にしなくていいよ!周りが悪いだけだから!次に行こう!」
…さっきから、ずっと断られてるんだよなぁ…これで4軒目だ…アムールも落ち込んできたし….
私まで落ち込んだらダメ!次行こう!
てか、外でもアムールを見る目がなんか多いんだよなぁ…良いものもあるけど、敵意の方が多い気がする…はぁ…まじでなんなの?
…みんなこの天使が見えないのかな…最早人種など関係なくない?この可愛さの前にそれって必要なわけ?ムカつくわ…次断られたら、文句言ってやる!
「すみません!誰かいますか〜?この天使に合う服が欲しいですけど〜?」
「いらっしゃい…」
おっ…お爺ちゃんだ…体調悪そうな…大丈夫か?
「連れを天使とは…なかなかじゃの…どれどれ…ホッホー…確かにこれは天使じゃな…お客さんは久しいからのぉ…ゆっくり、見てっておくれ…獣人さんの服はこっちじゃよ…」
おーーーー!やはり分かる人にはわかるんだ!お爺ちゃん見る目あり!服もようやく手に入る!
「おーーお爺ちゃん!この可愛さがわかる人にやっと出会えたよ!ありがとう!」
「綺麗なものは綺麗じゃからなぁ…歳を取って、後が短いんだ…どうせなら…綺麗なものを素直に楽しんだほうが得じゃろぅに…差別なと馬鹿がするもんじゃ…」
綺麗なものは綺麗!その通り!おっしゃる通りです!服を選びながら話す内容に、疑問…短いってなんで?病気?
「ありがとう…お爺ちゃん…後が短いって、なんかの病気とか?」
「呼吸が苦しくてのぉ…内臓の何処かが上手く機能しなくなってきたんじゃ…治癒魔法も中身までは治せん…かといって、ポーションはなかなかいいのがないし、高いからのぉ…手が出せんって訳じゃ…まぁ…気にするでない…この子に合う服を選ぶとしよう…おいで…天使さん」
「うん…ぼく…あむーる…ふく…みる」
肺とかかな?内臓は治癒で治せないだ…ポーションかぁ…って、私持ってるじゃんポーション!
服も綺麗で種類もある…店としてもよしだな…アムールもなんか気を許してるし、今日のお礼とかで渡そう…不自然かな…
「ほい…ほれほれ、選びおわったぞい…全部で銀貨8枚と銅貨6枚だ…が、銀貨8枚でいいぞ…オマケじゃ…ホッホー」
オマケまでしてくれるとは…ここはこれにのろう…
「ありがと!はい銀貨8枚!あっそうだ!お爺ちゃん、私駆け出しの薬師なんだけどね、昨日いい感じに作れたポーションがあるの!これあげる!今日の出会いとおまけしてくれたお礼!飲んで飲んで!」
「ホッホー…ありがとねぇ…んじゃ、有り難く頂こうとしよう……ゴクゴク……?…体が…こりぁ〜たまげた…上級のポーションかい?」
「ん?たまたま上級になったのかも!運がいいのかもお爺ちゃん!ね?アムール!」
なんのことアピール中です!たまたまだよ!たまたま!たまたま上級ポーション!ね!アムール?伝わってくれ!
「アムール…おじいちゃん…すき…やさしい」
アムールナイス!
「そうかい…そうかい…ありがとねぇ…またいつでもおいで…もう暫く元気にできそうなんでね…ホッホー」
まぁ、良しとしよう。服も着替えて似合ってるし、お爺ちゃんも元気だし、私も眼福だし!
「うん!ばいばーい!」
「あむーる…また…くる」
「よし、次はギルドにいこ!アムール疲れてない?」
「うん…たのしぃ…」
「んじゃ。いこう!」




