川沿い公園へのバス
五月十日、金曜日。学校の校庭は、貸切バスとじっとしていられない生徒たちで溢れていた。
俺は集合時間の二十分前に到着したが、すでにクラスの半分が銀杏の木の下で、小さな鞄と色とりどりの水筒を持って待っていた。岡部先生はバスのドアの近くに、手に名簿を持って立ち、顔も上げずに一人ずつ名前を確認していた。
「佐々木。」
「はい。」
「弁当は?」
「あります。」
「小遣いは?」
「百円。飲み物用です。」
岡部先生は少し顔を上げ、眼鏡の上から俺を見て、チェックを入れた。
「非常に少ない答えだな」と彼は言った。
「十分です。」
「ふむ」と岡部先生は言った。それが同意なのか心配なのか、俺には分からなかった。
「ハル!」
あかりが、日帰り旅行には大きすぎるリュックを背負って校庭を走ってきた。その背後では、セナが友人のペースにすでに降参した人のような落ち着いた足取りで歩いてくる。
「飲み物三本と、クッキー二箱持ってきたよ」とあかりは息を切らして報告した。「一箱はみんな用、もう一箱は特別に……えっと、これもみんな用。」
「誰もクッキーを持ってこいなんて言ってない。」
「誰も禁止もしてないよ!」
「日向、日焼け止め忘れないで」とセナが小さなボトルを彼女の手に差し出して言った。「また忘れてたでしょ。」
「忘れてないよ、私は……後で使うつもりだったの!」
「それ、忘れてるって言うのよ。」
俺は何も付け加えなかった。それは完全に論破された議論だった。
俺たちのそう遠くないところで、坊主頭の男子生徒が三人の友人と一緒に校庭を横切っていた。彼はバスのドアの近くにいる美月を見て、固まり、それから十メートル離れた場所から非常に深くお辞儀をした。美月は小さく頷き、丁寧な笑みを返した。
岸本は体を起こし、不自然な速
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第12話:川沿い公園へのバス
五月十日、金曜日。学校の校庭は、貸切バスとじっとしていられない生徒たちで溢れていた。
俺は集合時間の二十分前に到着したが、すでにクラスの半分が銀杏の木の下で、小さな鞄と色とりどりの水筒を持って待っていた。岡部先生はバスのドアの近くに、手に名簿を持って立ち、顔も上げずに一人ずつ名前を確認していた。
「佐々木。」
「はい。」
「弁当は?」
「あります。」
「小遣いは?」
「百円。飲み物用です。」
岡部先生は少し顔を上げ、眼鏡の上から俺を見て、チェックを入れた。
「非常に少ない答えだな」と彼は言った。
「十分です。」
「ふむ」と岡部先生は言った。それが同意なのか心配なのか、俺には分からなかった。
「ハル!」
あかりが、日帰り旅行には大きすぎるリュックを背負って校庭を走ってきた。その背後では、セナが友人のペースにすでに降参した人のような落ち着いた足取りで歩いてくる。
「飲み物三本と、クッキー二箱持ってきたよ」とあかりは息を切らして報告した。「一箱はみんな用、もう一箱は特別に……えっと、これもみんな用。」
「誰もクッキーを持ってこいなんて言ってない。」
「誰も禁止もしてないよ!」
「日向、日焼け止め忘れないで」とセナが小さなボトルを彼女の手に差し出して言った。「また忘れてたでしょ。」
「忘れてないよ、私は……後で使うつもりだったの!」
「それ、忘れてるって言うのよ。」
俺は何も付け加えなかった。それは完全に論破された議論だった。
俺たちのそう遠くないところで、坊主頭の男子生徒が三人の友人と一緒に校庭を横切っていた。彼はバスのドアの近くにいる美月を見て、固まり、それから十メートル離れた場所から非常に深くお辞儀をした。美月は小さく頷き、丁寧な笑みを返した。
岸本は体を起こし、不自然な速さで隣のクラスのバスの陰に消えた。
「彼、何て言ったの?」と、半分開いたリュックを背負って俺の隣に現れた相沢が聞いた。
「何も言ってない。」
「可哀想にな」と彼は言った。「でも面白い。」
バスは九時に出発した。俺は窓際に座り、相沢が隣に座った。一つ後ろの列には、あかりと美月が並んで座っている。
最初の十分は、バスの騒音と積み重なるおしゃべりで過ぎていった。俺は窓の外の道を見つめ、通り過ぎていく店を一つ一つ眺めていた。
「深町さんはどんな本を読むの?」
あかりの声が後ろの席からはっきりと聞こえてきた。彼女は決して「静か」とは呼べない音量でしか話さないからだ。
「ミステリーです」と美月が答えた。
「ミステリー?!」あかりは本当に驚いたようだった。「私はてっきり、恋愛小説とか、綺麗な詩集とか読んでるのかと思ってた!」
「多くの人がそう思います。」
「どうしてミステリーなの?」
「ミステリーの物語では、人は必ず自分の行動に理由を持っているからです」と美月は静かに言った。「そして、その理由は必ず見つけられる。」
あかりは一瞬黙った。「それ……ちょっと深いね。」
「そうですか?」
「うん! 私はいつも犯人が分かる部分だけ好きなんだけどな!」
俺は振り返らなかったが、美月が微かに笑うのが聞こえた。笑顔から漏れる、ほんのわずかな息だけの音だった。
「佐々木」と、隣の相沢が突然、奇妙な声で言った。
「ああ。」
「俺……ちょっと……吐きそう。」
振り返ると、彼の顔はすでに少し青ざめていて、両手で前の席の背もたれを、命を守るかのように掴んでいた。
「車酔いか?」
「したことない。今までは。」
「大きく深呼吸しろ」と俺は言い、手を伸ばして彼の頭上にある窓を少し大きく開けた。「遠くを見ろ。背もたれを見るな。そして喋るな。」
「わかった。」
「これ。」俺は鞄から綺麗なビニール袋を取り出して渡した。「必要なら。」
「なんでビニール袋なんて持ってるんだ?」
「バスの旅では必ず酔う奴がいるからだ。」
「それ……すごく佐々木らしいな」と相沢は弱々しく言い、目を閉じた。
後ろから小さな声が聞こえた。
「佐々木くん、優しいんですね」と美月が言った。
「俺の近くで誰かに吐かれるのが嫌なだけだ。」
「それでも優しいです」と美月は言った。
「損害を防いでるだけだ。」
「それも優しいってことだよ」とあかりが言った。「どっちも正しいんだよ、ハル。」
俺は答えなかった。相沢は目を閉じたまま、力なく親指を立てた。
川沿い公園は街の西側に広がり、すっかり緑の葉をつけた桜の木々の間を遊歩道が縫うように伸びていた。朝の空気は冷たく、濡れた草と川の匂いがした。遠くには、水の上に架かる古い石橋がアーチを描いているのが見えた。
岡部先生は、明らかに必要のないメガホンを持って広場の中央に立った。
「聞きなさい!」と彼は叫んだ。「各班、三つのポイントで写真を撮ること:洪水の標柱、石橋、そして公園の端にある椿の木だ。散策は自由だが、十二時にはこのパビリオンに再集合すること。帰りのバスは三時に出発する。各班長は、今すぐ俺にメンバーの連絡先リストを提出しなさい。」
相沢は紙を持って前に出た。顔色はもう正常に戻っていた。岡部先生はリストを読み、そしてある一行で止まった。
「佐々木」と彼は言った。「携帯電話の番号がない。」
「携帯は修理中です。」
岡部先生は俺をしばらく見つめた。俺には彼の表情が読めなかった。それから彼は手元の名簿に何かを書き込んだ。
「記録した。相沢、佐々木が常に他のメンバーと一緒にいるように確保しろ。」
「了解です、先生!」
「常にだ」と岡部先生は繰り返した。「『ほぼ常に』ではない。」
「了解です!」
俺は、追跡用のリストバンドを渡された子供のような気分になった。だがそれはルールであり、理にかなったルールに反論する理由はなかった。
「よし、作戦だ」と、俺たち四人が地図を持って公園の入り口近くに立った後、相沢が言った。「三つのポイント、四人。ペアを組む。」
「ペア?」とあかりが言った。「私はハルと!」
「不公平だ」と相沢が言った。「くじ引きだ。」
「またくじ引き?!」
「くじ引きは公平だ。」
彼はポケットを探り、番号の書かれた四本の細い木の棒を取り出した。その顔は、出発前からこのシナリオを準備していた人のそれだった。俺たちはそれぞれ一本ずつ引いた。
俺は二番を引いた。美月も、自分の棒を一瞬見て、二番だった。
あかりは自分の手の番号を見た。一番。相沢の手にも、一番。
「これ……ズルい」とあかりが小さく言った。
「これはくじ引きだ」と相沢は、あまりにも無邪気な笑みを浮かべて言った。
「相沢くん」と美月が、非常に柔らかい口調で言った。「その木の棒、家から持ってきたんですか?」
「俺はただ、準備が好きなだけだ。」
美月は必要以上に一秒長く彼を見つめた。それから微笑んだ。
「わかりました。」
あかりは大きくため息をつき、相沢の肩を少し強めに叩いた。「私たちは橋に行くよ。ハルと深町さんは標柱。早く終わらせてね。」
「きっと速いですよ」と美月が言った。「この公園の地図は昨日の夜、もう読んでおきましたから。」
「昨日の夜?」と俺は聞いた。
「私も準備が好きなんです」と彼女は、無邪気な笑みで言った。
あかりは振り返った。そして立ち止まり、もう一度俺の方を向いた。
「ハル。」
「ああ。」
「迷子にならないで。」
「迷子にならない。」
「約束だよ。」
「事実の陳述だ。」
「ハル!」
彼女は両手を振り、先に石橋へ向かって歩き出した相沢を追いかけて走った。ポニーテールが木々の間で揺れ、角を曲がって見えなくなった。
美月は俺の隣に立ち、地図を開いて川の東側の一点を指差した。
「こっちから行きます。歩いて二十分ほどです。」
「ふーん。」
「それはつまり?」
「行くぞ。」
俺たちは、朝の日差しが木の葉を透かして地面に明るい斑点を落とす中、遊歩道を歩き始めた。




