第4話 「本と会話しましょう。」
ちょいと長いです。
どこだ、ここ~~!!。」
と叫んでみたものの周りに誰かいるでもなく、むなしく響く僕の声が青いどこまでも青く澄んだ空に吸い込まれていく。
自分の体とともに周りを見直す、服は着ている質素ではなく豪華すぎるわけでもない、上質な生地を使って仕上げてあるからそれなりの家柄か階級何だと推測する。ただ、問題は何故ここにいるのかがわからない・・・
あっそれより僕の名前はなんだろう?ポケットとかポシェットとかを探る何かは入ってないか?ポケットには
ポシェットは色々出てくる、うんこれはあれだ、青い体をした狸のような猫型ロボットのポケットだ。
いや、それが何かはわからないが今頭の中にふっと浮かんだから、もしかしたら前世の記憶かもしれない
まぁポシェットと服のデザインで女の子であることが確定、うん転生なれしてきたなぁ~毎度のことなんだけど生前の性が踏襲されるわけじゃないし、職業というか適正は「召喚師」とか言ってたよなぁ神様
呟きながらゴソゴソやってると何かが手に吸付いてくる。取り出してみるとB5サイズの本だなぁ~表紙には「超簡単入門あなたもこれで召喚マスター」まじかよ?!ってかお約束??。
でも開けてみる、お約束には乗らないとね、今までここで何回か失敗したし時間はたぶん死ぬほどあるし。
[はじめに、椅子と飲み物を用意しましょう。]
・・・「そこからかい!」おもわず突っ込む。
で、この絶海の孤島のような場所で椅子と飲み物ですか、
日除けのビーチパラソルかなんかも欲しいな、となになに・・・
[簡単な呪文で召喚しましょう。この本を手にしたあなたにはそれぐらい息をするよりも簡単です。]
・・・「し、信じていいんだな?もしでなかったら破るぞこらぁ。」
なんか、呪文のようなものが浮かび上がります。それを唱えると・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何もでません、無言で本を引き裂こうとすると、新たな文言がうかびあがります。
[・・・い、イメージして、頭の中で思い浮かべるのがコツです。]
ふむ、初めに書いとけよ。イメージしてビーチパラソル、テーブル、椅子にトロピカルドリンク、出ろ!。
ちょっと増えたけどさっきと同じように浮かび上がっていた呪文をイメージしながら唱えると・・・・・・・・・
出た、青と白が半分づつの柄のビーチパラソルにゆったりとした寝椅子サイドテーブルにはトロピカルドリンク、ちゃんとストローまで付いている。
「よし、よくやった私。」
そう独り言したら何故か手に持つ本から安堵感が伝わってきたw。
椅子に寝そべりながら改めて本を読み始める、なんか注意事項が出てきてる・・・
[この本はあなたの成長にあわせて、更新されていきます。引き裂いたりしないようにお願いします。お願いします、・・・・・・・・]
よっぽどさっきのが、こたえたようだね・・それよりもこちらのレベルに合わせて更新か、色々便利そうだな。
日はまだ高く、時間はあるし、飲み物も、この分だと食べ物や衣服に寝るとこにも苦労はしないようだし、ゆっくり読書に勤しみますか。
日が暮れる少し前に吹く風が少し肌寒く感じた頃には、僕の後ろにはバンガローができていた。
目の前ではバーベキューコンロで、肉や野菜をかいがいしく焼くメイド姿の骸骨がいた。何で骨だけなのかーレベルが足りないからさ。
でも、バンガローを建てたし、狩りもして肉を裁き野菜も採取してくる役に立つ子なんだよ。
「ボーン、肉はよく焼いてね虫が怖いから、ボーネ、塩はできた?」
今のところ召喚できたスケルトンは3体、それぞれ、ボーン、ボーラ、ボーネと名付けてこき使っている。
ボーネにさせてる作業は塩作り、海水を煮詰めて塩を作る古典的な方法だが、
一番簡単だ岩塩がとれるならそっちがいいんだろうけど。
ちなみにボーラは背後のジャングル側に柵を構築中である、寝てる間もこの子達に哨戒はさせるけれど、安眠のためにはできることはしとかなくちゃね。水位があがるかも?
それもある程度は対応できる高さにしたけどね津波が来たらあきらめて流されますわ。
晩ご飯を食べた後は火の始末をして、後片づけをしたのちは3体を今一度
召喚し直して(魔力が尽きると消滅するので)周辺の警護に配置して、僕はバンガローに入りベッドに移動する。
辺りも暗くなってきたし、眠ることにするもちろん本は四次元?ポシェットに戻してある。ランプを点けて勉強?こんな何もないところで光を点けるなんて目立ちすぎるでしょ?
虫や獣がよってくるだけじゃないかな、時間はあるからお日様が昇ってからで十分じゃないの。
ベッドに入ったらあっさり就寝、疲れてたのかな?一杯読んだからね。
朝起きたら夜の間に、ボーラは何かと戦ったようでバラケて唸ってた。
ボーンとボーネは顔を見たら帰還しちゃった魔力切れだったようで、すぐ再召喚して二人は探索に出した。
周りに危険があると怖いからね調べとかないとさ、おちおち寝てられない。
背後のジャングルに入らずに海岸沿いを反対方向に進ませたので、島なら途中ですれ違うだろう。大陸とか半島なら?夜までに戻るように指示しておく。
ボーラは朝ご飯を作らせて、本を読んでるときは周辺の警護任務にあたらせることにした。
お昼までに新たな召喚で、ゾンビが一人?増えました。
「なんで、ゾンビなんだろな・・何かが違うのかな?」
本のページには召喚の呪文の他には何も・・・なんか浮かんできた。
先に出せないのかな?と思っていると、前のページにも文字があった。
[いきなり呪文を唱えるとは、思わなかった(汗)。]
ふむ悪かったね、だって理論とか、概念とか小難しいことばっかでさ。
こいつは魔術系になるのか意外と頭脳派なんだな、まぁボーン達にはないわな脳味噌w。
動きは鈍いが、攻撃系と回復系の両方が使えるようだ。ただ指示しないとだめなようだけど、まぁその辺は先に召喚できた骸骨達と同じかな?レベルが上がればある程度自律するだろう・・・ボーラとは敵対しないようだし鍛えるかね。
流石にというか精神衛生的にこの子に食事当番は任せられないけど、他の雑用は頼むかな
ただその前に昨夜の一件もあるからボーラとの連携を仕込んでおくかな。
お昼ご飯を終わって読書を再開すると数ページで、次の召喚呪文が出てきた。注意事項も添えてある、それによると今の私のレベルでは4体までが限界だそうだ。昨日ボーンを喚びだしたときは、ボーンを数回出したり入れたりしたらレベルが上がってボーネをその次にボーラとすぐに3体まで出せたんだが、流石にそれ以上は難しい・・・。
何?必要ないでしょ・・・だと。
誰かをひっこめてからということは、今はお試しだから美子ちゃんをお返しした。
誰だって?だからゾンビ娘のゾンビ子ちゃんグロいけど美子、名前だけでもね。
「こ、これが・・・スカウト系だと?。」
そして今、僕の目の前には新たな召喚で出てきた魔物がいる、それは皆さんお馴染みの
「スライム」だった、ただ少しサイズがデカイけど。
スライムというとロールプレイングゲームの雑魚キャラの王道を行くあいつである。初期レベルアップの為の糧ともいえる・・・なんでそんなことを僕が知ってるかって?なんど転生したと思うんだいもう7回目なんだからな。あれ?何か思い出してるよ僕・・・
なんか本のページに言い訳のごとく文字が羅列されている。
[スライムは実は穏行の術に長けていて、その軟体性を生かした潜入や敏速な移動力と全身にあふれる知性がうんたらかんたら・・・。 ]
まぁそれはいいか、手触りはボヨヨ~ンとしていてかつ、しっとりと冷たい。
つぶらな二つの瞳は骨やゾンビにはない愛らしさがある。
体色は黒くコーヒーゼリーのような感じに見える(ここまできて、気にしないように・・・前世の記憶x7回分だ。頭にポンと浮かぶのだ。)
名前は・・・黒いから「くろ」では安直だし、「ブラック」も同様「コーヒー」じゃないよなぁ、「カカオ」?うん雌雄があるわけじゃなし最初にコーヒーゼリーをイメージしたことだしコーヒー関連でいいか。
「よしおまえは「カカオ」だ。ちょっとボーラと戦ってみて。」
昼食の後かたずけをしているボーラが突然ふられてきょどっている。
ちなみにボーラは弓を装備して出てくる=召喚した骸骨が弓を持ってればボーラと呼んでいる、これが片手剣にラウンドシールドならボーンだし、槍を装備しているとボーネになるが、なんせ喋ることはないので毎回同じ個体かどうかはわからない。
弓矢ではカカオの体に刺さるけど内部では溶けていくようだ、短剣で切りつけるがこれも効果があるようには見えない。
反撃は一瞬でボーラを覆ってしまい体内に取り込んで溶解していく。
ボーラの消失を感じた時点で勝敗が決まった、しかし短剣で攻撃するために近づいたとはいえ覆い尽くすまでの時間から溶解するまで一瞬だった。
でも、カカオに食事当番はできないので、再びボーラを召喚しボーラに夕食の材料を取りに行かせて、カカオを護衛にして勉強を続けるー読む、唱える、覚えるで済むのはお手軽すぎると思うが、そこが7回目のチート性能なんだろうと気にしないことにするしててもねぇ。
とりあえず、この本順序よく読んでいかないとページをめくっても文字が出てこない、おまけに対話ができるしそのうち話出しそうでもある。
二日で読んだページは300ページ程だが覚えたのは、召喚魔法とそれに関連する補助魔法に基本魔法と誓約関連を含めて50にも届かない。
本は不思議と驚いてはいるけどな、ここまでで半年コースだとかいってるがそこもチート性能だし・・・
「骨に生きた死体にスライムか、もっとこう派手なのはでないかね?いきなりドラゴンも困るけど海辺だし水棲系か飛行系に期待だね。」
[ドラゴンはレベルが100はないと、水棲というと水死体?とか美子のレベルから近いところで、空はスカウト系列で烏がレベル50くらいで・・・]
まぁいいよ、ちなみにドラゴンかそれに準ずるのが出せるまでここにいるから。
[それは、かまいませんが、骸骨兵たちそろそろ魔力切れですが?。]
「ああそれは、大丈夫って時間がわかるのか?本のくせに。」
さっき話し出しそうと言った端からこれだ、この本結構ー便利かも。
[・・・・・・・・]
「まぁいいよ、あいつらの核に術式を施したから歩きながら魔力を補給してるはず。」
[!術式?教えてないですけど。]
「ん?以前は魔導師やって死んでるしな、なんとなく思い出したし。」
[でたらめですね?。]
「便利と言ってくれないかなーあー言えないかw。」
まったく、なにが悲しくて本と話してるんだろー見てる人がいたらおかしな人だよw。
昨日までの浜辺で、デッキチアーとサイドテーブルにビーチパラソルもいいけれど、今日はバンガローに作らせたサンデッキで海を感じながら勉強してる。
日が暮れる少し前に、ボーネの消失を感じたが魔力切れかな?と思っていたら、ボーンがボーネの一部と一緒に帰ってきた。
ボーンから報告を聞くと浜辺に散乱していたらしい、その中から明らかに不自然な骨を持ち帰ったらしい、不自然な骨=焼け焦げていた。
わかることが二つボーネは何かと遭遇し、戦闘した結果焼け焦げたということが一つ。こちらかの戦闘は命じていないので好戦的な相手が比較的近くにいること、ボーンがつけられた場合今この近くにいる可能性。
最後の可能性を考えると背中が寒くなる~日が落ちてきたしな。
カカオを索敵に出して、美子を召喚する。ボーンを再召喚して敷地の境界である柵を点検させて延伸させて海に面する方向以外は封鎖する。
そして、さっき覚えたばかりの呪文を詠唱する。
「ん~じゃあ、君の名前は「ミント」に決まり。」
今召喚したのは「カカオ」と同類のスライムなんだけど、全身が青いので迷ったあげく命名して、体の中に式を埋め込んで「ボーネ」と戦闘した近隣にいるかもしれない脅威の探索に送り出した。




