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学校 話題 なんの夢
「先輩、昨日、変な夢の話してましたよね?」
弁当を食いながら適当に振った話だ。まさか気にしていたとは思わなかった。
「ああ、あれ。なんかみんな見てるらしいって話」
「それ、うちの方でも出てて。昨日家帰って、子供と晩飯食ってたら、学校でその話題になってるって言うんですよ」
「学校で?」
「はい。クラスの誰かが言い出して、それが広まってるとかなんとかで。俺も詳しく聞こうとしたんですけど、子供に聞いても、要領得なくて」
「要領得ない、って?」
「『みんな見てるらしいよ』としか言わないんです。どんな夢なのか聞いても、『よくわかんないけど、みんな見てるやつ』って。それ以上は出てこなくて」
後輩は自分でもよく分かっていない様子で、首をひねりながら話していた。
昨日都心で「知らない」と言われた話が、今日は千葉との県境からも聞こえてきている。しかも大人だけでなく、子供の間にまで広がっているという。
内容は誰も説明できない。それでも「見た」という事実だけが、当たり前のようにあちこちで共有されている。
まるで、話の中身よりも「見た」という体験の方が先に伝染していくような、そんな気味の悪さがあった。




