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大将、聞いた? ―みんな見てる夢―  作者: 藤一


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「そういえばさ、昨日変な夢の話聞いたんだけど」


昼休み、コンビニ弁当を食いながら、隣の席の後輩に話を振ってみた。都心のオフィスは今日も冷房が効きすぎている。


「夢の話、っすか?」


「みんな同じ夢見てるらしいんだよ。行きつけの店でその話で持ちきりでさ」


「はあ……初耳っす」


後輩はスマホから顔も上げずに答えた。他の同僚にも聞いてみたが、反応は似たようなものだった。「知らない」「そんな話題になってます?」。誰一人として、あの居酒屋で聞いた話を知らなかった。


おかしいな、と思う。あれだけ盛り上がっていたのに。




表示はされている。ちゃんと投稿できている。だが、いいねの数は「0」。リプライも、リポストも、何もない。閲覧数の表示すら、ゼロのままだった。


一晩経てば、こんな他愛もない話でもひとつやふたつ反応があってもおかしくない。フォロワーはそれなりにいる。なのに、まるで誰の目にも触れていないかのように、数字は動いていなかった。


この情報社会で、こんなことがあり得るのか。


昨日は「地元だけの話か」くらいに思っていた。だが今日、都心のオフィスで誰も知らないと言われ、自分の投稿にすら反応がない。この二つが重なると、単なる田舎と都会の温度差では片付けられない気がしてきた。

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