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第8話 古代オリンピック発祥の地、オリンピア

 チェックアウトの時の受付は、前回宿泊時に『地球の歩き方持参者割引』の件で揉めた若者だった。今回はその話はせず、

握手しあって笑顔で別れた。こうでなきゃ。

 さて、今日はオリンピアに行ってみよう。言わずと知れた古代オリンピック発祥の地である。陸上競技ファンとしては、見逃せない地である。


 バス直行便が確保できなかったので、鉄道でピルゴスまで行き、そこからバスを利用する事にする。列車での隣席はギリシャ人の若者だった。牧畜を仕事にしているとの事である。久しぶりにゆっくりと英会話を楽しむ事ができた。彼の話によれば、ギリシャ人の90%は喫煙者で、14,5歳から吸っている者もいるそうである。これは意外だった。

 彼は途中で下車したが、そこは海と平野の美しい町だった。アテネから列車で1時間でこんなにも違う。私なら、長期に住むならこちらの方が良いな。


 ピルゴス駅で下車した後、韓国人に声をかけられた。親切な人でオリンピア行きのバス停をメモ用紙で教えてくれた。バス停隣のカフェでその彼に再会した。日本語も話せるようで、英語と日本語のチャンポンで1時間程会話を楽しんだ。年に3か月、海外旅行をしているとの事である。それは羨ましい。彼の薦めでユースに泊まることにした。日本人も泊まっているらしい。


(実は今、この辺の事があまり思い出せません。このカフェに入ったのはバスに乗車前なのか、降車後なのか思い出せません。恐らく、流れからすると乗車前だと思います)


 そのユースは思ったより気楽で泊り心地が良い。6人部屋に4人で丁度良い。彼の韓国人から聞いていた日本人とは同室であった。これまた、久しぶりにゆっくり日本語を話した。25歳の好男子で、ゆっくり一人旅、明日はイタリアに行くそうだ。


 夕方10km 走ってみた。調子はイマイチ。コースは緑が多く、車も少なくて満足である。アテネやエーゲ海の各島とはかなり違う。


 さて翌日。

 午前中はオリンピアの古代遺跡を観て周る。思っていたより遥かに観光客は多い。観光バスが10台駐車している。マイカーに至っては40台ほども。


 古代オリンピックは古代ギリシャ最高神ゼウスに捧げるスポーツの祭典として、紀元前776年に始まったものである。そのゼウス神を祀るのがゼウス神殿、妃のヘラを祀るのがヘラ神殿であり、これらは見逃せない。

 しかしながら、陸上ファンとしてはそれ以上に、古代オリンピックの競技場に興味を惹かれる。その競技場内に一直線にトラックが伸びている。192m あるそうだ。古代オリンピックの短距離走は何とも中途半端な距離である。まあ、フルマラソンほどではないが。メートルでもマイルでもない単位が有ったのかな?


 スタート位置で大勢の観光客がスタートのポーズをとって撮影をしている。実際、走っている人もいる。

 よ~し。私もランナーの端くれである。走らない訳にはいかない。先ずはゆっくり走ってみた。本当に192m もあるのだろうか。戻りは歩いてみた。よし、ではタイムを計ってみよう。


 ガイドブックと一眼レフカメラを入れたバッグを背負ったままである。一人旅だから仕方ない。まともなグラウンドでなく、雑草だらけの少しデコボコした路面である。ストップウォッチ機能は無いので秒単位で。


 一度目。周囲を気にせず、全力疾走。

 35秒。

 速いか、遅いか?


 戻りは歩いて測ってみた。2分33秒。

 どうやら、192m はあるようだ。


 30分後、もう一度トライ。

 34秒。

 上出来⁉

 

 午後からは、近代オリンピック博物館を訪ねてみる。少ない展示物にも拘わらず、十分時間をかけて観て周った。

 今夜は一部屋独占なので、ベランダでじっくりと日本へ絵葉書を書いた。


 夕方、昨日と同じ方面へ走ってみた。距離を延ばして片道9km 。緑の多い良いコースである。

 帰りに車のおっちゃんに、

 ”How many Kilometer?"

と、声をかけられた。


 ”Eighteen Kilometer.”

と、答えておいた。

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