第22話 受付、日本人ランナーとの出会い
マラソン受付はレース前日と前々日の2日間、つまり今日、明日の2日間である。このホテルの宿泊客の中にも出場者は何人かいるようだ。
朝食時に話しかけられた初老の紳士は、以前76km を8時間20分で完走した実績の持ち主である。
(その頃、78km はなく、76km であった)
別の30代のヒゲの紳士とは会場でも再会し、暫く話した。何と、100km のベストタイムが7時間20分。当レースは12回目との事である。相当な実力者だ。ビビッて来た。走りにくくなってきたぞ。
受付会場はダヴォス・プラッツ駅すぐ近くにある学校の校舎である。明後日の日曜日、ここのグラウンドからスタートする。78km の他に42km と30km の合わせて3種目あり、78km と30km はこのグラウンドがスタート地点となる。30km のゴール地点のいくらか先に42km のスタート地点があり、78km と42km はゴールもこのグラウンドである。
受付はすぐに終了した。特に証明書のようなモノは不要で、名前だけ告げて確認が取れれば終了する。ヨーロッパらしいと言うべきなのかな⁉ アメリカなら分かるけど。
受付終了後、昨日チェックしておいたホテルを訪ねてみる。7月29日までの予約はできてるがその先は未定である。本命のALPINA HOTEL は既に満室であった。次に訪ねたEDELWEISS HOTEL はO.K. だった。シャワー、トイレが共同のハーフペンションで69フランとすごく安い。まさか、屋根裏部屋ではないだろうな⁉
今日のディナーはヴォリューム満点で凄く良かった。いつもは4ステップぐらいだが今日は7ステップぐらいだった。隣席のいつものご老体に訊いてみると、木曜日はいつもこうなのだという。理由は分からないが、とても有難い。
明日は不本意ながら、KUONI 社により手配されたシェラトン・ゼーホフ・ホテルに一泊する。めんどうだが、どんな高級ホテルか興味もある。
翌朝、ホテルをシェラトンに移動する。部屋の広さはこれ迄の部屋の4倍はある。バス・シャワー付きの他、ダブルベッドが2つ。何でベッドが2つも必要なんだ⁉ 無駄なだけだ。KUONI 社はわざと高い部屋を斡旋して儲けようとしているように思える。元々レースの前後2拍を設定してきたのであるが、高いのが眼に見えていたので、前泊だけにして貰っていた。そうすると、レースの手配料のアップのみならず、部屋もわざわざ高いのにしたようだ。レース出場者が一人で宿泊するのに、何でダブルベッドのツインルームに宿泊する必要がある⁉ どうもこの現地手配の専門会社、かなり汚い経営をしているように思える。
部屋は流石に立派だが、従業員は全然大した事はない。従業員の女性の英語もたどたどしい。年配の男性担当者も機械的で不愛想に見える。
ホテル移動後、再度受付会場に足を運んでみる。そこで、日本人夫妻と顔を合わせた。思った通り、78km に出場の川又さんと奥様であった。奥様は応援のみとの事である。3人で話していたら、若い日本人女性が話に加わってきた。
小一時間、4人で楽しく会話を交わした。川又さんはフルマラソンのベストタイムは10年前の2時間55分、れっきとしたサブ3である。100km は野辺山100km を一度だけ走り、10時間50分との事。相当速い。
(因みに、私のフルのベストタイムは3時間45分。野辺山は13時間50分前後である)
もう一人の若い女性はひろみさんと言い、愛知県刈谷市の小学校の先生で、「雑誌ランナーズ」の通信員をしているそうである。彼女は今回が3度目の出場で全て42km との事であった。フルマラソンのベストタイムは3時間25分、こちらも相当速い。みんな速過ぎる。
一度別れた後、川又さんとは夕方のパスタ・パーティ(前夜祭)で再会した。明日の健闘を誓い合って、別れた。




