第17話 セルデン、ハイク&トレ
Swiss Alpine Marathon 当日まで丁度2週間となった。身が引き締まってくるはずだが、今日もゆっくり起きて10時頃スタート。ランの事は考えず、ハイキングに専念する。岩また岩の頂上を目指すより山腹のトレッキングの方が楽しいので、セルデンの山の景観を楽しみながらゆっくり歩く事にする。
標高1980m にある山小屋レストラン Gampe Alm 経由で 標高2150m のRettenbachalm まで、好天に恵まれ気持ちよく歩いた。前半は森林の中を、後半はお花畑の中という贅沢。午後からはホッホセルデンへ、やはりお花畑の中を最高のハイキングができて満足である。
帰りはエーデルワイスヒュッテ経由でセルデンへ戻ったが、この辺はトレーニングにも使えそうだ。明日、やってみるか。
ホテルに戻ってから、最後に見つけたホテル近くの山道を走ってみた。一部足場が悪く片道2km ほどだが、人も車もないのがいい。
のんびり癖がついたようで、翌朝も10時過ぎにスタート。昨日とは打って変わって天気は良くない。こういう日こそ、ハイキングを楽しむ事など考えず、ひたすらトレーニングに励めば良いのである。
取り敢えず昨日走ったコースを走ってみようとしたらマスターに会ったので、その旨話すと良いコースを教えてくれた。ところが外へ飛び出したのは良いが、方向を勘違いして聞いていたようで逆方向へ向かっていたが、幸い2~3日前に歩いてみた山のコースに出たのでそのまま上に向かってみた。
1時間走り、この間に20分歩いた。合わせて80分、きつかったが走りがいは十分だった。多くのハイカーにも出会ったが、みんな変な眼で見る。帰りはノンストップで53分かかった。
午後からはマスターに教えられたコースを走るつもりだったが、脚に筋肉痛を感じたので大事を取る事にした。
夕食後、レストラン隣席のドイツ人と少し話した。何とレンジャーとの事である。自然保護の方であろう。まさか軍隊ではあるまい。 年間1~2度、海外にも出掛けているそうであり、何とバンフ、パタゴニアにも行ってるそうで、来年にはニュージーランドを予定しているとの事である。
このドイツ人、レストラン初日に食事にサラダバーがついている事に気が付かなかった私に、翌日その旨教えてくれた親切な紳士である。それ以来レストランではよく話している。
さて、セルデンは今日までで、明日はサンアントン。オーバーグルグルと共に、20年前思い切りスキーを楽しんだあの街である。
朝から少々焦った。一昨日、支払いはVISAでO.K.との確認を取っていたのであるが、チェックアウトの時、受付の美形の女性はダメだと言う。よく訊いてみると、マシンが故障だといってカウンターの内側にあったキャッシュ・レジスター(クレディット・カード専用器かもしれない)を持ち上げて示してくれた。
北米と違ってヨーロッパでは頻繁に国境を越えるので、あまり現金は持ち歩かず、極力クレディット・カードを利用していた。TC も現金も持ち合わせが無かったので焦る。近くの銀行に走り、日本円をオーストリアシリングに両替し、即引き返す。支払い終わった時はバスの出発時刻まで3分しかなかった。
この女性とは初めて顔を合わせたのであるが、恐らくホテルの娘であろうが、近代稀なる絶世の美女であった。せめてチェックアウトの時ぐらい、ゆっくり話したかったがちょっと残念。
私も焦ったが美女もまた同じと見えて、釣銭を20シリング多くくれていた。バス車内で確かめて分かった。仕方ない。ヨーロッパでは釣銭が少ない事は何度かあったが、多かったのは初めてである。




