第11話 20年ぶり、ローマの休日
ホテルでの朝食時、2組と一緒になったが、どちらもウェイターにティップを渡していた。朝食付きのホテルであっても渡した方が良いようだ。チェックアウトの時、3000リラ渡しておいた。
ナポリ経由でローマへ行く。ティケットの購入場所を2度間違えてもたついたが、20年ぶりにローマへやって来た。
ローマでは予め予定していた日本人経営のペンションを探してみたが、なかなか見つからない。1時間ぐらい付近を歩き周ったが見つからず、最後に途中で会ったエチオピア人男性に教えてもらってやっと見つけた。看板が出ていないので分かる訳がない。
ここはやたら高かったのでパスする事にした。次に見つけたホテルは満室だったが、そこで紹介して貰ったペンションに落ち着く事になった。8万リラとペンションにしては少々高い。
本当は、20年前に宿泊している個人経営の民泊に泊まりたかったが情報がない。名前も住所も電話番号も何も控えていなかった。日記に書いておけば良かったとすごく後悔しているがどうにもならない。
(執筆中の今思えば、探してみるべきだったのではないかとも思う。ローマ駅から徒歩15分。駅を背にして、左前方だったように記憶している。観光案内所で市街地図を貰って探してみれば見つかったかもしれないのに。あの時、自分をマリリンモンローと言い、私をブルドッグ(ゴリラだったかな?)と言った底抜けに明るい少女も25歳ぐらいになっているであろう)
早速、20年ぶりにスペイン広場に行ってみる。予想していた通り凄い人だ。ムードはゼロ。少々がっかり。20年前にはここまで多くはなかったように思う。でもあの時は冬だった。今回は夏、観光シーズンである。スペイン階段を上った後ろに教会があるが、屋根の修復中でもある。これでは写真の被写体にはならない。ここでジェラードを食べても様にならない。
帰りに ”地球の歩き方” にも紹介されている中華料理店によってみた。味はイマイチだが、2万6000リラとまずまず。
翌日。
今日は "ローマの休日” を満喫する事にしよう。
トレヴィの泉にまず行ってみる。前回訪れた時はすんなりと全景が観られた。今回は観光客が大勢並んでいる。前回のようにじっくりとは観られそうにない。ラインの最後尾に並んで、歩きながら観るしかなかった。
昨日に続いてスペイン広場を訪れた後、”カフェ・グレコ” を探してみたらすぐに見つかった。”ローマの休日” でアン王女が、お茶目にタバコを吸ったカフェである。アン王女は部屋の外でタバコを吸ったように記憶しているが、席は部屋の中だけしかない。改装したのであろうか。ここで朝食を摂った。少し高めだが、なかなか感じの良い店だ。
その後、”ローマの休日” で一番興味のあった、新聞記者・ブラッドリー(グレゴリー・ペック)の住んでいた安アパートを探してみる。”地球の歩き方” により住所は分かっている。市街地図を見ながらマグダッタ通りにあるその番地は、難なく探し当てる事ができた。しかしその場所の建物は、自分が映画で記憶しているものとは全然違っていた。増改築が有ったのだろうか?
そのすぐ近くには自分の記憶に近い建物が建っていた。”地球の歩き方“ の番地が間違っているのか? そう思いたい。近くの住民の方がいれば、訊いてみたい。暫く待ったが誰も現れなかった。
観光地のすぐ近くなのに閑静で、「芸術家通り」と呼ばれる雰囲気の良い通りである。
次に、サンタンジェロ橋に行ってみる。”ローマの休日” では、この下のテレヴェ川の船上で、アン王女が追っ手の情報部員と乱闘を演じ、ギターでその一人をぶん殴るシーンが印象的であった。
このテヴェレ川は濁った緑色で、美しいとは言えない。ただ、夜になると暗闇がそれを覆い隠し、ロマンティックな恋人たちの憩いの場になるようだ。橋は城をバックに絶好の被写体になる。
次に、真実の口に行ってみた。観光客で賑わっている。写真を撮るのは諦めよう。
その次に、フォロノ・ロマーノへ行ってみた。でももう遺跡はお腹一杯という感じ。
最後に、コロッセオ。言わずと知れた、囚人と猛獣の格闘技場である。
20年前に訪れた時は無料だったが、有料になっていた。内部に広場ができ、闘技場の上には橋が架けられていて景観は台無しだ。見える範囲が狭くなっているが、その代わり、橋上から ”選手" の控室を観る事ができるようになっていた。




