いろんな(メディア的な)ジャンルに想いを馳せて ジャッキーチェンが考える“面白さ”を(勝手に)推測してみた。
説明が長くてややこしいんですが……。
『酔拳2』の公開までの騒ぎに、日本であまり知られていないものがあるようです(うろ覚え)。
人気作の20年ぐらいぶりの続編。
監督とアクション監督がラウカーリョン。
この2つが目玉だったんです。
結果は、ラウカーリョンは監督のみ。
「何があった!?」と香港エンターテイメント界は騒いだそうです。
これ、説明が長くなります。
ラウカーリョン。
『酔拳2』で、途中で死んじゃう達人のおじいちゃんで出演してます。
この方の特別な立ち位置の説明の前に、まず、『酔拳』。
ジャッキーチェンの『酔拳』を筆頭に、“若者が達人と出会って、スゴい武術を教えてもらう”映画が大量生産されましたが、この『酔拳』だけ、ちょっと事情が違います。
“なんちゃって歴史モノ”なんです。
日本でもありますね?
沖田総司がBカップだったり、織田信長がタイムスリップした高校生だったり……。
『酔拳』は、主人公も師匠も歴史上の実在の人物。
ただし史実とは違いますが。
この主人公、黄飛鴻。
香港では人気キャラで、彼を主人公にするドラマや映画は数百を超え、その際に必ず使われるテーマ曲がある。
そう、私たちが『酔拳』と聞いて思い浮かぶ曲は、黄飛鴻のテーマ曲なんですよ。
で、実在の人物なので弟子もいるわけで、“直系ひ孫弟子”みたいな立ち位置(正確には四大弟子の孫弟子)なのが、ラウカーリョンさんなんです。
ボクは、“スタント出身のエンターテイナーであるジャッキーチェンのこだわりを、武術家としてのこだわりの強い映画人ラウカーリョンが呑めなかったから”と推測しています。
ホントの酔拳は、飲みません。
酔ったような動きなだけです。
ラウカーリョンは、アクション監督を降りました。
結果、香港公開版でのラストは、ジャッキーは工業用アルコールの副作用で廃人同然のヨロヨロした姿で終わるそうです。
それが妥協案だったのかも知れません。
『酔拳2』のすぐ後にラウカーリョンがアクション監督も務めた『酔拳3(たぶん配給会社が勝手につけた邦題)』が日本で公開(レンタルのみ?)されますが、数人の酔拳使いたちは、みんな飲まずに戦います。
エンターテイナーであるジャッキーチェンは、“何かをスイッチにして急に強くなるヒーロー”が、映画としてお気に入りだったのではないか?と考えています。
もちろん、パターンの1つとしてですが。
すべての作品ではありませんが、このスイッチヒーロー。
ジャッキーチェンの作品では印象的な気がします。
もちろん『酔拳』『酔拳2』。
水タバコのニコチン入りの水を飲んで暴走無敵化する『ヤングマスター』。
売れる前の他監督の作品ですが、奥義書をカンニングした時だけ、敵の動きに対応できる『天中拳』。
ヘトヘトの状態なのを、唐辛子のバカ喰いで辛さに身悶えする力で乗りきる『プロジェクトA2』。
観ていない作品ですが、『タキシード』って強くなれる服があるのかな?
『ゴージャス』は、女のコの言葉を思い出してリラックスを心がけてから流れが変わる……っていうのは、ちょっと強引でしょうか?(笑)
現れた時にはすでに強い、時代劇の剣豪的なヒーロー。
ホントは“力”があることを隠して日常を生きるスーパーマン的ヒーロー。
最先端の科学の結晶のようなスーツのアイアンマンやバットマン的ヒーロー。
そして、そこにどんなアイデアを加えるかは書き手の感性次第ですが、スイッチヒーロー。
考えるのも楽しいかも。
って、すでに、いろんな作品にあるヒーローですけどね(笑)。
ボクの1番好きなスイッチヒーロー設定は、『デブゴン』モノの作品の1つだったでしょうか?
普段はめちゃくちゃ弱いくせに、武器を手にすると、それがホントに小さな武器でも、達人並みに強くなるキャラクターがいたんですが……。
なんて作品だったかなぁ……。




