第六話「癖の強い仲間たち3」
私の名はブラド・バルトロメイ。
かつてはモルゲンロート帝国の外海に面した領地を治める伯爵であったが今は領地がない。世界改変に巻き込まれ全てを失った。
独り身の上、流行り病で家族を全員早くになくしていたので身内はいない。領民と領地を失ってその責任を擦り付けられ自失し帝都の地下牢に入れられていたところをアーサーに助けられた。
シャバに出てからは槍を片手に冒険者をやっている。戦乱の世で武功を立てていたので腕前はそこそこのつもりだ。
「遅くなってしまったな。」
今日は計画の進捗の確認と予算の再調整で遅くなってしまった。アーサーが関わると工事の進みが早いので私の仕事が増える。
まぁ復興が早く終わるのはいいことだ。
「今帰った。」
「おかえりなさい!」
ミルディア、待っていてくれたのか?
少しほほが緩む。
笑い返してくれた。うれしいことだ。
「みんな揃っているわ。先に食事にしましょ?」
「そうか、わかった。」
外行きの服を緩め内向きのものに着替える。
おっと土産があるんだった。
「これを、乾杯で開けよう。」
「まぁ、素敵なワインね!」
今年の若手で一番の当たりワインだとか。
頂き物だが中々の名品だ。
着替え終わって居間に行く。ディアナの魔法でたてた即席の建物なのだが落ち着きがあって良い。
仲間と過ごすにはちと狭い気がするが庶民とはこういうものなのだろう。
「待たせたな・・・・どういう状況だ?」
そこには一同が揃っていた。聖剣を携えた我らが頭目のアーサー、魔導書と思わしきものを読んでいるディアナ、眠っているマリアの絵を描いているキャナル。この辺はいつも通りだ。
水を張った大樽から顔を除かせているのはエルだったか?海人族のテリトリーには言ったことがないので初対面だ。
残りの三人は知った顔だ。
共に冒険に出たこともある。
両頬に手の平の赤い跡があるのはハル。
リュートの名手だ、今も弾いている。弓にも覚えがある。キル・キラルほどではないが。
顔面が腫れて伸びているのはガイ。
鍛冶師だが力があり鎚や棍を使わせるかなりの腕前だ。何故伸びている?
一番なぞなのはファルナだろう。鳥の獣人族で魔大陸の魔族だが美しい紺色の羽を盛大にむしられて今の真ん中で正座させられている。胸には札がかけられていた。
゛騒音の元゛
ああ、うん。ミルディアを怒らせたな。
あれはマリアが絡むとすごいからな。
「ちなみにそこの3馬鹿はミルディアの怒りに触れたのさ。私の怒りに触れたやつも一人いるがね。」
ディアナさんの言葉にハルがビクリと肩を震わせた。懲りないなお前は。
「さて、みんな揃ったな。んじゃあ食事にしよう!」
「ハイハイお待たせ~!?」
いや、十分はやいぞミルディアよ。
食卓に次々と料理が並べられていく。ちなみにその枕はなんだ?ファルナの羽毛?うん何でもない。




