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聖剣さんちょっとそれは・・・  作者: 無花果
第一章「帝都で一番騒がしい一日」
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第九話「とりあえずぶっ飛ばす!」

一難去ってまた一難か?アダマンタイトゴーレムオルフェウス零号がこっちを見下ろしている。てか腕を振り上げてる。


「おいおいおいおい!」

≪退避~!≫


オルフェウス零・・・・長い!零号でいいか。

聖剣を抜いた俺は全力で距離をとる。


『逃がさん!』

「なっ!」

≪えっ!≫


ナイアルトの声が零号から響いた。

野郎!零号のコントロールを奪いやがったな!

許さん!


剣が折れてるし、さっきの≪ライトニングブロー≫でからだの中がレアステーキな焼き加減だが許さん!そのカッコいい零号さんからご退場頂くとしよう。


「アルディーネ、提案がある。」

≪なんでしょうか?直接戦闘以外なら何でもしますよ。私も頭に来ました!≫

「お?ちょっと条件が緩和されてるな!んじゃその循環させてる聖力を増やしてくれ。それを零号に叩きつける。」

≪わかりました。でも魔導駆動系の部品には気を使ってあげてくださいね。オルフェウス零号が壊れちゃうのは嫌ですよ。≫

「任せろ。どれくらいかかる?」

≪五分ください。≫

「了解だ。」


俺は時間を稼ぐべく動き始める。


≪あの?逃げ回るのでわ?≫


聖剣は鞘に戻せない。だから手に握ったままだ。


「街が壊れるしモンスターと戦ってる騎士団にかち合ったら面倒だ。被害は抑える。」


気で身体を強化していく、焼けた方の腕が痛むが無視する。


「来いよ!ナイアルト!二回戦と行こうぜ!」

『その剣共々引導を渡してやる!≪叩き潰せ≫』


なるほど通常のコントロールに加えて魔法で動きを補助してるのか。


だが!


『なに!』


デカイ分モーションが読みやすい!しかも魔法でどう動くのかまる分かりだ。

ナイアルトのヤツちょっと熱くなりすぎたな?


『これならどうだ《突撃せよ》』

「げっ?!」


お構いなしである。巨体をいかした面攻撃だ。

まぁ隙間だらけなんだけど・・・ん?げっ!


『《射殺せ》』


ヤバイ。杭がめっちゃこっち攻めてきてる。

零号の周囲や装甲の隙間に杭がめっちゃつまってる。

これ近づいたら針鼠だ。


≪あと四分です。≫


のお、距離を取りたいのだが的確に追いかけてくる。歩幅の違いで距離が離せない。さすが最新式よゴーレム!動きがいいぜ。

建物をなぎ倒しながらこっちに近づいてくる。

うん怖い。流石になんの防御もなく踏み潰されたら死にます。


『これならどうだ!《阻め!》』


ん?俺を飛び越えて進行方向を塞ぎに来たか。

だが、


『くそ!やはり少々このゴーレムでは大きいか。』


足の間がら後ろに抜ける。下を潜るときに杭を掃射されたがまぁ避けられる。


『≪殲滅せよ≫』


ナイアルトが零号を反転させている間に杭が襲ってきた。広範囲に牽制として放たれたのだろう。


素手で一本キャッチして武器がわりに杭を弾く。


≪あと三分です。≫


アルディーネさんは集中してるのかさっきから無口だ。


『これならどうだ!≪降り注げ≫』


今度は雨のように杭を降らせてきた。

零号はその中を突っ切ってくる。


「剣は欲しいな。」


手の中の聖剣は聖力を増幅しかなりの濃度まで持っていっていた。

あと少しだ。

しかし問題もある。杭が地面をえぐり瓦礫を細かく砕くので足場がどんどん悪くなるのだ。

零号は巨体なのでお構いなしだがこちらはちょっとやばくなってきた。


≪あと二分です。≫


よし、あとちょっとで・・・


『≪射ぬけ!≫』

「なっ!」


予想外の早さで一本の杭が飛来した肩を狙った上からの攻撃だ。

肩は回避したがその下の右足に杭が突き刺さった。


「ぐっう。」


無事な足で後ろにとんで回避する。

足場が悪いこのままでは・・・。


≪あと一分です。≫

「しまっ・・・!」


零号の拳が迫る。さっき射ぬかれた右足の痛みで膝がわらってしまった。瓦礫で足もとられた。


「ぐぁぁぁぁぁ!」


ついに零号の拳が俺をとらえた。まるで壁が向かってくるような面積の攻撃だ。

衝撃、そして弾き飛ばされる。


「うぐっ!」


瓦礫に叩きつけられてしまった。あてて。


≪チャージ完了です。アーサーさん大丈夫ですか?≫

「なかなか効いたぜ。だか!」


俺は気の強化を全開にする。

ナイアルト!退場の時間だ!


「ダァァァァリャァァァァァァ!」

『まだそんな余力があるのかだが無駄だ我が≪不屈≫の権能の前では貴様など・・・なっ!』


驚いたか!これが俺の全速だ!

満身創痍のからだを一瞬で零号の前まで持っていく。うんシンドイ!だが負けん!


「《ホォォォォリィィィブロォォォ》!!!」


渾身の右ストレートがオルフェウス零号に刺さる。もちろん零号を破壊しないように注意した。

インパクトの瞬間に聖剣から聖力が流れ込んできた。俺はその聖力にイメージをのせる。

ナイアルトのみがこの衝撃を受け吹き飛ばされるようにと!


『なっ!馬鹿な!この私が弾き出されるというのか!ぐぉぉぉぉぉ!』


「≪ヤァァァァァァァ!≫」


俺とアルディーネの声が重なる。意識がシンクロしより強く聖力が力を発揮した。


聖力とは存在を形作る力そのもの。そしてそれを操るということは自分の望んだ結果を産み出すことが出来るということだ!


キュゥゥゥゥゥン・・・・・。


ふっ。零号が沈黙したようだ。パーフェクト。

ナイアルトの気配も感じない。


「どうだ?オルフェウス零号は無傷だぜ。」

≪いい仕事ですアーサーさん。スッキリしました。≫

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